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2020年05月21日のエンタメ研究所の過去記事

5月21日(木) ※5月23日以降は『いいね』を押さないでください。
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おはようございます。
サロン垢(サロンメンバー限定Twitter)のフォロー申請がたくさん届くので、嬉しくなって片っ端から「承認」していたら、Twitter社から「お前、ロボットだろ!」と疑われて、サロン垢が一時ストップ……というミスを7回繰り返しているのですが、同じミスを7回も繰り返すのなんて『人間』に決まっているだろ!ロボットは、ここまでバカじゃない!
…朝からすみません。キングコング西野です。
さて。
今日は「これからの『会社』のあり方」についてお話ししたいと思います。
僕は「エンタメで世界を獲る!」とか何とか言っておりまして、そうなってくると、当然、『ディズニー』もライバルになってきます。
(※ディズニーは大好きですよ。くれぐれも)
そんなこんなで、「ディズニーという世界最大の巨大要塞を攻略するには、一体、どこから崩していけばいいのだろう?」というようなことを、よく考えます。
(※ちなみに、昔、『ディズニーの倒し方』という本を書こうと思ったのですが、「そんな本は、お前しか読まないから辞めとけ」と全力で止められたことがあります)
これはディズニー攻略に限った話ではありませんが、僕は、何かに挑むときは、まず最初に「100%負ける戦い方」をリストに挙げて、「これは、やらないぞ」という確認をします。
対ディズニーでいうと、選んじゃいけない打ち手は「作品のクオリティーで勝負する」です。
もちろんクオリティーで勝負はするのですが、作品のクオリティーで勝ったところで、ディズニーには勝てません。
彼らは『アナ雪2』の翌月に『スター・ウォーズ』の新作をブチ込んでくるので(笑)
大小の違いはあれど、同じ「鉢」からは似たような花が咲いてしまいます。
そして、それは「先に咲いたもの勝ち」だったりします。
「作品のクオリティーを上げる→映画をヒットさせる→テーマパークに落とす→グッズを売る」は、ディズニーの鉢(お家芸)で、ここで咲いても勝ち目がありません。
えんとつ町のプペル』という絵本を“作り方(クラウドファンディング×クラウドソーシング)から創った”ように、どうやら「エンタメで世界を獲る!」も戦い方から創らなければなりません。
ここを突き詰めていくと『会社』に辿り着きます。
さっきの「鉢」の話になりますが、『会社』という器から咲く花は、どれも大体同じです。
今、僕は、芸人活動&作品制作の傍ら、スラム街の支援をしたり、小学校を作ったり、ロケット事業を支援したり、広告代理店業をしたり…なんだか一風変わった活動をしておりますが、それは西野亮廣の発想が突飛なわけではなく、活動の母体が「オンラインサロン」であるからです。
事務所からギャラを振り込んでもらう生活だと、こうはなりません。
そして、『会社』という器の中でも花を咲かせても、こんな気持ちの悪い花は咲きません。
世界中を驚かせるには『会社』という仕組みにメスを入れる必要がありそうです。
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僕は吉本興業という怪しい事務所に所属しているのですが、一方で仕事の8~9割は『株式会社NISHINO』案件です。
僕の活動に吉本興業が口を挟んでくることはなく、このオンラインサロンの運営も自由にやらせてもらっています。
「サロンの売上の○割をよこせ」的なことも言われません。
変な話、吉本興業からクビを宣告されても、僕の活動にはダメージがありません。
社内で「独立」している(させてもらっている)イメージです。
この距離感で吉本興業と向き合うと、言葉は悪いですが、吉本興業ほど「使い勝手の良い会社」はありません。
全国各地に劇場を持っていて、創業100年以上という信用もあって、小さいながら海外にも拠点があります。
今、僕は自分が必要な時に吉本興業を使わせてもらっていて、「使い勝手」をより良くする為に、たとえば吉本興業発のクラウドファンディング『SILKHAT』の立ち上げを提案させてもらったり、「もっと、こうした方がいいよ」と改善&宣伝のお手伝いをさせてもらったりしています。
