西野亮廣のエンタメsalon

西野亮廣エンタメ研究所の過去記事を中心にアップしてます

2020年01月13日のエンタメ研究所の過去記事

おはようございます。
昨日、田村Pから「舞台『えんとつ町のプペル』の何がそんなに良かったん?」と訊かれ、「なんか一生懸命頑張っている若い子達が可愛かったんだよね。キュンキュンしちゃった」と答えてしまったキングコング西野こと「普通のオバサン」です。
さて。
今日は「こんな新しいことを始めるよー」という話ではなく、先日仕掛けた実験結果を考察し、次のチャンスに備えたいと思います。
映画『えんとつ町のプペル』のプロモーションとして仕掛けた「映画の主題歌のカバー曲をYouTubeにアップしてくださったら、西野がシェアします」というアレです。
投稿者の中には、投稿から2日~3日ほどで再生回数が2万5000回を超え、チャンネル登録者数も一気200人ほど増えた方もいて、ずいぶん盛り上がっています。
映画公開までには再生回数は20万回はいくでしょうし、映画が公開されたら50万回ぐらいまで伸びると思います。
多くの方が安く見積もっていたと思うのですが、「企画発表から今日までの2~3日は、名を上げたい人にとっては異常なチャンスだった」というのが一つ目の結論です。
ここ(昨日のブログ)に書かれていることが全てなのですが、仕掛けるときは『タイミング』と『クオリティー』が非常に重要で、遅かったら話になりまんし、早い方がいいんだけれど、たとえ早くても期待値を超えていなかったら意味がない。
(※あくまで、プロとして食っていくのなら、という話です)
一定のクオリティーを超えたものを、早いスピードで出さなきゃいけなくて、その為には、普段から爪を磨いでおくことが大切です。
これが二つ目の結論。
企画が発表されてから、「動画編集の方法ってどうやるんだろう?」「撮影できる場所を探さなきゃ!」と動き出した時点で負けで、「『いつでもいけまっせ』という準備をしている者が勝つ」というシンプルな世界です。
オマケとして、今回の場合はターゲット層が期待している場所を明確にした「アレンジしすぎない」というマーケット感覚も必要ですね。
んでもって、今から話す「3つ目の結論」が、これまであまり言語化されていない結構重要なポイントだと思いまく。
トップインフルエンサー活動を始めて久しい西野亮廣に言わせると、各プラットフォーム毎に「ドレスコード」は確実に存在していて、たとえばVoicyだと屋外(後ろで車の音がブンブン鳴っていたりする場所)で録音された番組は、どれだけ素晴らしい内容を話しても、継続して聴いてもらえません。
「内容」よりも「聞き心地」の方が強いんですね。
ラジオは「生活のBGM」として利用されるのだから、考えてみりゃ、そりゃそうです。
YouTubeもコレと同じようなことが起こっていて、特に今回のような「歌モノ(しかもスケールの大きな曲)」だと、ドレスコードとして『画質』は確実に入っていて、もう少し具体的な言葉で表現すると投稿する動画の「清涼感」は非常に重要だと思いました。
今回の企画で再生回数が伸びているチャンネルは、分かりやすく「清涼感」を押さえていて、そこから歌に誘導しています。
こうなってくると、ミュージシャンには動画編集能力は確実に必要で、そこに対して、「俺は音楽で勝負するんだ!」と言っちゃうのは、高級レストランの入り口で「俺はサンダルしか履かないから、ここでもサンダルなんだ!」とゴネているようなもので、料理に辿り着けません。
これは何も「一人のアーティストが歌から動画編集まで全部やれ!」と言っているわけではなくて、僕の見立てでは、現在、もっとも再生回数を伸ばしているHighTさんのチャンネルは、音楽のクオリティーや、画質や歌詞のフォント選びのセンスを見る限り、お一人で運営しているわけではなくて、編集マンと組んで、チームでやられていると思います。
動画の時代になった以上は、バンドメンバーに「動画編集マン」を入れておくことが大切で、ギターやベースやピアノやドラムと同列で『楽器』として扱った方がいいと思います。
ここを押さえておかないと世に出ることはほぼほぼ不可能なので、音楽活動をされている方は、このことを重く見た方がいいんじゃねぇかなぁというのが3つ目の結論です。
さて。
えんとつ町のプペル』のカバー曲企画は、企画開始から3日が経ちました。
もう『スピード勝負』は無くなりました。
「遊びでアップしてみましたー」というものは箸にも棒にも引っ掛からず、ここから先は『圧倒的なクオリティー』のものしか検索に引っ掛かりません。
『タイミング』と『クオリティー』の重要性がよく分かる実験です。
どうなることやら?
引き続き見守っていきたいと思います。
現場からは以上でーす。

 

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