西野亮廣のエンタメsalon

西野亮廣エンタメ研究所の過去記事を中心にアップしてます

2020年12月08日のエンタメ研究所の過去記事

12月8日(火) ※12月10日以降は『いいね』を押さないでください。
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おはようございます。
最近、テレビに出させていただいているのですが、よくよく考えたらそこそこ笑いをとっているので、もしかするとテレビが得意なのかもしれないキングコング西野です。
さて。
映画『えんとつ町のプペル』の公開まで、あと17日となりました。
先日もお伝えしたとおり、僕らは「いつかは世界を…」「いつかはディズニーを…」とは考えておらず、この一回で圧倒的な力を見せつけて、決着をつけるつもりで臨んでいます。
もしかすると、このサロンメンバーさんの中にも、関係者向けの試写会で内容をご覧になられた方もいらっしゃるかもしれませんが……あれが僕らの答えです(笑)
僕の趣味は、ど真ん中ど直球の王道エンターテイメントを世界の誰も追い付けない圧倒的クオリティーで作り上げることで、今回の映画『えんとつ町のプペル』では、それが叶いました。
そんなことも踏まえて今日は、『終わらないエンターテイメント ~これからエンタメを作るキミへ~』というテーマでお話ししたいと思います。
話のブロックは大きく二つ。
まずは、エンターテイメントを終わらせないシステム作りの話からお話しします。
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▼ ヘアサロン『CHIMNEY』が完成したよ
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このサロンでも何度も言っているので、御存知の方もいらっしゃると思いますが、僕の仕事は「300年続くエンターテイメントの創造すること」です。
エンターテイメントを届け続けて、人を集め続けて、そのまわりの雇用を生み続けることが僕の目的です。
その為には僕が死んだ後も回り続ける仕組みを今のうちから作っておかねばなりません。
キンコン西野が最近『トイレットペーパー』や『洗剤』といった生活必需品の開発に熱を入れているのは、それが理由です。
生活インフラを押さえて、その売り上げの数%を途上国支援や被災地支援…そして巡り巡ってエンタメ投資に回します。
人間がウンコをすればするほど、絵本が子供達に届き続ける驚異のシステム『無限ウンコ新幹線』です。
「人が生き続けるかぎり発生する問題を片付ける商品(サービス)を押さえよう」と考えた西野は、『トイレットペーパー』『洗剤』『ゴミ』に続き、今度は『髪&爪』に目をつけました。
人間(毛根)が生きているかぎり髪は伸び続けますし、爪も伸び続けます。
そんなこんなで、次は「美容室」だ!
…そう思っていた矢先、いつもお世話になっている美容室『NORA』代表の広江さんから、「ウチの店のスペース、使ってもらっていいっすよー。スタッフもウチのスタッフを使っていただいていいっすよー。で、売り上げの数%を面白いことに使いましょうよ」と神提案を頂戴し、「いいんですか?」と全のっかり。
そんなこんなで、表参道にある美容室『NORA』(※http://www.nora-style.com/nora/
 
