西野亮廣のエンタメsalon

西野亮廣エンタメ研究所の過去記事を中心にアップしてます

2022年03月19日のエンタメ研究所の過去記事

おはようございました。
僕らがカツアゲした有本先輩を僕らが助けることで、有本先輩から感謝されて奢ってもらえる無限ループを開発したキングコング西野です。
#経済を回す男

さて。
今日は「『えんとつ町のプペル』のお遊戯会の台本や音楽を無償で提供した理由」というテーマでお話ししたいと思います。

最近は、表に出ている結果よりも、こういった「裏側の想い」が大切で、そしてその想いを共有することがとってもとっても大切だと思います。
 
 

プロが“みんなが笑顔になるように”作った お遊戯会の設計図

すでに、お耳に入っているかもしれませんが、今朝、『えんとつ町のプペル』の“お遊戯会”の台本と楽譜と音源を【無料ダウンロード】できるサイトを立ち上げました。

※コチラ→https://poupelle-musical.com/play.html
 

映画公開よりも、ずっと前…サロンメンバーさんとの飲み会に参加された幼稚園の先生から「お遊戯会の準備が大変だし、その上、題材がツマラナイんです…なんとかなりませんか?」と相談されて、僕の中で、その言葉がずーっと残っていたんです。

その後、ライブ配信をしていても、また別の先生から「お遊戯会が…」というお悩みが届き、それも一件や二件じゃありません。

そのうち「幼稚園や保育園の先生は困っているのかも…」が、確信に変わり、「なんとかしなきゃ!」とハンサム西野が目を覚まし、勢いそのままミュージカルチームに声をかけたところ「面白そう!」と乗ってきてくれて、今に至ります。
#手伝ってくださった全ての関係者に感謝します

さて。

今日は、お遊戯会『えんとつ町のプペル』の脚本(歌を含む)に込めた想いを、皆様と共有したいと思います。

脚本や楽譜や音源は誰でもダウンロードできるので(SNSにあげてもイイのよ♥️)、是非、御一読いただきたいのですが、15分のお芝居で、歌が3曲も使われています。

お芝居の半分ぐらいの時間を「歌」が占めています。
そして、その「歌」も、主役の独唱ではなく、皆で合唱です。

たとえば、歌詞の内容(一部)はこんな感じ↓
(※メロディーは『えんとつ町のプペル』)

〓〓〓


黒い雨が降る日も
ススの風が吹く日も
ゴミ山に登るゴミ人間
ひどいニオイさ

今日もキミは探してる
今日も一人探してる
少年があの日無くした
大切なモノ

みつかりっこないさ
外を探しても
答えは
キミが持っている

汚れを知らないキミの目や言葉や背中が
臆病な僕らに教えてくれた
本当の強さを…

ハロハロハロHALLOWEEN
プペプップー プペル~……♪

※台本上は全て「ひらがな」です

〓〓〓

これを皆で合唱するわけですが、この部分(ストーリーの説明)を合唱ではなく芝居でやってしまうと、“「プペル役」の子が一人でステージに立っていて、他の子達は舞台裏で待機”という形になってしまいます。

プロの舞台であればそれでいいのかもしれませんが、「お遊戯会」となると話は別です。

我が子が舞台裏でずーっと待機していたら、我が子の成長を見届けにきたお父さんお母さんの気持ちの整理がつきませんし、それよりなにより、子供達の中に「苦手意識」が生まれてしまいます。

「演劇、あんまり楽しくなかったな…」という。

読書でも、ピアノの練習でも、何事においても「一歩目」というのはメチャクチャ大事で、そこでの「成功体験」が、そのままその子の人生の選択肢になるので、「一歩目に関しては成功体験を演出してあげること」が大人の役目だと思っています。

踏み込んだ話をすると、僕は「努力の差」は歓迎しますが、「環境の差」には否定的で、難しいのは百も承知ですが、せめてスタートラインは合わせてあげたいと考えています。
孤児院やスラム街の支援を続けている理由もそれです。

「お遊戯会の台本」に話を戻します。

今朝のVoicyでもお話しましたが、現在、使われている「お遊戯会の台本」は、「お遊戯会用に書かれた台本」ではなく、「有名な作品を誰かが、魔改造して、半ば強引的に『お遊戯会の台本』にしたもの」だったりします。

なので、演じる役によって「活躍するチャンス」にムラがあります。
「○○君は背景の『木』の役ね」と言われた瞬間に、「お芝居って楽しい!」「エンタメって楽しい!」という成功体験が遠退いてしまいます。

僕は競争の世界に生きていますが、しかし子供達に対して思うのは、「努力の量による競争が始まるのは、まだまだ先でいい」ということ。

まずは「こんな楽しい世界もある」「あんな面白い世界もある」という選択肢を1つでも多く与えてあげることが大切だと考えています。

お遊戯会『えんとつ町のプペル』の台本には、そんな想いを込めました。
合唱なので、途中で歌詞が飛んでも大丈夫。
隣にいる友達が補うように歌ってくれます。

今回のプロジェクトによって、子供達の選択肢が1つ増えたら幸いです。

現場からは以上です。

【追伸】
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