西野亮廣のエンタメsalon

西野亮廣エンタメ研究所の過去記事を中心にアップしてます

2020年07月14日のエンタメ研究所の過去記事

7月14日(火) ※7月16日以降は『いいね』を押さないでください。
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おはようございます。
デザイナーのカンカンさんとグッズや紙芝居の件で四六時中やりとりしている最中、「しっかし、暑いですね」というコメントと共に、ビロンビロンに伸びた乳首が回転してW扇風機になっているイラストが送られてきたので、真面目な人ではないと判断したキングコング西野です。
さて。
先日、Voicyで『目的によって、正義はこんなにも変わる』(https://voicy.jp/channel/941/88899
 
)という話をさせていただいきました。
当たり前の話ですが、目的が違えば、正義もアプローチも変わってきます。
芸能活動をしていると、世間からは「レギュラー番組の本数」「CMの本数」などが、とりわけ求められるわけですが、それを手にいれてしまうと、今、僕が目指しているゴールには確実に辿りつけません。
時間は有限なので、僕にはタレントの不倫にコメントをする時間が余っていないのです。
そんなことよりも、世界をねじ伏せるアプローチ(こわい!)に時間を割かねばなりません。
真っ直ぐ世界を狙います。
ところで、これまで様々なライバル達とドンパチしてきましたが、どうしても敵わない相手がいました。
それは、『時間を味方につけている人』です。
同じ場所からスタートしてもらえると僕はフォレストガンプなみの頑張り屋さんなので、あまり負ける気がしないのですが、たとえば、「市川海老蔵さん」には勝てません。
初代「市川 團十郎」が生まれたのは万治3年(1660年)。
万治から積み重ねてきた歴史(時間)は、僕が逆立ちをしても創造できるものではありません。
逆に言うと、(これは全ての職業で言えることですが)「時間を味方にすること」こそが最大の防御であり、ウチの若手スタッフには「上品にあやかった方がいい」と言って、自分のターンで「ゼロ→1」をして、時間のリセットを繰り返さないようにお願いしています。
ゼロイチの作業はどうしてもカッコ良く見えちゃいますが、少々才能を持ち合わせていれば再現可能なんです。
新入社員の「セトちゃん」が、去年、エッフェル塔での個展の責任者を務めましたが、同じ年齢の頃の僕には、そんな仕事はできません。
近々、インターン生の「まーちゃん」が、VRの開発で大勝負に出ますが、やはり同じ年齢の頃の僕には、そんな規模の仕事はできませんでした。
同じくインターン生の「べえ君」は毎晩スナック『CANDY』で呑んだくれていますが、あんなもんは、いつでもできます。
全員が再現可能です。
いずれにせよ、「時間が味方になる(時間が経てば経つほど価値が上がる)アプローチ」以外には、僕は何の興味もありません。
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▼ 殿様めちゃくちゃバカじゃん
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さて。
「300年続くエンターテイメント」を作るのが僕の目的なのですが、冒頭申し上げたとおり、当然そうなってくると、目的相応のアプローチになってきます。
僕らは「西野亮廣が死んだら価値が下がってしまうような設計」をしてはいけなくて、西野亮廣が死んだら死んだで、自分達のプロジェクトの集客が伸びるように(今のうちから)設計しておく必要があります。
以前、蜷川幸雄さんの書斎に行かせてもらったのですが、デスクに座ると、蜷川幸雄さんが仕事中に見ていた風景が見えてきます。
「ああ、蜷川幸雄さんは、こういう風景を見ながら、筆を走らせていたんだなぁ」と、蜷川幸雄さんに半身だけ憑依して、その時間を楽しみました。
近しい体験でいうと、お城の天守閣からの眺めがそれに当たります。
「秀吉は、この景色を見ていたんだなぁ」という憑依体験ですね。
お城に行く時の僕らは、あの憑依体験にお金を払っているわけですが、当時の殿様連中が少し設計が甘いのは、天守閣から見る眺めを屋外(城下町)にした点です。
町は時代と共にアップデートしますので、時間が経てば経つほど、観光客と殿様とのシンクロ率が下がっちゃうんです。
秀吉は、大阪のビル郡なんて見ていないんです。
「殿様、めちゃくちゃバカじゃん!」と思ったのですが、人生50年時代ですし、アーカイブなんかもしっかり残っていないので、百年スパンでビジネスを想像することができなかったのかもしれません。
憑依体験を売りにする為には、そこから見える景色が変わっちゃダメなんです。
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▼ 西野の墓で集客をする
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というわけで、僕の地元に『えんとつ町のプペル美術館』を作ることにしました。
「美術館」とは名ばかりで、ほぼ「えんとつ町」です。
館内に、僕の家を建てて、その作業部屋(作業机)からは、美術館の【館内】が見えるようにします。
僕は、そこで、美術館に足を運んでくださるお客さんの姿を見ながら仕事をします。
実際の町とは違い、美術館内にある「えんとつ町」はアップデートしませんので、当時の景色が残り続けるわけですね。
西野が死んだら、その作業部屋を観光スポットにする。
そうすると、観光客と当時の西野亮廣とのシンクロ率が下がらないまま、憑依体験を販売し続けることができるので、未来のスタッフや、その御家族を食わせることができます。
ポイントは「いずれ、観光スポットにする前提で家を建てる」で、作業部屋までの廊下は、車椅子の方も来れるようにスロープ(バリアフリー)にしておいた方がいいと思います。
チームの実績は積み重なっていくわけですから、こうしておけば、時間が経てば経つほど、憑依体験(墓体験)の価値が上がるので、只石さん(一級建築士)、あとは宜しくお願いします。
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▼ 後続を育てる
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個人的には、サロンメンバーと暮らすイカした老人ホームでも作ろかと思っているのですが、果てなく続くエンターテイメントの創造は、新人教育の歴史でもあります。
どっこい、僕みたいなアル中ニートちゃんが、歳下を「教育」できるとは思っていなくて、彼らにしてやれることといえば「打席」を用意することぐらい。
聞けば、今度開催されるプペルバス(移動式個展)は、ウチのサロンの若手メンバー(25歳以下)でおこなわれるそうです。
現在、その予算(および25歳以下スタッフ)をクラウドファンディングで集めているそう。
イベント開催から学ぶことは山ほどあり、この経験が彼らの今後の人生に大きく影響することは火を見るより明らかで、これは、めいっぱい応援してやらねばなりません。
「どのリターンを支援しようかしら?」と選んでいた時に、
「…いやいや、一番の支援は、僕がこのイベントに行くことだ」
と判断し、すぐにスケジュールを調整し、新幹線に飛び乗って、7月26日に行くことに決めました。
若手メンバーの皆様へ。
映画制作の合間を縫って、糞味噌に忙しい中行くので、とびっきり楽しい空間を用意しておいてください。
楽しい時間が向こう300年続くことを心から願っております。
現場からは以上でーす。
 
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