西野亮廣のエンタメsalon

西野亮廣エンタメ研究所の過去記事を中心にアップしてます

2020年09月05日のエンタメ研究所の過去記事

9月5日(土) ※9月7日以降は『いいね』を押さないでください。
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おはようございます。
チームラボの猪子さんとのLINEを読み返してみたところ、二人がかりで「ヤバーイ」「うれしー」「さいこー!」しか日本語を繰り出せていなかったことが発覚し、ギャルになることを決意したキングコング西野です。
さて。
今日は「労働環境」について前々から抱いていた疑問と、その解決策の一つになるかもしれない(弊社なりの)打ち手を共有したいと思います。
先日、クラウドファンディングのリターンで、YouTube講演家の鴨頭さんこコンサル(放送しない方)をさせていただいたのですが、そこで彼から『チップ文化』についての相談を受けました。
海外に行くと、当たり前にチップ文化があります。
カードで決済する時も、サインをする用紙に、「チップをいくらにするか?」という枠がキチンと用意されています。
ちょっとした気遣いをするだけで、
接客時の笑顔の量を増やすだけで、
チップに繋がるので、そりゃ、店員さんは「よりよいサービスをしよう」という気持ちになります。
頑張れば頑張るほど評価される世界がある一方、日本は「笑顔の店員と無愛想な店員が同じ給料」という超絶アンフェアな国です。
「サービスをした人ほど損をする」という成れの果てが、「ここで停めてください」というお願いを無視して、しばらく走って料金メーターが上がったところで停車するタクシードライバーです。
リピーターで回すタイプのビジネスではないので、「ここで客から嫌われようが関係ない!少しズルしてでも金を取ってやれ!」と考えるドライバーさんが出てくる。
そんな中、お客さんに寄り添ってくださる素敵なドライバーさんもいるのですが、収入的には後者の方が損をしている。
※僕は、素敵なドライバーさんには、なるべく「お釣りは結構です」と言っています。
「頑張っている人が、キチンと評価される世界にしたい!」と言う鴨頭さん。
僕もまったく同じ考えです。
どうにかして株式会社NISHINOに『チップ』を導入したいなぁと考えていた矢先、先日、面白い意見を頂戴しました。
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▼ 「キンコン西野のサイン本屋さん」で本を買う理由は2種類
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僕は『キンコン西野のサイン本屋さん』というオンラインショップを運営しています。
注文いただいた書籍にサインを入れて、梱包し、郵便ポストに投函するというド根性ショップです。
Amazonでは2200円で売られている『えんとつ町のプペル』が、ここでは2500円と少し割高です。
「BASEの手数料」や「レターパック代」や「販売手数料」やらが含まれているので、この値段になるのですが、それは事業者側の事情で、お客さんからすると知ったこっちゃありません。
しかし(※「書店で買った方が安いっすよ」とアナウンスしているにも関わらず)、『キンコン西野のサイン本屋さん』の本は、本当によく売れます。
てっきり僕は「+300円分はサイン代として折り合いを付けてくださっている」と思っていたのですが、どうやら皆が皆、そうではないみたいです。
著者は、自分の本を出版社から少しだけ安く仕入れることができます。
それを定価で販売すれば、僅かではありますが、著者のお小遣いになるんですね。
そのことを知っている人は知っているみたいです。(※べつに隠していませんよ)
先日、『キンコン西野のサイン本屋さん』で本を買ってくださったお客様に、「書店で買えば、もう少しだけ安く手に入るのに、どうして『キンコン西野のサイン本屋さん』で買うんですか?」と訊いてみたところ、「ここで買ったら、西野さんに少しお小遣いが入るので」と返ってきました。
「どのみち販売手数料を払うのなら、Amazonに払うのではなくて、少し色を付けてでも西野さんに払いたい」という人がいたのです。
これって、『チップ』ですよね。
なるほど、『キンコン西野のサイン本屋さん』で本を買われる方の中には…
・サインが欲しいお客様
・西野にチップを渡したいお客様
という2種類のお客様がいることが分かりました。
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▼ 株式会社NISHINOのスタッフにチップを贈れるようにするには…
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余計な誤解を生みたくないのでキチンと御説明させていただきますが、『キンコン西野のサイン本屋さん』のチップは、厳密に言うと、西野個人には入っていません。
お金の管理は『株式会社NISHINO』でおこなっているので、チップは会社に入っています。
ただ、西野個人に入ろうが、会社に入ろうが、収益は全額エンタメ投資&寄付にまわすので同じことです。
なので、『チップ』を貰えるのは嬉しいです。
ありがとうございます。
さて。
キンコン西野のサイン本屋さん』をやっている理由ですが、「サイン本屋さんで売り上げをあげてやるぞー!」という気持ちはサラサラありません。
「絵本が一人でも多くの人に渡ること」が会社の最大の目的で、ただただ売り上げを作りたければ、僕らは、もっと別の事業にコストを割いています。
なので、絵本が売れて『チップ』を貰えるのは嬉しいのですが、「なんとしてでも会社(西野個人)で受け取りたい!」という気持ちはなく、それより、社員やインターン生に『チップ』が渡るといいなぁと思いました。
そこで今朝(迷惑!)、インターン生のグループLINEに、「自分のオンライン書店を作って、会社でまとめて購入した絵本に少し値段を上乗せして、販売してみて」と投げてみました。
ちなみに、こちらは「フィリピンで移動遊園地を作ってきて」と無茶振りされたインターン生の『だーくん』のオンライン書店です↓
こちらでは2200円の絵本『えんとつ町のプペル』が2600円で売られています(※西野のサインはありません)。
えんとつ町のプペル』が欲しくて、「だーくんを応援したい人」は、この書店から購入すると、「だーくん」にチップが入る設計です。
『チップ』に光を当てるのならば、「だーくん」の店で売られている『えんとつ町のプペル』は3000円でもいいと思うのですが(※安ければ安いほど、だーくんにチップが入らないので)、とりあえず実験中の実験中なので、弱気設定(それでも西野の店よりも100円高い)にしてみました。
「だーくん」が、日々の活動報告のSNSの最後に、このリンクを貼っておけば、だーくんのサービスに感動した&絵本を買いたいお客さんが、そこから絵本を買っていただける。
社員にチップが入るし、販路が広がって、会社の最大の目的である「一人でも多くの人に絵本を届ける」にも向かっているので、ウィンウィンちゃんです。
絵本が『ギフト』となり、『チップ』となれば、結構、強いなあと思ったりしています。
まぁ、社会実験なので、何の効果もなかったら、「何の効果も無かったです」と皆様にご報告しますね。
まずは身近なところから、頑張っている人や、優しい人がキチンと評価される世界を作りに行きます。
現場からは以上でーす。
【追伸】
サロン記事の感想を呟かれる際は、文章の最後に『salon.jp/nishino
 
』を付けて《本垢》で呟いていただけると、西野がネコのようになつく場合があります。
※こちらは少し変則的な【田村プペル書店】。同じく田村さんにチップが入りますが、絵本は熊本の被災地に贈られます。チップで熊本飯を食べる(熊本にお金を落とす)そうです↓
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