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2021年01月13日のエンタメ研究所の過去記事

1月13日(水) ※1月15日以降は『いいね』を押さないでください。
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おはようございます。
人の名前史上、「ダレノガレ」を超えるインパクトは未だ経験していないキングコング西野です。
さて。
今日は『盛り上がる副音声 ~黄金の三角形を狙え~』というB級映画みたいなタイトルでお届けしたいと思います。
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▼ 『一緒に観る』が人気
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『映画 えんとつ町のプペル』チームには、2週に1度ほど各セクションのリーダーが集まる「首脳会談」のようなものがあります。
昨日はそこで、各リーダーの皆様に「次は、これをやりましょう!」と“とある爆弾”を放り込んだのですが、爆弾を放り込まれている皆様も、さすが慣れたもので、なんかニヤニヤしてました。
これは、まだサロンメンバーの皆様にも言えないことなのですが(※話が漏れると迷惑がかかっちゃう)、どこかのタイミングで世間よりも先にサロンメンバーの皆様に共有します。
ちょっとゾワッとしちゃうかもしれませんが、ご協力ください。
首脳会談めいたモノに顔を出した後は、基本的には僕はアトリエに籠って、せっせと新作を作っているのですが……今は何といっても『映画 えんとつ町のプペル』のプロモーションがあります。
全国津々浦々、いろんな場所に行き、
時にトークショーをおこない、
時にお客さんと膝を合わせて語らい、
時にお客さんと肩を並べて観劇します。
一都三県に「緊急事態宣言」が出された後は、(集客を目的とした)イベントを『キンコン西野トークショー』から『キンコン西野と一緒に観る』に切り替えたわけですが、意外や意外、この『一緒に観る』が人気です。
数時間前(本日0時)に発売を開始した今日の15時15分の回のTOHOシネマズ六本木ヒルズ(521席)のチケットは完売。
平日だろうが、変な時間だろうが関係ありません。
これ、面白いのが、本当に「一緒に観るだけ」なんです。
僕がやることと言えば、拍手が起きた時に立ち上がって一礼するぐらい。
あとは本当に一緒に映画を観ているだけです。
ここで気になるのは、「『トークショー』の需要と、『一緒に観る』の需要は、どちらが高いか?」です。
一概に「コッチ」とは言い切れませんが、「競り合っている」というのは確か。
プレイヤーは、ここを受け止めなけらればなりません。
なにやら、『一緒に観る』からは次代の匂いがプンプンします。
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▼ 黄金の三角形
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僕らが日常触れているエンターテイメントは大きく二種類に分けることができます。
①「プレイヤー」と「オーディセンス」のニ点で成り立っているエンタメ。
②「ネタ」と「プレイヤー」と「オーディエンス」の三点で成り立っているエンタメ。
①は、それこそ「トークショー」ですね。
ステージ上にいる「プレイヤー(西野)」と、客席にいる「オーディエンス(お客さん)」によって完結しています。
キンコン西野と一緒に観る』は②で……
【ネタ】=映画
【プレイヤー】=客席にいる西野
【オーディエンス】=客席にいるお客さん
という三角関係が出来上がっています。
馴染みの深いところでいうと『サファリパーク』も同じ構造です。
【ネタ】=動物
【プレイヤー】=デートに誘った運転席の男
【オーディエンス】=デートに誘われた助手席の女
……といったところでしょうか。
最近だと『ゲーム配信』もそうですね。
【ネタ】=ゲーム
【プレイヤー】=配信者
【オーディエンス】=視聴者
『ゲーム配信』もまた、三角関係が出来上がっています。
この時、面白いのが、「【プレイヤー】が発信しすぎてしまうと、【ネタ】の阻害要因となってしまい、【オーディエンス】の満足度が下がる」という点です。
一方で、「【ネタ】がその空間の全てを支配してしまうと、【プレイヤー】が参加する余白がなくなり、【オーディエンス】の満足度が下がる」(=ほぼ①のようなスタイルになる)というのもあります。
求められているのは「バランス」です。
キンコン西野と一緒に観る』は、キンコン西野が視界にチラついていることが重要で、立ち上がって一例をする余白を残しておくことが重要なんですね。
こんなかんじで、②の三角形には「黄金比」があって、どうやら盛り上がり始めている②を獲るには、この三点のバランスを上手くとることが重要です。
明後日(15日)から、『映画 えんとつ町のプペル』の「副音声付き上映」が始まりますが、これなんて、まさに②です。
この時、絶対にやっちゃいけないのが、「西野(プレイヤー)が喋りすぎる(=行間を埋める)」です。
それをすると、お客さんの意識が西野に100%向かってしまうので、①のエンタメに近づいてしまいます。
けんすうサン(アル)がやられている『00:00studio』もまさに②なのですが、配信を観ていて、ついついずっと観ちゃうのは、【ネタ】と【プレイヤー】と【オーディエンス】の三角形のバランス(配分)が綺麗な人です。
①のプレイヤーは「強さ」が求められているけれど、②のプレイヤーは「バランス感覚」が求められていて、ここを履き違えるとエライことになっちゃいます。
なので、
「自分が手掛けているサービスが①と②のどちらなのか?」
「②だった場合は、どれぐらいの分量で発信すればいいのか?」
は整理しておいた方がいいと思います。
「行間を埋めるように喋り倒すママがいるスナック」には、もう二度と通いたくないんです(笑)
この三角形のバランスの話は、あらゆるサービスに転用できることだと思うので、一緒に勉強していこうぜ!!
基本、②の場合のプレイヤーは「副音声」として捉えておけば、大きくハズレることはないと思います。
現場からは以上でーす!
【追伸】
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https://0000.studio/
 
 
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