西野亮廣のエンタメsalon

西野亮廣エンタメ研究所の過去記事を中心にアップしてます

2020年08月31日のエンタメ研究所の過去記事

8月31日(月) ※9月2日以降は『いいね』を押さないでください。
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おはようございます。
「ドルチェ&ガッパーナ」と言うと「ガッバーナですよ」と指摘されるのですが、「ドルガバの時は『バ』だけど、ガッパーナの時は『パ』って言うじゃん!」と思っているキングコング西野です。
昨日は大変取り乱してしまい、皆様のことを「お前ら」と言ってしまって誠に申し訳ございませんでした。
これまでの人生で「8」の次に「14」が来たのが初めてだったので、少し混乱していたのだと思います。
以後、「8」の次に「14」が来ても冷静に対応できるように気をつけます。
さて。
今日は「もっと上手にコミュニティーを使った方がいいと思うよ」というテーマで、少し腹を割ってお話ししたいと思います。
(※今日の記事はコミュニティーの在り方を熟知されている方からすると当たり前の話になりますが、皆で理解しておいた方がいいと思うのでお付き合いください)
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▼ コミュニティードレスコード
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オンラインサロン『西野亮廣エンタメ研究所』には、6万9000人のメンバーを各都道府県に振り分けた「県人会」というグループ(Facebookの非公開グループ)があります。
先の熊本の水害でも「熊本県人会」で支援(人手や物資のシェアなど)が積極的におこなわれて、困っているサロンメンバーさんに手を指しのべることができました。
日本は自然災害が本当に多い国なので、こういった形で助け合うことができるローカルコミュニティーは今後も持っておいた方がいいと思います。
ところで「県人会」のタイムラインへは、誰でも記事が投稿できるようになっています。
ただし『承認制』で、運営が「良し!」と判断した記事に限ります。
たとえば、「サロンメンバーさんを雇いたい」という企業さんからの『求人募集』の記事などは積極的に承認させてもらっています。
「県人会」キッカケで、新しい仕事に就かれた方も少なくないハズ。
当然ですが、「条件(給料や勤務時間)を明記していない求人募集」は削除させていただいております。
「コンタクトをとったものの、話を聞いたら条件が合わなかった……」みたいな無駄な時間を削る為です。
サービス提供者であれば、お客様を大事にする前に、(一緒に働くことになるかもしれない)スタッフを大事にしてあげて欲しいっす。
毎日、「県人会」のタイムラインには様々な記事が寄せられますが、問答無用で「却下」させていただくのは、「自分の宣伝」です。
ここは本当に(本当に!)気をつけられた方がいいと思います。
『求人募集』は、募集を出した会社側も助かるし、仕事が決まったサロンメンバーさんも嬉しいし、サロン内でそういった「互助」の仕組みが生まれているのはサロンにとってもプラスです。
いわゆる「三方良し」です。
一方で、「クラファンを立ち上げたんで見てくださーい!」「こんなサービスを作ったので、使ってくださーい!!」という『自分の宣伝』は、(自分を含む)全員が損をしています。
こういった場所での『自分の宣伝』というのは、「あやかる」「互助」といったものではなく、「フリーライド」と呼ばれるものです。
「フリーライド」というのは、必要な費用は出さず、他社が築き上げた信用と名声に便乗して自分だけ利益を得ようとする行為のことです。
そして、ここからが、とっても大切なポイントです。
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▼ 「貴方の宣伝記事を承認できない理由」を、できるだけ丁寧に説明してみる!
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オンラインサロンを一文字で表すと『結(ゆい)』です。
『結』の由来は仏教用語の「結衆(けっしゅう)」で、その意味は「ある目的で集まった人々」です。
白川郷の『合掌造り』の屋根の葺き替え作業が有名で、誰も屋根の葺き替えにかかる予算(めっちゃ高い!)を持っていないので、「山田さんの家の屋根の葺き替えを木村さんが手伝って、木村さんの家の屋根の葺き替えをする時は、今度は山田さんが手伝う…」といった感じで、『同量程度の労働力を交換すること』で、生活コストを下げ、生活を繋いでいく社会制度です。
この時、屋根の葺き替えを集落の皆さんに手伝ってもらった山田さんが、その後、他の家の屋根の葺き替えを手伝わなかったら、もう二度と山田さんの家の屋根の葺き替えは手伝ってもらえません。
運営サイドが『自分の宣伝』をするサロンメンバーさんの記事を承認しない理由をキチンと説明しておかないと、「なんで、私の記事は承認されないんだ!」という不満を持たれるかもしれないので、御説明すると…
そこで、もし承認してしまうと、「この人は自分の屋根の葺き替え作業は皆に手伝わしますが、皆の屋根の葺き替え作業は手伝わない人ですよ」ということを、コミュニティー中にアピールしてしまうことになるからです。
つまり、貴方の宣伝記事を承認してしまうと貴方の店の売り上げが落ちるんです。
イカー(フリーライダー)とコミュニティーの相性って、すこぶる悪いんです。
「店の宣伝が載った!ラッキー!」というのは、『労働交換が前提にない世界』の考え方で、『コミュニティー(結)』の戦い方ではありません。
これは結構根深い問題(長らく続いた都市化の弊害)だと思っていて、これまでの会社の設計やお店の設計、その広告戦略のイチイチに「コミュニティー」が組み込まれていないから、見誤ってしまう人が多い。
それこそ「なんで、私の記事が承認されないんだっ!」と疑問を持ってしまっている人は、コミュニティーにおいて、それが承認されたら(信用を落として)自分の息の根を止めてしまうことを身体で理解できていない。
基本的な考え方は「三方良し」で、大前提として相手のエネルギーを奪ってはダメで(これが一番ダメ!)、相手のエネルギーと自分のエネルギーを積極的にグルグル循環させて大きくしていくことが大事です。
「県人会」の記事の承認の背景には、こういう考え方があることを皆で共有しておきたいと思い、今日は、こんな話をさせていただきました。
1億4000万円の自腹をする男の「奪っちゃダメだよ。循環させた方がいいよ」の言葉には、それなりに説得力があると自負しています(笑)
現場からは以上でーす。
【追伸】
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