西野亮廣のエンタメsalon

西野亮廣エンタメ研究所の過去記事を中心にアップしてます

2021年03月06日のエンタメ研究所の過去記事

3月6日(土) ※3月8日以降は『いいね』を押さないでください。
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おはようございます。
昨日、梶原君から「サロンの記事を毎日2000~3000文字書いてるけど、あれって、どうやればできるようになるの?」と質問されたので、「コツは才能を持つことだよ」と返事をしたキングコング西野です。
さて。
今日は『ギフトマーケティングの改善報告』というテーマでお話ししたいと思います。
現在進行形の生々しいお話です。
自身の商品の「ギフト化」を検討されている方に届くと嬉しいです。
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▼ 何の為に売るのか?
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僕は田舎町のサラリーマン家庭の4人兄弟の3番目として育ちました。
家計に余裕などあるはずもなく、毎朝、「ダイエー」と「イズミヤ」(どちらも近所のスーパーです)のチラシを見比べては、自転車を走らせ、10円でも安い牛乳を買い求めて、スーパーをハシゴしている母ちゃんの背中をよく見ていました。
4人の子供を育てる母ちゃんは毎日、とても忙しくて、まさか、エンタメに割く時間などありません。
父ちゃんは父ちゃんで6人家族を守らなければいけないので、これまた大変。
いろんなものを犠牲にしてくれたと思います。
オンラインサロンを始める時に考えたのは、父ちゃんと母ちゃんのことで、「忙しい彼らが楽しめるコンテンツを作る」ということを最初に決めました。
「家事の合間にサクッと読めて、忙しい主婦でも、世界戦の裏側に一喜一憂できたらイイな」と。
他のサロンと比べて、僕のサロンの値段が安いのも、そういう理由です。
なので、机上論には興味がありません。
経済ウンウンカンヌンの空中戦はNewspicksさんにお任せするとして、僕の仕事はエンターテイメントを目に見える形で作り、大衆に届け、キチンと結果を出す。
映画を作るのならば、相手がハリウッドであろうが、ディズニーであろうが、「鬼滅の刃」であろうが、「ポケモン」であろうが、真正面から挑んで、国民全員が見ている前で戦う。
そうしないと、あの日の父ちゃんや母ちゃんに届きませんし、「届かなかった戦いの裏側」なんぞ誰が読むものですか。
結果が全てだとは思いませんが、結果を出さないと届かない人がいます。
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▼ 何の為に絵本『みにくいマルコ』を作り、届けるのか?
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『映画 えんとつ町のプペル』の公開から二ヶ月が経ち、「国内戦は一段落」といったところですが、舌の根の乾かぬうちに次の勝負をスタートさせています。
昨日、Amazonで予約がスタートした絵本『みにくいマルコ ~えんとつ町に咲いた花~』です。
Amazon】『みにくいマルコ ~えんとつ町に咲いた花~』
7作目の絵本になるので、さすがに絵本業界の厳しさを知っています。
『映画 えんとつ町のプペル』で160万人動員した後なので、物足りなく感じるかもしれませんが、絵本は「3万部売れれば御の字で、5万部売れれば万々歳」という世界です。
それでも、黒西野が絵本に張る理由があります。
漫画、小説、絵本、ビジネス書、エッセイ、辞書…世の中には様々な形の書物がありますが、このうち「資産」となるのは、「ヒットした絵本」と「ヒットした辞書」です。
♯例外もありますが
検索上位にくる絵本と、検索上位にくる辞書は、地球に子供が生まれ続ける限り、売れ続けます。
僕が死んだ後も続くエンタメを作る為には、ここを抑えておかなくてはいけません。
とりわけ、
絵本『みにくいマルコ ~えんとつ町に咲いた花~』は、僕らが年末に仕掛けているお祭り『天才万博』を舞台にしたストーリーとなっていて、つまり、『天才万博』の集客装置になっています。
絵本『みにくいマルコ ~えんとつ町に咲いた花~』をヒットさせ、ロングセラーにのせれば、僕がいなくなっても、子供が生まれ続ける限り、『天才万博』の宣伝がされ続けます。
ちなみに、『天才万博』は(親に連れられてきた)小学生以下は入場無料。
その小学生はいずれ大人になり、親になり、子供を連れて来てくれる。
絵本から、ここまでを設計します。
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▼ ギフトマーケティングの改善報告
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絵本『みにくいマルコ ~えんとつ町に咲いた花~』をキチンと作って、キチンと売るのが僕の役目だと思っています。
そんなこんなで昨日、届け方の一つとして「ギフト化」の話をさせていただいて、コメント蘭の方にも、「ギフト」を受けとってくださる子供施設の方からの声がたくさん届きましたが、ごめんなさい。少し考えが浅かったです。
ギフトを受け入れてくださる施設はたくさんあったのですが(※ありがとうございます。現在、スタッフがリストにさせていただいています)、昨日のコメント欄を読ませていただく限り、おそらく、このあと「贈りたい人」を募っても、あまり集まらないと思います。
理由はシンプルで「内容が分からないものを贈れない」です。
そりゃそうですよね。
自分が心からオススメできるものじゃないと、贈れません。
損失を回避しようとするのは人間の性で、「ギフト化」の際に大切なのは、贈る側に「損失を感じさせないこと」だと思います。
▼ じゃあ、どうすればイイの?
ここ数年のテストで、『絵本』がギフトになることが分かりました。
絵本をギフトにした瞬間に「絵本を読みたい人」の他に、「絵本を贈りたい人」という市場が生まれます。
これまで絵本のターゲット層になかった「大人の男性」もターゲットに入って来ます。
分かりやすい言い方をすると、「買ってくれるかもしれないお客さんが増えます」
しかし、それは「贈る側に損失を感じさせない」が条件にあります。
繰り返しになりますが、「喜ばれないかもしれない贈りもの」を贈ろうとする人はいません。
では、絵本『みにくいマルコ ~えんとつ町に咲いた花~』をギフトをして売り出す為にはどうすればいいのでしょうか?
答えは、もう皆さん、お察しかもしれませんが、絵本『みにくいマルコ ~えんとつ町に咲いた花~』の全ページ無料公開です。
全ページを無料公開した上で(味見をしていただいた上で)、「この絵本をギフトとしてどうですか?」と打ち出す。
面白そうなので、今回は発売前から、それをやろうかなぁと思っています。
昨日、幻冬社の担当編集の袖山さんに「発売前に全ページ無料公開して、ギフトとして打ち出しませんか?」と投げたところ、「いいですね。やりましょう」と返ってきました。
こういうことって、世間では「結論」の部分しか汲み取ってもらえずに、「どうしてその結論に至ったのか?」までは考えてもらえないので、「また西野が変なことを始めた」だの「逆張り」だの「炎上商法」だの言われてしまうのですが、努めて数学的に話を進めています。
昨日のサロン記事のコメント蘭の反応がこの結論まで導いてくれたわけですが、サロンでは、こういった思考の過程を面白がってもらえると嬉しいです。
最初から「ギフト」として打ち出す絵本がどっちに転ぶかは分かりませんが、とりあえずやってみます。
どっちに転んでもデータは取れるし、データが取れれば成功です。
現場からは以上でーす。
 
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