もう、お分かりのとおり、これ『会社』じゃないんですよね。
僕の中で『吉本興業』は、
TOYOTASoftBank…の並びにはなくて、
TwitterFacebookYouTube…に並んでいるんです。
テキストを発信したいなら、Facebook
動画を配信したいなら、YouTube
映画を作るのなら、吉本興業
…といった感じで「発信内容に合わせて選ぶプラットフォームの一つ」です。
多くの吉本芸人が、吉本興業というプラットフォーム(ツール?)を上手く使いこなさせていないので、今はまだ吉本興業が持つポテンシャルのヤバさが明るみになっていませんが、日本人タレントが使うプラットフォームとしては、最強です。
そして、これからの(少なくとも僕らの)会社と社員のあり方は「吉本興業キングコング西野」のように、「プラットフォームとユーザー」の関係にすると面白い未来が待ってそうだす。(#だす)
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▼ プラットフォームとしての『会社』
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そもそも『会社』という仕組みが世の中に誕生した時には、SNSがありませんでした。
『会社』には「社員が発信力を持つ」が設計に組み込まれていないんですね。
もう少し分解して見ていくと、「会社は『宣伝費』を使わないと、自分達の活動を知ってもらえない(商品を売れない)」という設計になっています。
これ、勿体なくね?
社員一人一人が1万人のフォロワーを抱えていて、その社員が会社の活動を面白がっていれば、広告費なんて要らないんです。
TwitterFacebookの広告をしているのは、プラットフォームじゃなくて、「ユーザー」なんで。
これからの会社は社員を「ユーザー」として捉えて、ユーザーが得をするように、会社の使い勝手を向上させた方が良さそうです。
インターン生の「まーちゃん」がウチに来たときに、彼女は「ドイツで活動がしたいッス」と言っていたので、「であれば、エージェントとしてドイツの出版社にプペルの版権を売って、印税の数%が、まーちゃんに入るように交渉しなよ」と伝えました。
僕が「まーちゃん」の立場なら、その条件の方が、ドイツでの活動を頑張れるので。
「副業禁止」で社員の発信力(宣伝力)を奪っておきながら、宣伝費をジャブジャブ使うなんて、本末転倒。
そうまでして『会社』が社員の活動を制限している理由は2つ。
・業務に集中してください
・なるべく独立はしないで 
だと思います。
新人教育にはコストがかかるので、気持ちは分からなくもないのですが、「行動が制限させられるプラットフォームなんて誰が使うんだよ」という話で、そもそもプラットフォームなんて「使いたい」と思ってくれるユーザーがいないと回りません。
やろうと思えば「独立」なんていつでもできる者同士が、「とはいえ、ココにいた方が面白いことができるよね」という理由で集まっていた方が健康的で、より大きなパフォーマンスを生むので(※これからの会社はそこを目指すべきで)、間違っても『契約』で縛りつけるようなものじゃないなぁと思っております。
「株式会社NISHINO」というプラットフォームを使うメリットとして「発信力(独立力)が手に入る」があった方が面白そうなので、新入社員とインターン生にそれぞれイベント(キンコン西野に勉強を教える会)をやるように伝えました。
こちら
↓↓↓
■6月1日20時〜せとちゃん
■6月2日20時〜まーちゃん
■6月3日20時〜べぇ君
自分で全ての責任を背負って、「お金」と「広告&集客」と「サービスとは何か?」を徹底的に学んでください。
ここで、発信力をつけた彼らが「(株)NISHINOは、もっとこうした方が使いやすくなるよ」とプラットフォームの改善に参加してきたら、突き詰めると、一部で「お金の流れが逆になる(自分の取り分を大きくする為に、社員が会社に投資する)」が起きて、面白くなると思います。
現場からは以上でーす。

 

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