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2021年08月27日のエンタメ研究所の過去記事

8月27日(金) ※8月29日以降は『いいね』を押さないでください。
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おはようございます。
気がついたらネットで「日傘」を検索していたキングコング西野こと『美のカリスマ』です。
さて。
今日は『選択肢が増えた未来に気をつけたいこと』というテーマでお話ししたいと思います。
警鐘を鳴らすような内容です。
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西野亮廣の10年
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振り返ってみると、この10年は、「死ななくて済んだ夢が死んでいく瞬間」を何度も何度も何度も見てきました。
クラウドファンディング、オンラインサロン、プロセスを販売する、デジタルデータを販売する、不採用バージョンのMVでマネタイズする……等々、自分達(サロンメンバー)からすると、これらの選択肢は当たり前のようにありますが、この環境は一般的ではありません。
昨日の記事では、「eluでORコードを出品して、勉強会をサクッと販売する」という選択肢がサロンメンバーさんには共有されましたが、これも、一般的ではありません。
クラウドファンディングを上手く利用すれば救えた店はゴマンとありましたし、
販売できるプロセスが手元にあるのに、「お金がまわらない…」と頭を抱え、ついには夢を諦めた表現者はゴマンといます。
それらは「知識」さえあれば救えた命で、そんな場面を僕は見たくないので、「まだ、よく分からないモノ」に手を出して、「お! 結構、使えるじゃん!」となった打ち手に関しては、積極的に世間に共有するようにしているのですが……どっこい、「知らないものを叩く」が世の常。
クラウドファンディング?何かよく分からないけど、詐欺でしょ?」
「オンラインサロン? あれは『会える会える詐欺』なんです(by メンタリストDaIGoさん)」
といった調子。
自分や、自分の身の回りの人の選択肢を、夢を、命を、自分で奪ってしまいます。
このサロンに入られている方の中にも、その昔は、「キンコン西野って、なんか怪しい商売をしてるよね」と吹聴されていた方もいるのではないでしょうか?
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▼ 自己責任論が加速する未来
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クラウドファンディング」なんて10年前からあったし、「プロセスエコノミー」も6年前(※おとぎ町ビエンナーレの頃)からあって…【自分から情報を取りに行くことをしなかった人】が知らなかっただけで、学ぶ意志がある人は、当時から普通に選択肢として持っていました。
なので、クラウドファンディングを知っていれば夢を諦めずに済んだ人や、プロセスエコノミーを知っていれば夢を諦めずに済んだ人に対して、「自業自得じゃん」という結論が見え隠れしてしまいます。
「選択肢の多い未来」というのは、「言い訳がしづらい未来」でもあって、「調べれば済んだのに、何も調べずに、バカみたいにアンチ活動に励んで、バカみたいにタレントの不倫問題に首を突っ込んで一喜一憂して、これまで何も勉強してこなかった自分の責任でしょ?」という『自己責任論』が加速してしまいます。
“努力で補える割合”が増えれば増えるほど、「結果が出ている人=努力をした人」「結果が出ていない人=努力をサボった人」という式が成り立ちやすくなります。
「俺は努力をしたから今があるんだ。お前らは努力を怠ったから、そんな場所にいるんだ」的な。
努力によって切り開ける未来があることを僕は一切否定しませんが、ですが、
「結果が出ている人=努力をした人」「結果が出ていない人=努力をサボった人」という結論には僕は反対です。
今の結果には「運」が必ず絡んでいて、掘り下げると「運が良かったから、努力ができた」ということもある。
フィリピンのスラム街(ハッピーランド)に生まれてみてください。
そこには「努力する」という選択肢すら無い世界があります。
具体的な話をすると、キングコング西野は本当に運に恵まれた男だと思います。
テレビに出演して、全国的な認知を獲得して、テレビの世界から軸足を抜いたタイミングで、SNSやダイレクト課金の時代がやってきました。
ちなみに、僕が初めてクラウドファンディングをやったのは、11年間続けた『はねるのトびら』が終わった年でした。
「全国的な認知を獲得した人間が、ファーストペンギンとして、お客さんとの一対一の付き合いに全振りする」という強烈なアドバンテージがある状態でのセカンドキャリアスタートだったのです。
梶原君と出会ったのも運だし、コンビ結成の翌年に、『はねるのトびら』という番組がスタートしたのも運です。
1年ズレていたら、違う人生になっていたでしょう。
僕は「努力をすれば報われやすい環境」にたまたま入れたから努力がしやすかっただけで、その人間の努力と、「努力をしても報われにくい環境」にいる人間の努力を、並べて比較するのはアンフェアだと思います。
綺麗事でも何でもなくて、好感度を上げるつもりでも何でもなくて(すっごくヤリチンです!)、僕は、運に恵まれた人間には「社会的弱者」と呼ばれる人達を応援する責任が伴うと考えています。
昨日の記事で、「子供達にDVDをプレゼントしたい」という話をしました。
キッチリと線を引けるわけではないので難しい問題ではありますが、可能であれば、「事情があって映画を観ることができない子供達」に届けたいです。
世界には、多くの選択肢を与えられずに育つ子供がいます。
そんな子達に「こんな世界もあるんだよ」という選択肢を渡すことができれば、そこから何かが始まるかもしれません。
それこそ、映画を観たことによって、ミュージカルを観たことによって、「たくさん勉強して、僕もいつかはエンターテイメントを届ける側の人になろう!」というスイッチが入る子がいるかもしれません。
選択肢が増え、努力でなんとかなる割合が増える未来でありますが、『自己責任論』で片付けたくないし、片付けて欲しくないなぁと思って今日の記事を書きました。
昨日の記事を投稿した直後、すぐにCHIMNEYTOWNのインターン生が動いてくれて、『オンライン勉強会』と『子供施設(グループ)のDVDプレゼントの申し込みフォーム』の準備が整いました。
「プペルのDVDが欲しい」という子供施設(子供グループ)の代表者の方は申し込みフォームまで宜しくお願いします。
『オンライン勉強会』は昨夜おこなって、その売り上げは、今日から募集を開始する子供施設に全額寄付(DVDプレゼント)させていただきます。
少人数の『オンライン勉強会(サーカスの練習)』はメチャクチャ楽しかったので、たぶん、今後もチョコチョコやると思いますが、その売上もすべて寄付させていただきます。
この調子でいくと、どこかのタイミングで西野が食いっぱぐれると思うので、その際は、ハイボール数杯と近場のビジネスホテル一泊分(Wi-Fiが強いところ)を恵んでいただけると助かります。
翌日のお昼にお蕎麦を恵んでいただけると、もっと助かります。
皆で頑張りましょう。
現場からは以上でーす。
 
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