)の店内に、えんとつ町の美容室(個室)『CHIMNEY』を作らせていただきました。
店に入って、すぐ左側が『CHIMNEY』です。
完全個室になっております。
※壁にえんとつ町の風景画(油絵)でも飾るといいかもですね。
『CHIMNEY』の売り上げの数%は、絵本寄付にまわります。
※お金の流れ(ルール)についてはこれから決めます。ソッコーで決めます。
『CHIMNEY』は、美容室『NORA』の中のワンコーナーですので、利用される方は『NORA』さんから御予約ください。
「プペルの部屋で切りたいです」とか言っていただけるとイケると思います。
ちなみにNORAさんでは、今日から『えんとつ町のプペル フィルムパネル展』がスタートしており、普通にお客さんとして行っても、映画の各シーン(パネル)をお楽しみいただけます。
NORAの御予約はコチラから↓
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▼ これからエンターテイメントを作るキミへ
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事業の拡大に伴い、株式会社NISHINOでは、今後も学生インターンをサロン内から募集すると思います。
この記事を読んでくれているメンバーの中にも、「株式会社NISHINOのインターンに応募するぞ!」と考えてくれている学生さんがいると思います。
そんな学生さんにお伝えしたいことがあります。
先輩方は「また西野が若手にハッパをかけてるなぁww」と生暖かい目で見守っていただけると嬉しいです。
『これからエンターテイメントを作るキミへ』
まずは、僕らのような会社に興味を持ってくださってありがとうございます。
弊社スタッフであろうがなかろうが、面白い未来を作るプレイヤーが一人でも増えることを僕は心より歓迎しております。
蓋を開けてみて「思ってたのと違った」となるのはお互いにとって良くないので、ここでは本当のことをお伝えした方がいいと思うので、お伝えします。。
皆さんがこれまで学んで来られたことは、僕らの会社ではほぼ1ミリも通用しません。
唯一通用する武器は「日本語」ぐらいです。
まず分かりやすいのが「スピード」
たぶん、最初は「スピード」で面をくらうと思います。
制作物に要する時間に関しては寛容(いいものができるのであれば、いくらでも!)ですが、確認作業&調整作業にかける時間に関しては1秒の無駄も許しません。
1時間でやれることを1時間でやらないと、西野は一瞬で消えます。
学校じゃあるまいし、「なんで、やってねぇんだよ」と怒る義理もありません。
僕がクリエイティブに関して吉本興業と御一緒していない理由がそれです。
この話の続きになるのですが、西野がガミガミ怒ることはないので、サボろうと思えば、いくらでもサボれる環境ではあります。
「あなたの人生なのでサボるのは全然オッケーだけど、当然、面白い仕事が回ってこないよ」という至極シンプルなルールで回っています。
学生時代のように、普通の会社のように、『宿題』が用意されていません。
僕らの会社では、課題を自分で創造し、クリアすることを求められています。
そして、ここは必ず押さえておいてください。
世の中には「人数」が力になる場面がたくさんあります。
西野VS学生2人で腕相撲をすると、西野は確実に負けます。
LINEの利用者が増えれば増えるほどLINEの使い勝手は良くなりますし、Googleの利用者が増えれば増えるほどGoogleの使い勝手は良くなります。
AIなんて分かりやすくて、情報を飲み込めば飲み込むほど優秀になります。
「人数」というのは本当に大きな力です。
ただ、「ファンタジーを作る」となってくると、少し勝手が違ってきます。
今の学校教育で身に付くのは『情報処理力』です。『情報処理力』とは(僕がお世話になっている)藤原和博先生曰く、「1+2は?」と訊かれたら「3」と答えることができる力のことです。
そこには確固たる【正解】があるんですね。
『情報処理力』にブラ下がってファンタジーを作ったら、どうなると思います?
君の名は。』以降、しばらく『君の名は。』っぽい映画が量産されて、全部、爆死したでしょう?
彼らがやっていたのが、まさにそれです。
【「若い男女の物語」+「運命に逆らう」+「写真みたいに綺麗な背景」+「人気ミュージシャンの曲がいい場面で流れる」=大ヒット!】という数式でプロジェクトを進めてしまい、あのような結果になりました。
ファンタジー創造に必要な力は『情報処理力』ではなく、『情報編集力』です。
『情報編集力』とは【正解】を出す力ではなく、【納得解】を出す力です。
砕いた言い方をすると「感動させられる力」が求められるわけですが、そんなもん、学校では絶対に習わないんですね。
「人がどのタイミングでグッとくるか?」ということに聞き耳をたてて生きていないでしょ?
だって、そんなの大学受験に要らないんだもん。
ですが、株式会社NISHINOで活動するには絶対に必要なんです。
アトリエに籠って真っ白なキャンバスを眺めながら、「えんとつ町……えんとつ町……ゴミ人間……うん、コレ、確実にいけるな」とならなくちゃいけないんです。
今、日本中の大学生100万人が束になって、意見を出しあって、1年間かけて脚本を書いても、僕が30分で書いた脚本の足元にも及びません。
これが現実です。
鍛えている部位が違うんです。
なので、厳しい話、『情報処理能力』しか持っていないスタッフは犬も食わねぇです。
もし、この先、株式会社NISHINOのインターンを受けられるのであれば、まずは人が感動する現場に積極的に足を運んでください。
舞台セット、照明、音楽、ボリューム、温度、湿度…感動の条件をリストアップすれば、「説明できる感動」と「説明できない感動」が薄っすらと見えてきます。
面白いのは後者です。が、前者をミリ単位で捉えておかないと、自分が作る側にまわった時に予選落ちします。
「なんで、こんな簡単な地雷を踏んじゃってるの?」と西野に言われて終わりです。
ホラ、「この子、インターンで入ったばっかりなのに、スゲーな」となった方が、その後、有利に進められるわけでじゃない?
株式会社NISHINOに入ったら、どのみち、「聞き耳を立てて立ち会った感動の量が足りねーんだよ」と西野に言われるのが決まっているのだから、今のうちに、たくさんのエンターテイメントを観ておいてください。
一つ確かなことは『情報処理』も『情報編集』も、「情報を持っている」がスタートなので、「エンタメはあんまり見たことない」は話になりません。
おそらく、皆さんが想像している何十倍もシビアな環境ではありますが、くらい付きさえすれば、普通じゃ絶対に経験できないような…もう、元の生活には戻れないような経験(元の生活の全てが退屈に感じてしまう経験)ができます。
映画『えんとつ町のプペル』の完成品を観させられた後で、「まーちゃんのVRも期待しているよ~(^o^)/」と西野から言われるわけです(これ、たぶん地獄です)。
感動と恐怖が二つセットでやってくるので、その暮らしが幸せかどうかは分かりませんが、僕は、そこそこ幸せです。
この話を踏まえた上で、それでも興味がある方は、次のインターン募集にご参加ください。
挑戦する全ての人を応援していますし、ガチな話……株式会社NISHINOのコンテンツを頂戴する形で独立してもらっても応援しまくります。
現場からは以上でーす。
【追伸】
サロン記事の感想を呟かれる際は、文章の最後に『salon.jp/nishino
 
』を付けて《本垢》で呟いていただけると、西野がネコのようになつく場合があります。
【※企業様向け】映画『えんとつ町のプペル』のチケット協賛はコチラから↓
 
 
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