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西野亮廣エンタメ研究所の過去記事を中心にアップしてます

2021年04月21日のエンタメ研究所の過去記事

4月21日(水) ※4月23日以降は『いいね』を押さないでください。
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おはようございます。
関口メンディーさんが僕の講演会を観に来てくださり、何故か、関口メンディーさんのファンの方からバッシングされているキングコング西野です。
さて。
今日は、中間管理職のキングコング西野が、会社の偉いさん達(世の中の上司の皆様)に向けて、『(株)C H I M N E Y T O W Nの実験結果を参考にしてみてください』というテーマで、お話ししたいと思います。
若手(10代〜20代)の皆様もほんのり聞いておいてください。
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▼ その「気づき」を生んだのは…
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昨日、(株)C H I M N E Y T O W NのスタッフのL I N Eグループの中で、少し面白いやりとりがありました。
オンラインサロンに「『えんとつ町の記録屋さん』というオンラインショップを立ち上げて、メイキング映像を販売し続けて、資産にする」という記事を書いたところ、その記事を読んでくれた新入社員が秒速でオンラインショップ(えんとつ町の記録屋さん)を立ちあげてくれて、「いつでもスタートできます!」というL I N Eを送ってきてくれたんです。
それを受けて、「店をスタートさせるのは、もう少し後にしよう」と言う西野。
これには理由がありまし……その時点で『えんとつ町の記録屋さん』の商品棚に並べられる「メイキング映像」はまだ一つしかなくて、「一つしか商品がない店の宣伝」にスタッフさんの労力(時間)を割いてしまうのはチョット勿体ない。
(※ここから、チョットだけ複雑な話になりますが、頑張ってついてきてください)
新入社員さんが『えんとつ町の記録屋さん』に出そうとしていた「唯一出せるメイキング映像」は、現在、『煙突屋』という別のオンラインショップに出しています。
この『煙突屋』では「Voicyの個人スポンサー枠」という商品を出していて、その商品の宣伝を西野がVoicyで毎朝しています。
おかで『煙突屋』には毎日たくさんの方が訪れてくださいます。
そして、店に訪れてくださった方が「おや? こんな商品もあるじゃないか」といった調子で「唯一出せるメイキング映像」を購入してくださっています。
「唯一出せるメイキング映像」を買ってもらう為に、あらたに宣伝コストをかけたりしていないんですね。
新入社員には……
「お店には、フロントエンド商品(集客装置となる商品)と、バックエンド商品(利益目的の商品)の二つを用意しておかないと、宣伝コストが無駄にかかってしまうよ」
と伝えました。
あとは「商品を4~5個用意して、お客さんが商品間を回遊する流れを生んだ方がいい」とも。
そこで、新入社員は「おお、なるほど!」となったわけですが………これってメチャクチャいいなぁと思うんです。
というのも、
この【気づき】を引っ張り出したのは、「よし!すぐに店を立ち上げよう!」と自分の判断で動いた新入社員で、彼が「いつでもスタートできます!」という状態まで持ってきていなかったら、この議論にはならなかった。
新入社員が「指示待ち」の姿勢でいたら、一つの【気づき】を取りこぼしていた。
こういった展開を僕は「成功」と呼んでいるのですが、この類の成功を積み上げた総量が「チーム力(会社の力)」なのだと思います。
日頃から、「『ミス』は全く問題ない。『遅い』は大問題だ」と言っておいて良かったです。
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▼ 出世が遅い日本
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さて。
話の途中ですが、ここで少し面白いデータを共有させていただきます。
リクルートワークス研究所が調査した「各国の昇進年齢(平均)」です。
▼各国の「課長昇進」の平均年齢は以下のとおり↓
中国=28.5歳
インド=29.2歳
タイ=30歳
日本=38.6歳
▼そして、「部長昇進」の平均年齢がこんな感じ↓
中国=29.8歳
インド=29.8歳
タイ=32歳
日本=44歳
……これは2014年の数字なので、今は、もうちょっと違うと思うのですが、とにもかくにも、日本って「役職」に就くのがブッチぎりで遅いんです。
決定権を持たせてもらえるのが、ブッチギリで遅い。
日本人は、じっくりコトコトと「たしかな知識」を得てから偉くなります。
おかげで「ミスが減る」というメリットはありますが、同時に、ミスから学ぶ機会も減ります。
「気づきが減る」というデメリットが生まれるわけですね。
都市部ではまたまた緊急事態宣言が出るそうですが、これだけ毎日ゲームチェンジがおこれてしまい、秒速で現場対応していかなきゃいけない世界線では、「ミスの少なさ」よりも、「気づきの少なさ」の方が致命的です。
時代と真面目に向き合う度、
コロナと真面目に向き合う度、
いつも、
時代やコロナから、「会社のカタチを抜本的に変えろ」と言われます。
僕は40歳なのですが、「まぁまぁの実績」と「自信」と「まもなく時代から必要とされなくなるかもしれない正解」を持ち合わせてしまっていて、すでにそこそこ頑固です(笑)。
44歳になったら、もっと頑固になっているかもしれません。
そうなってから偉くなった(決定権を持たせてもらった)ところで、もう遅い。
遅いんです。
多くの人は、もう変われないんです。
それなりに実績を残してきたミドル世代に「今どき、そんな広告、通用しないですよ」と言って、ムッとされちゃいます。
「弊社もコミュニティーを作るぞ〜!」と言って、集まってきた人達に対して商品のシェアの要求しかしない会社コミュニティーをよく見かけます。
会社は、若手に対して「自覚を持って働け」と言うだけじゃなく、「決定権」の受け渡しを「38.6歳」や「44歳」まで引っ張らずに、目先の損を被ってでも若手に決定権を与えていくことが求められているのだと思います。
ただ、やっぱり怖さもある。
知識が無い若手は、ウン百万円円、ウン千万円を平気で溶かすので。
それでも「決定権」を渡した方が良いのか?
(株)C H I M N E Y T O W Nでその実験をして、その結果を、このオンラインサロンで共有していきたいと思います。
会社の偉いさん達(上司の皆様)は、是非、参考にしてください。
ちなみに3ヶ月目の新入社員が陣頭指揮を執って運営している渋谷のコーヒーショップはそこそこ上手くいっているようです。
▼最後に、このサロンにいらっしゃる若手の皆様へ。
皆さんがこれまで「勉強」と呼んできたものは、ただの「暗記」です。
成熟社会では、そんなものは1ミリも通用しません。
火の怖さを知りたければ、とっとと火傷してください。
(株)C H I M N E Y T O W Nでは、またどこかでインターン生を(サロン内から)募集するでしょうから、興味がある方は参加してみてください。
そして弊社に限らず、「なるべく早い段階で決定権がもらえる場所」に身をおいた方がいいかもしれません。
現場からは以上で〜す。
【追伸】
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