西野亮廣のエンタメsalon

西野亮廣エンタメ研究所の過去記事を中心にアップしてます

2022年02月25日のエンタメ研究所の過去記事

おはようございます。
サッカーボールを購入するまで、あと一歩のところまで来ているキングコング西野です。
#41歳からサッカーにハマる男
#遅咲きのストライカ

さて。
今日は、せっかく『クリエイティブ』に両足を突っ込んで生きているわけですし、ビジネスモデルの構築や、『届け方』の話は一旦お休みして、現在制作中の最新作『ボトルジョージ』の「プロット(物語の流れをザックリとまとめたもの)」を皆様に共有したいと思います。

『ボトルジョージ』は、もともとは「絵本」を落としどころにするつもりだったのですが、どこかのタイミングで、「これ、『動き』がユニークな作品だし、絵本化も進めつつ、ショートアニメーションとしても作ろうよ!」となり、ついには、「いっそのこと、文章(台詞)を全カットして、非言語のアニメーション(&絵本)を作ろう!」といった感じで、出家魚のように姿を変えている珍妙な作品です。

企画立ち上げから2年。
トンコハウスの堤さん(元ピクサーのアートディレクター)と、あれやこれやと話し合ううちに、なんか盛り上がっちゃったんです😁

ただ、昨日の打ち合わせで、「ここに辿り着く為に蛇行運転をしてたんだね!」となりました。
つまり、ものすごーく、いいところに着地したんです。

大幅にメスが入った最新のプロットを皆様にお見せする前に、「以前のストーリー」をご説明すると、ザックリとこんな感じ↓

━━━━

・坂道マラソンのスター選手のジョージの周りには、いつも人がたくさん集まっている。
・ジョージは皆のヒーローだ。
・ある日、試合中に転倒してしまい(あるいは事故に遭い)、足を複雑骨折。
・ランナーの道を断たれたジョージ。
・人が、一人また一人と、ジョージの元から去っていく。
・酒に溺れるジョージ。
・ついには酒に呑まれて、ウイスキーボトルの中に入ってしまう。
ウイスキーボトルの中(殻)に閉じ籠り、ホームレスとして暮らすジョージ。

・ある時。一人の少女と、少女が飼っている猫が、ウイスキーボトルの中で暮らす小人のジョージを見つけ、家に持ち帰る。
・ジョージは何度も脱走を試みるが、猫に見つかり度々断念。
・そんな中、少女が「親無し」だということに気づくジョージ。「あの娘、さみしかったんだ…」

・ジョージは少女の親代わりになって、勉強などを教える。
・少女と小人と一匹の猫の暮らし。
・散歩に行く時もいつも一緒。
・ジョージの中で、少女に対する愛(恋愛じゃないよ)が芽生えはじめる。

・しかし、ある日。

・ジョージは家を出て、また路地裏でのホームレス生活を始める。
・愛した人がいなくなる痛みを知っているジョージは、「これ以上、近づくと、また、辛い思いをする」と自ら距離をとった。
・また、前までのように、少女は猫と二人暮らし。ジョージは路地裏のホームレス。

・雨が降っている。

・猫がジョージのところにやってくる。
・「何事か?」と聞けば、「少女が倒れた。ひどい熱だ」と猫。
・救急車を呼ぶにも、猫は人間言葉が喋れない。
・逡巡するジョージ。
・だが、少女を助けられるのは自分しかいない。

・ジョージは壊れた足に祈りを込め、坂の上にある病院に向かって走る。
・昔のようには走れないし、さらには、ボトルの中。何度も何度も坂から転がり落ちるジョージ。それでも諦めない。
・ついに坂の上の病院に辿り着いたジョージ。坂の下の家に住んでいる少女が熱で倒れていることを伝える。

・翌朝。
・少女が病院から帰ってくる。
・家の中で待っていたのは猫と、そしてジョージ。
・少女は積み木で表彰台を作り、表彰台の一番上にボトルジョージを乗せて、一言。
「おかえり、ヒーロー」
・少女と猫と、小人の三人暮らしが、また始まる。

━━━━━━

…とまぁ、こんな感じ。

これを「非言語」でやっちゃおうというのです。
#難しそうだよね

これを受けて堤さんの方から「【非言語】となると、説明要素を削った方が良いので、『病院』を削って、ラストは『少女』のところに向かう物語にしませんか?」とナイスすぎる提案いただき、その直後に「ならば、こうしましょう!」と西野が返したプロットが、今日、皆さんにお見せするものであります。

「そうきたかーー!」という感想が予想されます(笑)
#むふふ

門外不出のプロットを、是非、お楽しみください。
現場からは以上でーす。

 

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