西野亮廣のエンタメsalon

西野亮廣エンタメ研究所の過去記事を中心にアップしてます

2020年08月05日のエンタメ研究所の過去記事

8月5日(水) ※8月7日以降は『いいね』を押さないでください。
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おはようございます。
アベノマスクの小ささを見て、「アベノマスクの開発者は小顔だったに違いない」と推測しているキングコング西野です。
(※余談ですが、「SAVE JAPAN」という作品タイトルで、アベノマスクを額装して、ヤフオクで販売して、その売り上げを熊本に寄付しようと思ったのですが辞めました)
さて。
今日は「キャッシュポイントの見直し2.0」というテーマでお話したいと思います。
思い立ったが吉日というやつで早速『スナック西野』(月額590円)を立ち上げてみました。
撮影スタッフは『ガリゲル』(読売テレビ)で長年一緒にやらせてもらっていた辻ディレクター。
(※実は「拝啓、梶原雄太様」の編集も辻ディレクターです)
初回ゲストは幻冬舎の箕輪さんで、初回収録は明後日。
とにもかくにも思い立ったが吉日なのです。
YouTubeのメンバーシップ(有料)の立ち上げに関しては今朝のVoicyでも報告させていただきましたが、これを単なる「有料配信」として整理・認識してしまうのは「浅はかすぎる」と思っています。
お気づきの方もいらっしゃるかとは思いますが、今朝、スナック西野(YouTubeのメンバーシップ)の立ち上げの裏で、僕のInstagram上で、絵本『オルゴールワールド』を全ページ無料公開してみました。
※見城さん(幻冬社在住の鬼)にはまだバレていないので、ナイショにしておいてください。
このオンラインサロンも含めて、僕が仕掛けていることは『メインコンテンツ=無料、メイキング=有料』で、「有料配信スタート」といった生易しいものなどではなく、現在、エンタメのビジネスモデルを根底からひっくり返す実験をしています。
「メイキングで生んだ収益をメインコンテンツの制作費に投下する」という流れが定番化すれば、「メイキング映えするクリエイター」が強くなるでしょう。
作品力の向上で、最後にモノを言うのは『場数』です。
「愛されるキャラクター」を持っているクリエイターは、自身のメイキングの売り上げでメインコンテンツ制作の打席に立ち続けることができて、おのずと作品力が上がります。
つまり、「作家のキャラクター」が【作家の才能】の中に含まれてきます。
メインコンテンツは売らなくても(売れなくても)良くて、広まれりさえすればいい。
この時、「メイキングが買いたくなるような発信をすること」が重要です。
お金の生み方が変われば、作品の生み方も変わります。
この話を聞かされても、おそらくまだシックリこないと思います。
蕎麦屋さんに対して、「まだ、蕎麦を売ってるの?」みたいな話をしているので。
ただ、お蕎麦(メインコンテンツ)ではなくて、お蕎麦屋の店主に課金され始めた瞬間に、その店のお蕎麦の値段が落ち、お客が殺到し、店主への課金が増えます。
このとき店主は、
「蕎麦(メインコンテンツ)を販売した方が稼げるのか?」
「店主(メイキング)を販売した方が稼げるのか?」
という選択に迫られて、一部の店主は、
「店主を売った方が利益率が高くね?」
となるでしょう。
そのやり方がジワジワと拡がっていくと、極論ではありますが「蕎麦の無料化」が始まります。
もちろんこれは「店主(メイキング)を売ることできたら」という難易度の高いハードルが前提にありますが、しかしながら、YouTubeや何やらの登場で、『人』を売りやすくなっているのは間違いありません。
※人に課金する文化も根付いてきた
「遅かれ早かれ、メインコンテンツは売り物にならなくなる」というのが僕の見立てです。
「人検索(人が売れる)時代に入ったので、そろそろ僕らはキャッシュポイント(お金を生む場所)を見直さなきゃいけないかもねぇ」という話ついでに、僕が今ボンヤリ考えていることをここでお話しします。
結構、踏み込んだ話です。
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▼ どのタイミングで開放するか?
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これはもう完全に僕個人の話になるので、良きように聞き流したり、使える部分があったら参考にしていただきたいのですが……
僕の目的は「エンタメで食っていくこと」ではなく、「エンタメで世界を獲ること」です。
そうなってくると、「自分の生活費が捻出できればいい」というワケにはいかず、「チーム全体の活動予算」は絶対に無視できません。
僕らのゴールは間違いなく「マス(大衆)に届ける」です。
ただ(仕事内容にもよりますが)、「いきなりマスを狙ってしまうと、収益がコンパクトにまとまってしまう」というのがあって、これこそまさに「キャッシュポイントの見直し」の話です。
たとえばYouTube
一概には言えませんが、「再生数」が稼げる動画(マスに受ける動画)って「メイキング」が全然売れないんです。
「拝啓、梶原雄太様」の動画がバズったのに、僕があの手紙シリーズを続けていない理由は、あれをやったところでサロンメンバーが増えないからです。
そうすると、第2弾は「広告収入の為に自分の時間を割くハメ」になるのですが、広告収入って、世間一般で言われているほど大きくないんです。
要するに、カジサックの売り上げでは世界戦に挑める予算が捻出できないんです。
(※カジサックを否定しているわけじゃないよ。好きだよ)
なので、ここはまだマス向けの発信をグッと押さえて、「メイキングの販売(ダイレクト課金の獲得)」に集中する。
要するに、メイキングが買いたくなるような発信をする(=メイキングを買ってくれる人にターゲットを絞る)。
そこで広告収入の何倍もの予算を集めて、圧倒的な作品を生み、そのタイミングで開放。
ようやく、マスに発信します。
おそらく、この建て付けの方が、最終的に多くの人に届くと思います。
大切なのは、目の前の餌に飛びつかずに、「収益を最大化させる為の最善策はどれだ?」と問い続けることで、とりあえず現時点では「メイキングの売り上げでメインコンテンツを強化して、世界を獲る」というのが僕の中でのトレンドになっています。
もっとも、時代は変わるので、この考えも数年後には変わっていると思いますが、一つ確かなことは、「こんな規模で、こんな作り方をしているクリエイターが世界に一人もいない」ということです。
当たるにしても、ハズれるにしても、派手な結果になりそうです😊
一度皆さんもキャッシュポイントを見直してみてください。
「人(メイキング)が売れる時代に入っていて、自分達の仕事内容的にも人が売れるのに、これまでの習慣で人を売らずに、メインコンテンツばかり売っている」ということが見つかるかもしれません。
少しでも参考になると嬉しいです。
スナック『西野』の初回ゲストは箕輪さん。
予定しているゲストに、蜷川実花さん、SHOWROOM前田さん、田村P、けんすうサン…がいます。
けんすうサンへのオファーはまだ御本人に出していないので、ここでのお知らせを御本人へのオファーにかえさせていただきます。
現場からは以上でーす。
【追伸】
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