西野亮廣のエンタメsalon

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2021年07月14日のエンタメ研究所の過去記事

7月14日(水) ※7月16日以降は『いいね』を押さないでください。
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おはようございます。
近所のスーパーでコロナワクチンを打ったキングコング西野こと「アメリカ人」です。
さて。
今日は『デジタル化する世界を歩く』というテーマでお話ししたいと思います。
一応、「エンタメ最前線やってま〜す」という雰囲気をチラかせているサロンですので、今日は、それっぽい内容をお届けしようと思います。
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▼ 価値が認められはじめた「デジタル」
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画像を(限定数をつけて)サクッと販売できるサービス『elu』が20日ほど前にスタートしました。
「登録者数(クリエイター数)は1000名を超えた」とか何とか。
そのへんの正しい数字は、よく知りません。けんすうサンに聞いてください。
最近の僕は、朝起きたら絵を描いて、eluに「限定10枚」で出品するのが日課となっております。
一応、販売期間は「30日」としているのですが、ありがたいことに、比較的すぐに完売します。
ここでのポイントは、「実物のイラストではなくて、イラスト画像(データ)が売れている」ということです。
買った絵を額縁に入れて壁に飾る人もいれば、「画像(データ)を買って、スマホの中に飾る人」もいます。
そこに価値を見出している人もいるということです。
そして、そういう人が決して少なくない。
そして、もひとつ面白いのが、eluが“N F T(ブロックチェーンで管理された代替不可能なデジタルデータ)ではない”という点です。
これは(ちょっとややこしいのですが)「インターネットでの管理はコピー可能だから無価値、ブロックチェーンはコピー不可能だから価値がある」だけでは語りきれない部分があり、「テクノロジーの進化」だけではなく、「感覚(道徳感)の進化」が垣間見えます。
「フィジカルな作品もいいけど、データでスマホの中に持っておきたいっす」という層がいるのです。
そして、事実をお伝えすると、自分から表に出すとまた世間の皆様から「詐欺だ〜」「宗教だ〜」と言われてしまうので、自分から表に出すのは伏せておきますが、僕のeluは、この20日間で約500万円の売り上げが出ています。
お金稼ぎには興味がありませんが、「これまでお金が発生していなかった場所に、お金が発生している」という事実には興味があります。
「価値」の話でいうと、スニーカーは実に面白いです。
もともと、「履くもの」だったスニーカーが、コレクターの中で「飾るもの」に変化しました。
「履くなんて、滅相もございません」といった感じで、何十足ものスニーカーを部屋に飾っている人は少なくありません。
そして、ついにフィジカルではなく、デジタルデータの「バーチャルスニーカー(N F T)」が現れ、んでもって(秒速で)100万円以上で落札されました。
棚の上ではなく、「タブレットの中にスニーカーを飾っておきたい」という人が、たくさんいたわけです。
極め付けはインスタグラムです。
まだ噂レベルですが、「インスタの投稿を購入可能なN F Tにできる機能の開発が進んでいる」という話がチラホラと聞こえてきています。
「インスタの投稿」を売るだと?
このあたりから、よし子(僕の母親)の狼煙が上がり、「そんな、“触れもしないもの”を買うなんか騙されてるに違いないわ。あっくん(僕の呼び名です)、そういうのは、やめとき!なんか、悪い人らの陰謀やから。ちゃんと地に足のついた誠実な仕事をやった方がええ」と言います。
ブロックチェーンなんか絶対に詐欺やから!」で、お馴染みのよし子です。
よし子はそう言いますが、しかし事実として、今、世界的に「デジタルの価値」が急速に認められてきています。
けんすうサンにはお伝えしましたが、「elu」はアイドルや劇団と組んで、「オンラインブロバイド屋」として走らせたら、結構スケールする(大きくなる)と見ています。
バーチャルネイティブは、逆に、「ブロマイドはプリントアウトされたものじゃないとダメ」という感覚が、ちょっと分からないと思います。
だってプリントアウトされちゃったら、大好きな人の写真を持ち歩けないじゃん。
できれば、「世界で1枚しかない北村匠海君の写真」をスマホの待受にしたいじゃん!
時代はすでに「デジタル戦」に突入していて、当然、この潮目を見逃す西野ではございません。
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▼ 絵本×N F T
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そんなこんなで、水面下でコソコソと準備を進めておりました『西野亮廣の絵本×N F T』プロジェクトを本日よりスタートさせます。
今回、試してみたいのは、絵本の「ページオーナー」です。
雑に言うと、「このページのオーナーは、俺!」と言えるやつです。
「オーナー」といっても、その絵を商標利用(2次利用)する場合は、要相談になりますが、今回のNFTのオーナーとなった方は、ページ画像の展示やWebサイト(ホームページ)などへの掲載をすることができます。
また、株式会社CHIMNEY TOWN提供の公式サイト上に本NFTのオーナー名(OpenSea上のユーザー名)が表示されます。
このサロンに在籍している多くの皆様、『えんとつ町のプペル』でそこそこバグッているかもしれませんが、普通は絵本の画像をホームページ(トップページ)とかに使っちゃダメなんです(笑)。
ただ今回は、「オーナーさんは公式にオッケーよん」みたいなノリになっています。
今回、出させてもらったのは(※最後に添付したリンクをご覧いただきたいのですが)、絵本『みにくいマルコ ~えんとつ町に咲いた花~』から…
『舞台袖 Backstage』
『帰り道 The Way Home』
『えんとつ町の夜 Chimney Town at Night』
の3点です。
僕が特に好きな3作品で、「どの絵を出品しますか?」と聞かれた時に、迷わずこの3作品を選ばせていただきました。
「ページオーナ」という概念が、これまで地球上に無かったので、おそらく多くの人がピンとこないと思うのですが、現時点で分かっていることは二つ。
「先々の展開が読みきれない」ということと、
「面白い」ということです。
実はこの二つは、『えんとつ町のプペル』を全ページ無料公開した時と同じです。
僕らが今、「牡蠣」や「ウニ」を食べられているのは、その昔、覚悟を決めて「牡蠣」や「ウニ」を食べてくれた人のおかげで(フグを食べた人は死んだ)、チャンスがあるなら、現代のその人になってみたいものです。
結果が見えているものには興味がありません。
僕の判断基準はシンプルで、「面白いか、面白くないか」のみ。
絵本N F Tのオークションは本日(朝10時)スタートで、7月31日まで。
開催場所は「Open Sea」です
【※コチラで買えます】
まだ、何のこっちゃ分からない人もいると思いますが、ひとまず、この実験がどこに着地するかを見届けてください。
そして、「なるほど、そこに価値(需要)があるわけね」と分かったら、ご自身のサービスにも転用してみてください。
いずれにせよ「デジタル化」は不可避なので、ちょっと「ん? 分からないな」と思っても、頑張って分かる努力をしてみてください。
コメント蘭で質問すれば、必ず誰かが教えてくれます。
というわけで、一緒に勉強していきましょう。
『絵本×N F T』プロジェクト、いよいよスタートです。
現場からは以上で〜す。
 
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