西野亮廣のエンタメsalon

西野亮廣エンタメ研究所の過去記事を中心にアップしてます

2022年03月14日のエンタメ研究所の過去記事

おはようございます。
SNSのタイムラインに「花粉症と認めない人」が流れてきたことで、春の訪れを感じているキングコング西野です。
#あの最後の粘りを見せている人が好きです
 
さて。
今日は『えんとつ町のプペル美術館』および『えんとつ町のアパート』の進捗状況についてお話ししたいと思います。
 
 

二転三転して戻ってきた
 
もともとは「兵庫県川西市に『えんとつ町のプペル美術館』を作ろう!」というところからプロジェクトがスタートしました。
 
クラウドファンディングでお金を集めて土地を買い、そこに美術館を建てよう」と。

ただ、実際にプロジェクトを走らせてみると、「ハコ(集客施設)を建てただけでは街は盛り上がらない」ということが分かり、それどころか、「今のままでは極端なハコは建てられない」ということが分かりました。
 
昨日の記事でもお伝えしたとおり、施設の運営も、施設の建設も、地元住民の皆様の応援なくしては成し得ません。
#あやうくハコモノ行政的に進めるところでした
 
そのことに気がついてから、「地元住民の皆様にもっともっと寄り添おう!」と号令を出して、コミュニケーションの時間を増やし、ついには、「そこに自宅を建てて、一緒に住んでみる!」と言い出す始末。
 
とにもかくにも、地元住民の皆様の気持ちが第一です。
 
もはや単なる「美術館建設」ではなくなり、「美術館を含む街づくり」へと規模を拡大し、そうこうやっているうちに、「街づくり」の進め方が色々と見えてきました。
 
このサロンでも過去何度もお話ししている『住む街』なのか?『行く街』なのか?というテーマです。
厳密に言うと、「住む人と行く人の割合をどれぐらいに設定するのが正しいのか?」というバランスの話ですね。
 
当時の僕はバカだったので(今はもっとバカ)、「たくさんの人に来てもらったら川西が盛り上がる!」ぐらいに考えていたのですが、その考えだと集客し続けなきゃいけないし、なにより、川西は利便性こそ良いものの、“集客に全体重を載せていい(集客に向いている)場所ではありません”。
 
そんなこんなで、「『住む街』の割合を上げなきゃダメだな」というのが、プロジェクトをスタートさせてから辿り着いた結論です。
 
「プペル美術館」は当初、「美術館とは名ばかりで、実際に『えんとつ町』を作ってしまって、その中に、実際に人が住んでいて、その生活のイチイチが(ベネチアみたいに)美術になっていればいい」と謳っていました。
 
そこから、
 
「泊まるところがなかったら、遠方から来てもらえないので、まずは美術館建設予定地に先に宿を作って、美術館はもう少し大きい道路沿いの土地に作ろう」
 
となり、その後、
 
「宿だと、集客をし続けなきゃいけないから、まず最初に作るのは『アパート』にしよう!」となったんです。
#ここまでは皆さんとも共有していますね
 
しかし!!
先日の打ち合わせ(上棟式終わりに、只石さんや地元の大工さん達とやりました)の中で、「敷地いっぱいいっぱいに建物を建てて、『部屋数で稼ぐ』みたいなことをすると、ツマラナイ建物になっちゃうから、アパートのド真ん中(敷地の中)に(えんとつ町)道路を作りましょう!」という提案が一級建築士の只石さんの方から出て(※この時点で製作費の回収は盛大に諦めている!)、同席した大工もどきの有本さん(※西野の地元の先輩)から、「それなら、いっそのこと、『アパート』じゃなくて、『街(がい)』にしたら?」と提案があり、全員で「それだー!!!」と叫びました。
 
入り口にゲートがあるような、あの『街(がい)』です。
#新宿ゴールデン街とか
 
えんとつ町の世界観で『街』を作ってしまって、
その中に、えんとつ町のアパートを作ったり、
えんとつ町のコインランドリーを作ったり……そんな妄想を皆で進めていくうちに、「…いや、これ、『えんとつ町のプペル美術館』でやろうとしてたことじゃん!!」と全員でひっくり返りました。
 
二転三転して、当初計画していた『えんとつ町のプペル美術館』めいた空間を作る方向で話が進んでいます。
 
ただ一つ言えることは、「ふりだし」に戻ったわけではなく、あらゆることをキチンと理解した上で同じような場所にいるので個人的には「前進」だと捉えています。
 
そして、なにより、地元の皆様とのコミュニケーションに時間を使っていた間に、美術館建設予定地の隣の土地を二つ買ったので、当初よりもスケールが大きくなっております。
#約2倍
 
地元住民の皆様の応援や、戦略の整理や、土地の確保…等々。
いろんな条件が出揃って、ようやく全貌が見えてまいりました。
 
丁寧に丁寧に進めたいと思います。
ちなみに、今週の日曜日も川西に帰って、地元の皆さんと交流をとろうと思います。
 
大きなプロジェクトを進める為には、一体どんな努力と思考のプロセスが必要なのか?
そういったものを現在進行形で共有していきたいと思います。
 
引き続き、宜しくお願いいたします。
 
現場からは以上でーす!
 
【追伸】
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