西野亮廣のエンタメsalon

西野亮廣エンタメ研究所の過去記事を中心にアップしてます

2021年09月20日のエンタメ研究所の過去記事

9月20日(月) ※9月22日以降は『いいね』を押さないでください。
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おはようございます。
コロナの抗原検査で唾液を採集する際に、唾液に不純物が混じっていたらダメだと思って、事前にハミガキを始めたものの、「採らなきゃいけない菌まで掃除しちゃうかもしれない」と思って、謎の『ゆるいハミガキ(菌を残す気持ちでハミガキ)』を敢行したキングコング西野です。
さて。
今日はビジネスの新潮流の共有や、先々の展望の話ではなくて、「今、こういう意図を持って、こんな仕事にあたっています」という話をしたいと思います。
よく「手段」だけを真似る人がいるのですが、手札も環境も違う中、「手段」だけを真似するのはあまり意味がなくて、真似をするのならば「狙い」もセットかなぁと思っています。
なので今日は「手段」と「狙い」を共有したいと思います。
どうぞ宜しく。
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▼ 絵本の読み聞かせ動画を作る
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今日は午後から絵本『ほんやのポンチョ』のレコーディングが入っています。
『ほんやのポンチョ』の「歌」を録音するのではなく、「読み聞かせ」の録音です。
世間的には未だに「絵本の読み聞かせ動画を出版社に無断でYouTubeにアップするのは違法やぞ、オラ!」というノリなのですが…
本屋さんでの立ち読みを許していて、
幼稚園での読み聞かせを許していて、
YouTubeでの読み聞かせを許さない理由が僕には心底理解できません。
「『知ってもらわないと買ってもらえない』ということは分かっているのに(※そうじゃなければ本屋さんでの立ち読みもNGにしてるだろ?)、『より効率的に知ってもらうのはNG』って何?」と西野の頭は混乱しています。
あるとするなら、「YouTubeの広告費がウチに入らない」ぐらい?
いいじゃないですか「宣伝費」として捉えれば。
しかも、その宣伝費を他社が支払ってくれるんですから、こんなに美味しいことはない。
読み聞かせ動画の概要欄に絵本のAmazonリンクを貼っていただくことを条件に、バンバンやってもらった方がいいと思います。
今どき「知らない絵本」を買う人なんて、いません。
そんな中、「どうせなら、自分達でも読み聞かせ動画を作ろう」ということで、去年は女優の戸田恵子さんにお声がけして、『チックタック ~約束の時計台~』の読み聞かせ動画を作りました。
今回はその第二段として、絵本『ほんやのポンチョ』の読み聞かせを、アーティストの「ロザリーナ」にお願いします。
現場を仕切るのは、インターン生の「りのチャン」で、僕は「○○時に、○○スタジオに来てください!」としか言われておりません。
現場入りして、あとは置物のように座っているだけです(笑)
「知ってもらわないと買ってもらえない(※今のお客さんは博打をしない)」の他に、僕らが読み聞かせ動画を作る「もう1つの理由」を共有して、今日の記事の前半戦を締めさせてください。
僕らが読み聞かせを動画を作るもう1つの理由は、「お父さんお母さんの負担を減らす為」です。
僕自身そうだったのですが、子供は『お気に入りの絵本』ができると、何度も何度も何度も読み聞かせをせがんできます。
親子のコミュニケーションツールとして良いなぁと思う反面、お父さんお母さんの逃げ場がないのも事実。
お父さんお母さんだって人間ですから、疲れている日だってあります。
そう考えると、「絵本を買う」というのは、「賽の河原の石積みのごとく、毎夜無限に続く読み聞かせを引き受ける」ということで、なかなかハードルが高いです。
その時、「この絵本には『読み聞かせ動画』もついていますよ」と案内できれば(休む選択肢も与えてあげれば)、購入のハードルがグッと下がるだろうなぁと思って、僕らは『読み聞かせ動画』を作っています。
絵本の利用者は主に子供ですが、
絵本の購入者は大人なので、
大人に憑依してエンタメ(サービス)を設計することも大事なのかなぁと思っとります。
そんなこんなで、このあとはレコーディングです。
また、進捗状況をお伝えします。
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▼ 9月22日に『映画 えんとつ町のプペル』のDVD発売の情報がリリースされるよ。
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アメリカから帰ってきて(ホテル隔離期間中に)、日本で一番最初に手をつけたのが、『映画 えんとつ町のプペル』のパッケージデザインでした。
吉本興業の方から「こんなので、どうでっしゃろ?」と“ラフデザイン”が届いたのですが、西野は首を縦に振りません。
2021年にDVD(Blu-ray)を発売するのなら、おもいきって「お客さんのご自宅にDVDデッキは無い!」という前提で話を進めるべきで……
となってくると、DVDの価値は『中身』よりも『外見(ビジュアル)』に大きく針が振れているハズで、パッケージデザインがメチャクチャ重要です。
DVDデッキを持っていないお客さん(※僕も持ってません)に、DVDを買ってもらうには、DVDを「DVD」として販売するのではなくて、「インテリア」として販売する他ありません。
伝家の宝刀『意味変』です。
というわけで、わざわざLP版(アナログレコードサイズ)も用意して、徹底的に(そりゃもう本気で!)デザインをつめました。
LAWSONさんからは「ローソン特典みたいなのを何か?」とお願いされたので、ローソンさんように描きおろしました。
※僕がこれまで描いたルビッチ史上、もっとも最高のルビッチが描けましたよ❤️
サロンなので、ちょっと踏み込んだ話をすると……DVDの「中身(映像)」と「外見(パッケージ)」の価値の比率は、まず間違いなくDVDデッキの普及度と相関関係にあって、「今(2021年)の外見の価値はDVD全体の何%を占めている?」という疑問を、チームで共有することが大事なんだろうなぁと思います。
ここを掘り下げずに、「最近はDVDが売れなくなったよねぇ」としてしまうのは、あまりにも乱暴なお仕事で、「DVDの何が(どの部分が)売れなくなったのか?」を自答しなくちゃいけない。
僕は今、DVDを例に話していますが、これは全てのサービスで言えることで、「○○が売れた」「○○が売れなくなった」とするのではなく、「○○の何が売れた」「○○の何が売れなくなった」としないと(問題を切り分けて考えないと)、再現性がないので、ここは癖付けておいた方がいいと思うぜ。
そんなこんなで、まだナイショですが、9月22日に『映画 えんとつ町のプペル』の発売情報がリリースされます。
同時に、パッケージデザインも。
バッコバコに可愛いデザインに仕上がったので、目ん玉ほじくってガン見してください。
情報リリースのタイミングに合わせて、予約注文できるようであれば、また生配信で、その時を一緒に迎えたいので、9月22日は早起きしてね😁
今日は「こんなことをするよ。そこには、こういう意図があるよ」というお話をさせていただきました。
それではレコーディングに行ってきます。
お互い素敵な1日にしましょう。
現場からは以上でーす。
 
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