西野亮廣のエンタメsalon

西野亮廣エンタメ研究所の過去記事を中心にアップしてます

2020年07月28日のエンタメ研究所の過去記事

7月28日(火) ※7月30日以降は『いいね』を押さないでください。
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おはようございます。
「毎週キングコング」で三週に渡って繰り広げられた『下町ロレックス』シリーズが好きすぎて、「映画にして欲しい!」と思ったけれど、「よくよく考えたら、中年達がロレックスを買いに行くだけの全然おもんない話だ」と冷静になれたキングコング西野です。
さて。
昨日、「イケてる若手は、お金の稼ぎ方よりも、お金の使い方に重きを置いている」という話をさせてもらったので、今日は『西野のお金の使い方』について、お話ししたいと思います。
本題に入る前に二つだけお伝えしたいことがあります。
一つ目は、「途中、様々な話が入り込んできまくすが、たぶん全部必要な話なので、頑張ってついてきて」ということ。
二つ目は、「話をクリアにする為に綺麗事は一切抜いて、『損得』の話をしますが、実際の西野って凄く優しいんだよ」ということ。
宜しくお願いします。
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▼ 国内戦と世界戦
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書籍にしても、配信にしても、「ページ数」や「時間」の制限があり、さらには「インパクトを残さないと、そもそも見てもらえない」という制限がある為、「○○である!」と言い切らなきゃいけない場面が多々あります。
ですが、世の中に『ゼロor100』なんてあるとは思っていなくて、「基本的にはそうなんだけど、時と場合によるよね。そこは臨機応変に上手くやろうね」というのが僕の本音です。
「時と場合による」を説明する上で分かりやすいのが、「サービスのクオリティー設計」の話です。
一昔前は品質が高いものが選ばれていたけど、「品質の高さ」がコモディティ化した(=類似商品・サービスが同時に販売されることで商品間の差異がなくなった)現代においてそれはセールスポイントにはならず、
そんなことよりも、
「サービス提供者の人柄」などが選ばれる理由になっています。
なので「今は商品よりも、人を売った方がイイ」という結論になるわけですが……、これはサービス提供者の人柄が確認できる国内戦に限った話です。
世界戦になるとシンプルに「品質勝負」で、スティージョブズの「人」が売れているのも、
Apple製品が、そもそも世界レベルの品質勝負で勝っていことが前提にあります。
なので、去年、新入社員の「セトちゃん」が担当したエッフェル塔の個展も、インターン生の「まーちゃん」が現在開発しているVRも、「国内戦(共犯者作り)は『人』を売らなきゃいけないけど、海外に持ち出す作品は(制作者の顔をなんて見えない)シンプルに品質勝負なんだから、その喧嘩には勝ってね」と伝えています。
連日呑み歩いている「べえ君」に関しては、品質勝負も人勝負も負けているので、今度、御両親とジックリお話ししたいと思います。
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▼ 「広告」も時と場合による
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昔、スナックCANDYでユーミンさんと呑ませていただいた時に、「あなたはこの先、大きな力を手に入れるようになるけど、その力の使い方を誤っちゃダメよ」とジェダイ(@スターウォーズ)やユパ様(@風の谷のナウシカ)のようなアドバイスをいただきました。
今になって分かるのですが、あの夜、ユーミンさんがおっしゃった力の正体は「影響力(広告力)」だと思います。
時々、スタッフから「この仕事は、お客さん参加型で、サロンメンバーさんにボランティアでやってもらいましょう!」と提案されることがあるのですが、「すぐにボランティアさんは集まると思うけど、キミは、そのボランティアをやりたいか?」と言葉を返します。
影響力は諸刃の剣で、体よく使うと大きく信用を失います。
影響力を使えばモノは売れますが、「売れちゃいけないモノ」を売ってはいけません。
その一方で、「サロンメンバーさんの挑戦は無条件で応援(宣伝)したい」という自分がいます。
その間を取り持ってくれるのが『ニシノコンサル』です。
先日、とあるサロンメンバーさんのコンサルを受けたのですが、サービス内容ウンヌンの前に、人との接し方(話の聞き方)を大きく間違っていたので、かなりキツめに叱りました。
「あんたが手掛ける店を誰が応援するんだよ!社員の生活を背負ってんだろ!ちゃんとやれよ!」と、かなりキツめに(笑)
ただ、相談を受けた以上、切り捨てることは絶対にしません。
「『西野にメチャクチャ怒られた』ということを正直に発信してください。僕がそれをシェアするので」と、お伝えしました。
そうすれば、応援者が増えて、誰一人嘘をつくことなく、お店の集客に繋がるでしょう。
「広告」もまた時と場合によるもので、今回の場合だとサービスの良さを売り込むのではなく、「ダメダメである」ということを売り込む方向に舵を切りました。
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▼ お金の使い方
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すでにご覧になられた方もいらっしゃるかもしれませんが、先日、『ニシノコンサル』の第二回放送がありました。
「飛行機のマイルをシェアする『マイルシェア』というサービスの会員を増やすにはどうすれば?」という御相談です。
こちらに関しては、サービス内容は申し分なくて(※僕なんぞがとやかく言えるものでもなくて)、あとはコロナ問題と、サービス内容をお客さんに理解してもらうだけ。
しかしながら、人は前例が無いものを嫌います。
加えて、コロナのおかげで、今は人が飛行機から離れています。
この状態でどれだけサービス内容をプレゼンしても刺さらないと思ったので、
「サービス内容を売るのではなくて、森田さん(マイルシェア代表)の『人』を売りましょう」と提案しました。
(※コロナが無ければ、普通にサービスの良さを宣伝する方向で進めていたと思います)
「『森田さんを売る』といっても、どうすれば?」的な雰囲気になったので、
「新規事業の立ち上げで迫害を受けて、それでも頑張って、ようやくスタートできるまで来たのに、今度はコロナに襲われて……その、メタクソにやられている今の姿を素直に切りとったドキュメント動画を作りましょう。動画の制作費用は僕が(オンラインサロンの売上から)出します」
とお伝えしました。
ここからが「お金の使い方」の話です(^-^)
コンサルを受けた上に、コンサル費用の何倍ものお金(動画制作費)を払うとか、ワケが分からないじゃないですか?
隣で話を聞いていた田村Pにも「は?」と言われました。
ただ、サロンメンバーさんの相談を受けた上に、サロンメンバーさんの活動を支援する姿がYouTubeで配信されることは、オンラインサロン『西野亮廣エンタメ研究所』の広告費として考えたら超格安で、得をしているのは西野です。
そんなサロン、入りたいじゃん(笑)
大切なのは「西野が得をしている」ということを理論立てて森田さんに説明すること。
そうしないと、森田さんは受けとれないので。
これは、支援を続けさせてもらっている(コロナでさらに延期になりましたが、支援はやめません)ニューヨークのミュージカルチームに対しても、同じこと。
キチンと自分の取り分を設計し、相手に伝え、相手がお金を受け取りやすい状態にして、お金を委ねる。
そうすると、お金を受け取る相手が「ギバー(与える人)」になるので。
お金を使うときは、必ずウィンウィンの状態にして、そのことを伝えることが大事で、どちらか一方にダメージが発生してしまうようなお金の使い方は控えておいた方がいいと思います。
そんなこんなで、サロンメンバーさんの挑戦を引き続き応援します。
応援することで、僕が得をしているので、気にしないでください……というか、御馳走様です。
現場からは以上でーす。
【追伸】
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https://youtu.be/oifmHNolfsU
 
 
 
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