西野亮廣のエンタメsalon

西野亮廣エンタメ研究所の過去記事を中心にアップしてます

2021年05月09日のエンタメ研究所の過去記事

5月9日(日) ※5月11日以降は『いいね』を押さないでください。
━━━━━━━━━━━━━━━━━
日曜日なので、仕事のお話はお休みにして、つらつらと日記を綴ろうと思います。
「仕事の話はお休み」と言っても、あらゆる趣味を仕事に繋げてしまっているので、ナンダカンダで仕事の話です。
まぁ、「仕事の話をしてるけど、役に立つ話ではない」ぐらいのニュアンスで読み始めていただけると嬉しいニャン。
━━━━━━━━━━━━━━━
▼ 一旦沈むけど、繋がってる
━━━━━━━━━━━━━━━
『映画 えんとつ町のプペル』のインパクトは想像以上に大きくて、国内だとボチボチ一段落つきましたが、4月頃からは海外の動きが慌ただしくなってきました。
『映画 えんとつ町のプペル』は台湾で公開され、今月26日からは韓国でも公開されます。
その後もコロナの状況と相談しながら(決して急がず!)、各国で公開していきます。
世界戦ともなると、権利関係やら何やら、とにかくいろんな大人の事情が絡んできて、サロン内でもまだ共有できていないビッグニュースがいくつかあるのですが……映画公開前と後では、一気に3ステップぐらい上がりました。
ようやく国内の重力圏を抜けた感じです。
一昨日、とある方から「お時間いただけますか? 直接、お話ししたいことがあります」とZ I P(会議室)に呼び出され、その席で本当に大きな大きなオファーを頂戴しました。
まだ内容は言えないのですが(ごめんなさい)、100人いれば、100人が声を上げて腰を抜かすような……そんな規模のオファーです。
その時の写真を田村Pが盗み撮りしているので、あとで彼女のInstagramをチェックしてみてください。
やたらクールぶっている西野がいます(笑)
本音を話すと、まさかクールぶっているわけではなくて……この時、昔のことを思い出していました。
「いつか、こういう人になりたいなぁ」と願っていた日のことです。
あの日、僕は、荷物をたくさん積めるセドリックバンを運転して、リサイクルショップに向かっていました。
同乗していたのは全員後輩で、構成作家の山口トンボ君と、ブロードキャスト房野君と、イシバシハザマの4人です。
昨日放送の『スナック西野』でも少し触れましたが、当時の僕は「このままテレビの仕事を続けても、世界のエンタメに対する嫉妬が拭えることはない」と判断し、テレビの仕事から軸足を抜いて、「海外に通用する作品」を作る道を選びました。
とは言っても、そう簡単には話は進みません。
キングコング西野のことはテレビで観て知っているけれど、「西野の作品」なんぞには、誰も何の興味もありません。
作り始めた絵本はバカみたいな描き込み量で、いつまで経っても完成しない。
完成させたところで、どうやら需要も無さそう。
絵本と同時にスタートさせた「舞台(演劇)」のお仕事も散々でした。
僕の師匠が劇作家なので、舞台のお仕事は比較的近い距離にあったのですが、自分が旗を振るようなことはありませんでした。
当然、当時のキングコング西野が「舞台を作る!」と言ったところで、人など集まりません。
そこで、後輩の山口トンボ君と、ブロードキャスト房野君と、イシバシハザマにお願いして、舞台を手伝ってもらうことにしました。
中野twlという40人キャパの小さな小さな劇場でおこなう一回限りの公演です。
当然、その規模では、舞台の制作費をチケット代でまかなうことはできないので、「セット費」などは僕の持ち出しで、セットの建て込み&バラシは自分達。
リサイクルショップで買ったアレやコレやを、自分達で劇場に運び、ステージ上に建て込んで、終演後は、セドリックバンにセットを積んで、自宅に持ち帰り。
そんなお財布事情ですから、後輩達にまとまったギャラは支払えません。
僕は「これで、かんべんして」と後輩達を焼肉屋さんに連れていって、そこそこの肉とビールを喉に流し込みながら、夢を語って、なんとなく打ち上げている自分に対して、この状態が良いわけがないと思いました。
帰り道。
一人になって、いろんなことを考えました。
仮にも昨日まで毎週2000万人が観ているレギュラー番組のM Cをやっていた人間です。
それがどうだ?
「作品を作る」と言って、蓋を開けてみれば……ズブズブの関係の後輩に声をかけて、偉そうにアレコレ指示をしておきながら、僕が彼らに用意した環境は、
「舞台セットはリサイクルショップの有り合わせ」
「セット費用は持ち出し」
「セットの運搬&建て込み&バラシは自分達」
「打ち上げ代も自腹」
…といった文化祭。
しかも、お客さんは40人。
日本のどこを探しても、今回の舞台の感想を話している人などいません。
後輩の時間を奪って、何してんだ。
「みじめだな」と思いました。
家に帰って、『パイレーツオブカリビアン』のメイキング映像を観て……
巨大なセットが次から次へと建て込まれていく映像を観て……
「いつか僕も」と願いました。
だけど、その次も、その次の次も、全然上手くいかないんです。
あるのは「知名度」だけで、絵本を出しても売れやしない。
今度は、セドリックバンに絵本を積んで、全国で手売り。
売れ残った絵本を、またセドリックバンに積んで、自宅に運びます。
願った未来はいつまで経っても始まらなくて、「みじめさ」だけが蓄積されていきます。
世界を目指してテレビから軸足を抜いたハズなのに、むしろ世界が遠退いて、だんだん見えなくなっていきます。
この活動が、自分が世界戦にうって出ていく未来に繋がっているのか?
そう疑った日は何度もありました。
一昨日、
大きな大きな仕事の話を聞きながら、あの日のことを思い出していました。
本当にいろんなことがありましたが、あの日がなければ、今この場にいないわけで。。
繋がっていたんです。何もかも。
ジジ臭くて嫌ですが、僕の経験上言えることは…《自分で舵を握って活動をスタートさせたら、自分が期待しているような「右肩あがり」の成長などなく、どちらかというと、アルファベットの『J』のように、「一旦、沈む」》ということ。
その沈んでいる期間は「始めなかった方がよかったのかも……」という不安にも襲われるし、
みじめな思いをたくさんするし、
将来に対して疑いを持ってしまうこともある。
だけど、覚えておいて欲しいのは
「成長は右肩あがりではない」、
ということと、
「繋がっている」
ということ。
ちゃんと勉強して、正しい努力を続けておけば、どこかのタイミングで突然「成長」がやってくる。
少し前から気配はする(成長の心当たりはある)けれど、ホントに突然来るんです。
サロンメンバーさんの中には、あの日の僕と同じような人がいるかもしれません。
いや、確実にいるな。
今日の記事はその人に届くと嬉しいです。
もしも、タイムマシーンに乗って、みじめさに潰されそうになっているあの日に僕に会えるなら、こう耳打ちします。
「絶対にやめるな」
みじめな毎日はもう少し続くと思いますが、必ず繋がっているので、もうチョイ頑張って。
体調を崩しちゃったら仕方がないので、ほどほどに運動してね。
それでは素敵な日曜日をお過ごしください。
 
▼オンラインサロン『西野亮廣エンタメ研究所』入会はこちら ↓↓↓