西野亮廣のエンタメsalon

西野亮廣エンタメ研究所の過去記事を中心にアップしてます

2020年11月10日のエンタメ研究所の過去記事

11月10日(火) ※11月12日以降は『いいね』を押さないでください。
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おはようございます。
芸人としてメチャクチャ売れて、絵本作家としてメチャクチャ売れて、ビジネス書作家としてメチャクチャ売れて、このあと、映画がヒットしたら、もう特技は「メッチャ売れること」にしよくと思っているキングコング西野です。
今朝は(平日の早朝から)大阪のサロンメンバーさん達とジョギングしてまいりました。
ペチャクチャお喋りするのも楽しいのですが、励まし合いながら、そこそこガッツリ走って、ガッツリ汗をかいて、ガッツリとダイエットするのも最高で、もう本当にメチャクチャ気持ち良かったです。
これ、毎週末いろんな地域でやりたい!
14日にプペル撮影会で福岡に行くのですが、プペル撮影会の前も福岡のサロンメンバーさんとジョギングしたいっす。
さて。
今日は、映画『えんとつ町のプペル』のお話を一旦お休みして、「どうやら、こっちの方向に時代が流れているので、できる人は、早めに張っておいた方がいいと思います」を二点紹介して、整理したいと思います。
先に言っておきますが、今日は、ここ一年の答え合わせのような記事です。
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▼ 偏愛が許される場所
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最近、幻冬舎の箕輪さんが「サウナ」にお熱なのを御存知でしょうか?
これからの活動のヒントとなるので、是非、チェックしていただきたいのですが、この時代に『サウナ雑誌』を作って、ついにはサウナ付きのペンションまで作り(※これで100万円カツアゲされました)、そこを軸にコミュニティーを広げていらっしゃいます。
ポイントは、共通の趣味・理念を持った人間同士でオンラインで一旦集まって、そこからオフライン(ペンション・町)に落としこんでいる点です。
今、僕らが住んでいる町は「利便性」で選んでいるので、お隣さんとは趣味が合いません。
当然、希薄な関係になります。
おかげで子供の面倒も、親が一人で見なければなりません。
一方、共通の趣味・理念を持った者同士は、当然、コミュニケーションの回数が増えます。
そうすると、「ジョギング大会に来た子供の面倒をサロンメンバー全員で見る」みたいな流れが生まれます。
これって、安全面でも防犯面でも経済面でも、プラスしかないんですね。
面白いのが、これらのメリットが棚ボタの「副産物」であったという点。
箕輪さんも、ホリエモンも、僕も……もともとは「SNSのノイズがうるさすぎる」という理由から、オンラインで意気投合した仲間だけで、オフライン(土地)を押さえにかかったと思うのですが、蓋を開けてみたら予想以上にメリットがあった。
具体的なところでいくと、「まだ子供が小さいから(面倒を見てくれる人がいないから)イベントに参加できない」という声がグンと減ります。
そして、やっぱり一番のメリットは(青臭い言葉になりますが)「自分のままでいれる」という点だと思います。
「フォロワー数」や「再生回数」や「閲覧数」が求められる現代ゲームの中で、「自分を出す」は至難の技です。
「こうすればフォロワー数が増える」
「こうすれば再生回数が伸びる」
「こうすれば閲覧数が稼げる」
を迫られ、そこを追った結果、他の人と同じ無味無臭の人間になってしまうのがオチです。
機能で差別化が図れなくなり、『人』で差別化を図るしかなくなった人検索時代に、無味無臭の透明人間が提供するサービスが存在感を放つのは、どう考えたって難しい。
差別化の最たる形が「偏愛」ですが、偏愛を貫く為には、「偏愛が殺されない環境」が必要です。
これは外でもよく言っていますが、時代がオンラインサロンを求めているのも、インフルエンサーが村を作り始めているのも必然で、【強い意志】で偏愛を貫こうとするのではなく、偏愛が許される【環境】をいかに作るか?が今、求められています。
あとはシビアな話になりますが、自分の器との相談ですね。
旗振り役(世界観のオーナー)の器じゃないのに、旗振り役をやりたがる人は一定数いて、そこは確実に淘汰されるので、自分がどのポジションで参加するか?は、冷静に判断された方がいいと思います。
西野は、「今から実写を勉強するぐらいなら、そこは早々に白旗をあげて、蜷川実花さんの子分として働いて、僕は他のことをやる」という判断をよくしています(笑)
偏愛が許される場所を作る人になるのか?
それとも偏愛が許される場所に参加する人になるのか?
そこの判断を見誤らない為にも、自分の才能(器)との相談は大事っぽいです。
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▼ プロセス・エコノミー
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「メイキングでマネタイズをして、メインコンテンツは無料」は、ウチのサロンのお家芸のようになっておりますが……先日、けんすうサンが名付けられた『プロセス・エコノミー』の波が、いよいよ本格的にやってきそうです。
注目すべきは、けんすうサン率いる株式会社『アル』がテストスタートさせた新サービス『0000studio(フォーゼロスタジオ)』です。
【アル開発室】
こちらは、漫画家さんの作業風景をライブ配信するサービスなのですが、カメラが漫画家さんを映していることもあれば、漫画家さんの手元(制作途中の絵)を映す場合もあります。
そうです。もうネタバレ上等なんです(笑)
でも、もう今回の『鬼滅の刃』のヒットで、ネタバレ(無料公開)のメリットは日本中が知ったじゃないですか?
どれだけ古い業界の人でも、さすがに、「え?隠さなくてもいいの?」となったと思います。
そこにきて、制作過程をライブ配信するネタバレ上等サービス『0000studio』です。
『0000studio』には投げ銭機能があるのですが、これまでのサービスと大きく違うのが「メイキングに投げ銭される」という点で、下手すりゃ、漫画発売前に収益化することができちゃう。
そうすると、「メイキングを買ってもらう為に、漫画(メインコンテンツ)は無料で出そうかしら?」という、ウチのオンラインサロンのような流れが必ず出てきます。
とにかく、『0000studio』は要チェックです。
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▼ 話をまとめます
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「偏愛が許される場所の重要性」も「プロセス・エコノミー」も、このサロンの中で、ずっとずっと前から言い続けてきたことなんです。
しかし、あまり他で見ることがなかった。
その理由の一つに、「西野の活動は再現性が低い」があると思います。
「メイキングを売る」も何も、作品を作りながら、毎朝2000~3000文字の記事を投稿できる地球人なんて他にいないので。
ですが、『0000studio』のように「漫画家さんの制作現場に特化したライブ配信&投げ銭サービス」という角度から攻めると、オンラインサロン運営(記事の更新)は無理でも、そもそもの目的である「メイキングの販売」は可能になります。
『0000studio』がハマれば、「プロセス・エコノミー」はまった無しの状態に突入するでしょう。
今日紹介した、二つの大きな大きな流れは絶対に無視しちゃダメで、僕がここでどれだけ喋っても、そこに価値が芽生え始めているかどうかは実際に見てみないと分からないと思うので、箕輪さんのサウナと、ここ最近の『アル』のプロセス推しは要チェックです。
長く続いたアルゴリズムを追いかける時代と、
長く続いたメインコンテンツ販売の時代が、
ジワジワと終わり始めています。
これ、スター選手が生まれるタイミングです。
面白くなってきましたね。
現場からは以上でーす。
【追伸】
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