西野亮廣のエンタメsalon

西野亮廣エンタメ研究所の過去記事を中心にアップしてます

2020年06月10日のエンタメ研究所の過去記事

6月10月(水) ※6月12日以降は『いいね』を押さないでください。
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こんにちは。
今から20秒後に地獄的なオヤジギャグを炸裂させてしまうキングコング西野です。
さて。
仕事を仕上げるまでに要する作業量(工程や作業時間や作業人数)のことを『工数』と呼んだりします。
どれだけ結果(売り上げ)を出そうが、無駄に工数がかかっていると利益は発生しません。
原価の他に、チームリーダーが“常に”見直さなければいけないのは、そのプロジェクトの結果に対して投下された「工数」と「パフォーマンス」で、これらをザックリひとまとめにして「コストパフォーマンス」と言います。
ちなみに、8ヶ月前にスタートさせたYouTubeチャンネル『西野亮廣エンタメ研究所ラジオ』(※チャンネル登録者数27万人)は、「徹底的に工数をかけない」というルールで始めました。
こちらは、“キングコング西野がVoicyにアップしている音源をマネージャーの須藤君がYouTubeにコピペしているだけのチャンネル”で、YouTube単体で見たら1日にかけている工数は「ブスの中年(須藤君)の2~3分」です。
僕の日々のインプット量が少なければ『企画』が必要になってきますし、
僕の話術が三流であれば『編集』が必要になってきますし、
バズらせて広告収益を得ることを目的とするのであれば『企画』と『編集』の2つが必要となり、その都度、工数がかかってしまいます。
ありがたいことに、僕は今あげた3つの問題をすでにクリアしているので、『企画』と『編集』が必要ないチャンネルの形を探り、今の形に至ります。
繰り返しになりますが、初期設定の段階で工数がかからないように設計しました。
くれぐれも「なるべく工数をかけるな!」と言っているわけではなくて、「コストをかけることで大きなインパクトを残せるのであれば、積極的にかけた方がいいし、工数を見直すことでチームが今よりも前に進むのであれば見直した方がいいよね」という話です。
基本的に僕は工数の見直しを徹底していて、株式会社NISHINOは、会社の利益を従業員数で割った時の数字は、たぶん日本でも10本の指に入っていると思います。
ちなみに、一応(気持ちばかり)吉本興業の売上に貢献したくて、YouTube動画の最初に広告を付けていますが、吉本興業と分配した広告収益のうち、僕のとこに入ってくるお金はイイ感じのところに寄付させていただきます。
(※絵本の海外出版が決まったら、現地の子供達にプレゼントする用に僕が買うので、教えてください)
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▼ 『信用』で削減できる工数
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本題はここからです。
先日、新入社員やインターン生から少し面白い話を聞かせてもらいました。
彼らは今月の頭に「オンライン講演会」をそれぞれ開催したのですが、チケット販売から、出演&配信の全てを、各自一人で担当してもらったんですね。
その時々の仕事に発生する痛みを知ってもらう為です。
チケットの販売ページも彼らが各自で作り、もちろん「問い合わせ対応」も彼ら。
そこで面白いなぁと思ったのが、問い合わせ対応を本人がやっていることを知らないお客さんが問い合わせしてこられる時の口調が少し乱暴だったそうです。
そこで真摯に対応させていただき、どうやら本人が対応しているとお客さんが知った途端、
お客さんがとても親切になり、応援してくれるモードに切り替わったと(笑)
彼らの名誉の為に言っておきますが、ここでお話ししている内容は「薄情な客だなぁ」という愚痴などではなく、
「チケット販売ページに、本人が対応している旨を一文付け加えておくだけで、ここの工数(※お客さんを乱暴化させたこと。その対応)は省けたよね」
という反省です。
会社の受付嬢さんが美人揃いなのは理にかなっていて、あれは、お客さんを優しい人にしてあげる(お客さんの暴徒化を防ぐ)一翼を担っており、工数を大幅に削減しています。
問い合わせ窓口で怒鳴ってしまうお客さんを「クレーマー」としてしまうと、怒鳴ってしまうお客さんは減らず、その対応に工数がかかり続けてしまいます。
自分達の仕事を増やしているのは自分達で、見直すべきは「お客さんを怒鳴らせてしまう環境」で、今回の問題の解決策(工数削減の改善案)は、
「怒る気が起こらない人を、問い合わせ窓口に配置しておくこと」
です。
先日の投稿で、「絵本の海外出版に関するお問い合わせはコチラまで」と、お問い合わせ先を案内させていただいたのですが、その時、多くのサロンメンバーさんが「皆が一気に問い合わせをしてしまうとパンクしてしまうから、ある程度、話がまとまった時点で代表者が問い合わせをしよう」と声をあげてくださいました。
きっとそこに株式会社NISHINOのスタッフの顔を想像してくださったのだと思います。
株式会社NISHINOが、カスタマーサポートを外注していたら、この流れは生まれていなかったでしょう。
残酷な話ですが、僕たちはカスタマーサポートで働かれている人を、あまり「人」として捉えられてないのかもしれません。
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▼ 社員のキャラ化
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そう考えていくと、会社は「社員の愛されキャラ化」の後押しをした方が良くて、【むしろ、そこには積極的にコストをかけるべきだ】と僕は考えます。
先日、新入社員&インターン生がおこたったオンライン講演会は、各自が3000人を超えるお客様に応援していただきました。
もちろん、その間、会社の業務はストップしているわけですが、そのことは、その後の3000人のお客さんを「優しくする」ことに繋がっていて、大幅な工数削減になっています。
外注&システム化(機械化)することによって仕事が増えていることがあって、チームリーダーは「人は、信用している人には優しくしたくなる」という、相手がそもそも持っている力を(合気道のように)上手く利用した方がいいよね、というのが今日の結論です。
どうやら会社は「人間」として認識してもらうことにコストを割いた方が、安くつくみたいです。
本日の記事の反省点としましては、『報酬設計』の話をするつもりだったのに、すっかり忘れていたことですが、つまづいたっていいじゃないか。人間だもの。
現場からは以上でーす。
【追伸】
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