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西野亮廣エンタメ研究所の過去記事を中心にアップしてます

2021年07月31日のエンタメ研究所の過去記事

7月31日(土) ※8月2日以降は『いいね』を押さないでください。
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おはようございます。
帰国後の自宅隔離(ホテル隔離と含む)が14日間あるのでなかなか大変だと思っていたけど、よくよく考えてみれば、自宅隔離明けも、自宅にずっといるので(仕事場も酒場も自宅)、あまり問題じゃないことに気がついたキングコング西野です。
さて。
今日は『こんなところで差か出てくるサステナブル』というテーマでお話ししたいと思います。
エンタメを軸に話しますが、全員に関係のある話です。
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サステナブルはパフォーマンスなのか?
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サステナブル」あるいは「サステナビリティー」という言葉を普通に耳にするようになりました。
「持続可能な」とか「持続可能性」という意味ですが、要するに「お前の活動は、地球環境を考えた活動なのか?」みたいなことを問われているわけですね。
ちなみに、最近、サロンに入られた方は(株)CHIMNEY TOWN は南の島のゴミ問題を解決すべくゴミ処理施設(ゴミ処理場)の開発をコッソリと進めております。
ゴミをキチンと処理して綺麗な海を守るゴミ処理場の名前は『プペル』です。
企業が大きくなればなるほど(目立てば目立つほど)「地球環境を考えているのか?」という矢印が向きます。
サステナブル」は現代を生きる上での「たしなみ」のようにやっているわけですが、まだ、どこか「外向けのパフォーマンスでしょ?」と思っている方が少なくありません。
今日は「いやいや、外向けのパフォーマンスでも何でもなくて、“自分達の為にも”向きあった方がいいっすよ」というお話です。
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▼ キミの成功は何に貢献するのか?
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ところで、皆さんには「競合」と呼ばれる競争相手がいらっしゃると思うのですが、自分と競合の明確な違いを3秒以内に答えられますか?
「他所よりも安い?」
「他所よりも美味しい?」
「他所よりも面白い?」
【安さ勝負】だと世界一の企業に勝ち目はないハズで、【クオリティー勝負】は正直、「どっこいどっこい」といったところではないでしょうか?
お客さんの好みの問題も大きいので、「他所よりもウチの方が…」と胸を張って言うのは、なかなか難しい。
僕も同じです。
ただ一つ、僕は芸人時代から強く決めていることがあります。
それは……
「社会的意義があるか否か?」
です。
縦軸に「面白い/面白くない(上に行けば行くほど面白い)」を引いて、
横軸に「社会的意義がある/ない(右に行けば行くほど、ある)」を引いた4象限で、
僕がいつも手を打つのは【右上】です。
「社会的意義がない&面白い」には目をくれません。
僕がクラウドファンディングを始めて成功することが、
僕がオンラインサロンを始めて成功することが、
僕が「無料公開」をして成功することが、
僕が制作過程を販売して成功することが、
その後のクリエイター・表現者の選択肢となり、救いとなることが重要です。
企業と同じように、今、クリエイター・表現者にも、「お前の活動は、エンタメ業界の未来を考えた活動なのか?」ということを問われています。
全員に当てはまる言い方に変えると、「キミの成功は何に貢献するのか?」です。
耳の痛い話しかもしれませんが、その時の答えが「自分の人生」になっているクリエイター・表現者がほとんどです。
「そりゃそうだろ!自分の生活を守らないことには、どうにもならんだろ!」というご意見はごもっともで、まずは自分の生活を死守しなきゃいけません。
が……その言い分を押し通せる時代では無くなってきています。
(どの業界でもそうですが)エンターテイメントの世界は、エンターテイメントの世界で独立して成り立っているわけではありません。
緊急事態宣言が出れば食いっぱぐれますし、
少子高齢化が加速すればお客さんは減りますし、
どこまでいっても可処分時間の奪い合いですから、何かが盛り上がれば、何かが盛り下がります。
こと日本のエンターテイメントにおいては、「20年前と同じようにはいかない」という問題を抱えていて、とくに、仕事を選べる立場(業界のスター達)はその問題意識を強く持っています。
「なんとかしなくちゃいけない」と。
皆、自分の業界を愛しているんですね。
本を作る時もそうでしたし、
映画を作る時もそうでしたし(※海外の賞を獲ったよ!)、
今だと、ミュージカル作りもそう。
僕は「面白いモノを作る」は大前提として、今、この業界が抱えている問題から向き合い、その解決方法を、クリエイターの皆様に提案します。
もちろん最初は皆「ん?」です(笑)
「絵本」の無料公開を提案した時も、
「映画」のギフト化を提案した時も、
「ミュージカル」のプロセス販売を提案した時も、最初は皆さん「ん?」となります。
ただ、それらのアクションが、自分達の生活だけに貢献するものではなく、業界の未来に貢献するものだと御理解いただけた瞬間に、そこに「業界の才能」が集まります。
そして、マンパワーで、一気にクオリティーがハネ上がる。
「社会的意義の有無に才能が集まっている」としないと説明がつかないと思いませんか?
アニメーションに詳しい方なら御存知だとは思いますが、引く手数多の『Studio4℃』さんが、アニメーションを一本も作ったことがない絵本作家もどきに数年の時間を何の理由も無しに割いてくれるわけないんです。
いつも、僕らのチームで議論になるのは、「この挑戦に何がかかっているのか?」です。
そして、決して「自分達だけの未来」とは結論しない。
冒頭申し上げましたが、これは、全員に関係のある話です。
あらゆる業界、あらゆる勝負事において、最後の最後で勝敗を決定づけるものは「人」です。
つまり、僕らは自分達のチームを、「才能が集まってくるチーム(プラットフォーム)」にしておかなくちゃいけない。
その時、必ず、『社会的意義』が絡んできます。
「キミの成功は何に貢献するのか?」です。
忘れないように、おでこに刺青を入れておいてください。
現場からは以上でーす。
 
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