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西野亮廣エンタメ研究所の過去記事を中心にアップしてます

2021年10月09日のエンタメ研究所の過去記事

10月9日(土) ※10月11日以降は『いいね』を押さないでください。
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おはようございます。
ガッタンゴー西野です。
さて。
今日は『キャッシュフローを考えない会社員と、それを加速させるアホメディアと、これからの会社の在り方』という怖いタイトルでお届けしたいと思います。
バッキバキの本音で、問題提議したいと思います。
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▼ このままだと終わるぞ?
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昨日、一昨日と、『歌舞伎』というエンターテイメントのキャッシュフロー(お金の流れ)について、お話ししました。
もう御理解いただいたと思いますが、歌舞伎に限らず、全てのエンタメ(サービス)において言えることですが、
【お金の問題】と真正面から向き合わないかぎり、予算が削られ、成果物がこじんまりとしてしまい、スタッフの「減給」や「クビ」は勿論のこと、ついには業界が終わってしまいます。
お金の問題と真正面から向き合わなかったエンタメは行政からの助成金頼みの身体になり、行政から「助成金カット」の通達が出ると、業界一丸となって猛批判。
批判も虚しく助成金がカットされると、そのままサヨウナラ。
この展開で、これまで多くの文化が無くなり、多くの人が食い扶持を失ってきました。
僕は、ときどき、テレビの取材で「ビジネスの人ですよね?」といった質問を受けることがあります。
その時、その言葉には、とても陰湿で、嫌みったらしい空気がまとわりついていることがよくあります。
「お金稼ぎをしている人ですよね(笑)?」といった雰囲気の。
そんなことを言い出したら、「お前もだろ」という話なのですが、もしかすると、彼らの頭の中では『ビジネス』と『仕事』は違うのかもしれません。
西野がやっているのは『ビジネス』であって、「お金稼ぎ」で、
自分達がやっているのは『仕事』であって、「任務のまっとう」である…といったところ。
何を食べれば、そこまでアホになれるのか僕には皆目見当がつきませんが(※「小魚を食べると賢くなる」と婆ちゃんが言ってたので、小魚を食べた方がいいかも)、
一つだけ寄り添うとするのであれば、
多くの会社員にとって(※くれぐれも皆じゃないよ!)『お金』というものは、「作るもの」ではなくて、「貰うもの」で、「貰うのはOKだけど、作るのはアウト」という線引きをしてしまっているのかもしれません。
でもって、テレビを観ている人も、テレビを作っている人も、「貰うのはOKだけど、作るのはアウト」というマインドを持っている人がほとんどなので、「お金稼ぎをしてる人ですよねぇ(笑)?」といったアホ極まりないイジリ方になってしまう。
これが、すべて分かった上で、さらには関係も築けている間柄であれば、「やめろ(笑)」というツッコミを入れて楽しい方向に持っていくのですが……天然で仕掛けてくるアホテレビマンに対しては、カメラがまわっていようが何であろうが、
「ちなみに僕は先週、『絵本』と『映画』と『ミュージカル』と『歌舞伎』を作っていましたが、あなた方は何をしていましたか? タレントの不倫をほじくり返して、他所の家庭をブチ壊して、週刊誌のようなお仕事してお金を稼いでいたことは知っていますが……それ以外に、どんな仕事をしていました? 僕以上のエンタメを作られているのであれば、ちょっと見せてください」
と質問をして、スタジオにいるスタッフ全員に黙っていただきます。
要するに「『週刊誌の記者』ではなく、『テレビマン』を名乗るのであれば、テレビマンの矜持を今ここで見せてみろよ」といったところ。
「お金は貰うもの」というマインドから抜け出せない人は、どうしても「お金(機会)を作る人」を僻む身体になるし、どんどんクリエイティブから遠ざかります。
会社(チーム)に置き換えた時に「お金を貰うのはOKだけど、お金を作るのはアウト」というマインドを持ったスタッフをたくさん抱えてしまうと、当然、経営者が思い付かなかったマネタイズがスタッフの方から出てこず、会社(チーム)全体の生産力が経営者か考えている以上のものになることはありません。
まずは、スタッフ全員のマインドを見直すことが先決だと思います。
そうすると、いつかスタッフが自分でお金を作れるようになり「今ならチャレンジできるかも!」と会社からの独立を考える日がくるかもしれません。
それはとても素晴らしいことで、会社はその子を後押しすべきだし、「独立した後も関わっていたい」と思われるような(独立した子にメリットを提供できるような)会社を作るべきだと思います。
「お金を作ろうが作らまいがキミの勝手だけど、作った方がもっと面白い規模の挑戦はできるよね?」とウチのスタッフには伝えています。
現場からは以上でーす。
 
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