西野亮廣のエンタメsalon

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2020年11月11日のエンタメ研究所の過去記事

11月11日(水) ※11月13日以降は『いいね』を押さないでください。
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おはようございます。
スタッフが『頭痛が痛い』と言っていたので、「それ『芳醇な香り』みたいな二重表現だよ」と指摘した直後に、後から出した“喩え”の方が難易度が高くなっていることに気がついたキングコング西野です。
さて。
今日は『事故と犯罪』について、お話ししたいと思います。
「リーダーが若手スタッフに説明するときは、こう説明するといいかも」といった内容です。
リーダーは勿論、世の若手スタッフの皆様も、目を見開いて読んでください。
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▼ 「許されること」と、「絶対に許されないこと」
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1週間ほど前の投稿で、僕が吉本興業のマネージャーを叱ったことを書かせていただきました。
「すみません。忘れてました。。」という、いわゆる『うっかりミス』を何度も繰り返したからです。
「忘れる」は【ミス】ですが、「何度も忘れる」は、「何度も忘れる自分」を知っていて、その上で自分の意志でもって対策を講じていないので、【サボり】です。
少しシビアな内容になりますが、プロの世界は学校じゃないので、サボる人間は必要ないんですね。
サボる人間の代わりなどいくらでもいるので、尻を叩く義理などなく、一秒でクビです。
クビというか…僕と吉本社員は雇用関係にないので、「サボるのであれば関係を切る」という話です。
「あの飯屋さん、マズかったから、もう行かない」みたいなノリです。
マズい飯屋さんに、「もっと頑張りましょうよ」とか言わないじゃないですか。それです。
それでも「叱った」のは、吉本興業への愛だと思っていただいて、大方間違いありません。
さて。
個人的には「ミス」と「サボり」というのは、言葉が温すぎると思っていて、もっとエッジを効かした表現に変えると、ビジネスシーンでネガティブな結果を引き起こしているのは「事故」か「犯罪」のいずれかです。
結果が同じであろうと、「事故」と「犯罪」では罪の重さがまるで違います。
事故は「不注意」で、犯罪は「故意」だからです。
チームを成熟させる時に、まず棲み分けておかなくちゃいけないのが、その時起きたネガティブな結果が「事故なのか?」それとも「犯罪なのか?」というポイントです。
ここをキチンと棲み分けておかないと、「犯罪」を「事故」のように取り扱ってしまうことがあります。
吉本興業のマネージャーが、「すみません。忘れてました」を何度も繰り返した理由は、本人の中で「事故(ミス)」としてカウントしていたからに他なりません。
「同じミスを繰り返す」「リターンが遅い」…は【犯罪】で、強いチームを組み立てる時は、このあたりの【事故】と【犯罪】の棲み分けは徹底しておいた方が良さそうです。
(※今日の記事は社内でコピペ共有していいよ)
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▼ 株式会社NISHINOの場合
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このサロンが「エンタメで世界を獲るまでのリアリティーショー」を自負するのであれば、当然、みっともない(うまくいっていない)部分も晒すべきだと僕は考えています。
このサロン内だと、株式会社NISHINOの若手スタッフはキラキラして見えるかもしれませんが……ダメなところは、とことんダメです(笑)
三期生(インターン生)が入って、しばらく経った頃、このサロン内で「今日中にページを立ち上げて、インターンとして働いて学んだことを、サロンメンバーさんに話すオンライン講演会をやってみな」と業務連絡をしたところ丸一日経っても動きがなかったので、翌日には「中止」の旨を伝えました。
三期生からは「すみませんっ。もう一度チャンスを」という言葉がありましたが、そもそもチャンスなんて1度しかありませんし、何より、彼らがやったのは【事故】ではなく【犯罪】なので、情状酌量の余地はありません。
僕が三期生に「オンライン講演会」という宿題を出すことは未来永劫ありません。
ここは、そういう世界です。
今朝、三期生の「だーくん」を叱りました。
(※あの…「叱った」と言っても、大声で怒鳴りつけたりするタイプのやつじゃないですよ。くれぐれも)
12月にNORA美容室で開催する予定の『映画えんとつ町のプペル 場面パネル展』の責任者を彼に任せていたのですが、昨日の夜……
「西野さんお疲れ様です!パネル展の画像データの解像度が僕の確認ミスで、満足に綺麗に見える状態ではなくなりました。本当にごめんなさい!」
という連絡があったので、個展の責任者から外れていただきました。
この問題はキチンと整理した方がいいと思っています。
今回は「『映像を切り抜いた画像をパネルに拡大すると、絵が粗くなっちゃうかも…』ということを確認し忘れていました」という【確認ミス】なのですが、僕が「だーくん」に個展の責任者をお願いしたのは、9月26日です。
パネル化するシーンを選んで、
展示スペースのレイアウトを決めて、
パネル&設営の見積もりをとるのは、半日でやれる仕事です。
『映像を切り抜いた画像をパネルに拡大すると、絵が粗くなる』ということに気づくまでに、どれだけ時間がかかっても1日。
つまり、
9月26日にすぐに動いていれば、9月27日の段階で、ミスに気づけたわけで、そこからなら、いかようにでも対応がとれました。
整理すると…
「確認ミス」は【事故】だけど、「確認ミスに気づくまでに1ヶ月半をかけた」は【犯罪】です。
で、今回の「だーくん」は【犯罪】を犯したので一発アウト。
「だーくん」には別の仕事にまわってもらうことにして(※あの、ホントに怖い感じになっていたりしないですよ。ホントだよ!)、そもそも犯罪を犯してしまうかもしれない若手に仕事を投げたのは僕で、これは監督責任です。
……というわけで、『映画えんとつ町のプペル 場面パネル展』は僕が引き取ります。
今日は夜まで仕事が入っているのですが、仕事終わりに個展の準備に入って、明日の朝までには決めます。
なんでもかんでも「オッケー!」と言っているイメージのある西野ですが、【犯罪】に関しては一発アウトという線引きをしております。
このように株式会社NISHINOも日々ズッコケまくりですが、これにへこたれず、引き続き、楽しいエンタメを届けてまいります。
末永く見守ってくださいませ。
今日は『事故と犯罪』について、お話しさせていただきました。
現場からは以上でーす。
【追伸】
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