西野亮廣のエンタメsalon

西野亮廣エンタメ研究所の過去記事を中心にアップしてます

2022年03月23日のエンタメ研究所の過去記事

おはようございます。
昨日、フットサル大会が雨で中止になり、雨を恨み、
今日は今日で、アトリエに籠って仕事をする日なのに見事に晴れやがって、「なんで晴れてんだよ!今日のうちに降っとけよ!」と晴れを恨んでいるキングコング西野です。
#天気を恨み続ける男
 
さて。
今日は「『人ベース(コミュニティーベース)』で町づくりを進めて、気づいたこと」というテーマでお話ししたいと思います。
現在ジックリコトコトと進めている川西(兵庫県)の「えんとつ町づくり」についての話です。
 
 

「箱」ベースと、「人」ベース
 
「町づくり」「町起こし」「地方創生」…いろんな言葉で表現されますが、基本的にそれらは「箱ベース」と「人ベース」で分けられると思っています。
 
箱ベースというのは、ザックリ言うと、「集客できそうな施設を作って、エイヤっ!」というもの。

建物ありき(ハードありき)の公共事業で、「ハコモノ行政」と呼ばれたりします。
箱ベースの町づくりは基本上手くいっていませんが、それらは伝え聞いた話であり、僕が実際にやってみたワケではないので、ここで掘り下げて語ることは控えさせていただきます。
 
僕らが進めているのは「人ベース」の町づくりです。
 
中心にあるのは「人」で、それは綺麗事ではなく、「裏の空き家の松の木が伸びて、毛虫が発生して、○○さんが困っている」という問題すら共有したりします。
 
それらは、外からは見えない問題で、中に入って、同じ釜の飯を食い、コミュニティーを熟成させないと見えてきません。
 
今、僕は時間があれば川西に帰って、「CANDY」で川西の皆さんとお茶をして、「多田ハイグリーン」で川西の皆さんとフットサルをして、「満天」で川西の皆さんと呑んだくれています。
 
【満天】→https://tappi0601manten.business.site/
 
それは“中”からしか見えない景色だらけで、町づくり計画立ち上げ当時の僕の考えが、いかに「当てずっぽう」だったかを教えてくれます。
 
居酒屋「満天」には奥の部屋(座敷)があるのですが、コミュニティーが熟成されている「満天」では、奥の部屋のお客さんの「すみませーん!生ビール、おかわり!」という注文を、“厨房との間にいるお客さん”が受けたりします(笑)。
 
それによって「奥の部屋と厨房の間」にホールスタッフを立たせる必要がないことが分かります。
人件費(ランニングコスト)が削れることが分かります。
 
「人ベース」で町づくりを進めていくと(コミュニティーを熟成させていくと)、面白い変化に気がつきます。
 
それは、「お財布をシェアする」というものです。
 
このサロンでも何度か登場している有本先輩(カツアゲされる芸人)の例が分かりやすいと思うのですが、これからも有本先輩からカツアゲを続けようと思ったら、有本先輩のお財布がダウン(破産)してしまったらマズイわけです。
 
それもあって、有本先輩からカツアゲしたあとは、皆で、有本先輩の“財布を回復させよう”という運動が起きる。
 
それがコチラです →https://elu.jp/item/lP9Nt5XfuSmI1qzJH4Uw
 
有本先輩の例はギャグっぽい話ですが、結局のところ「人」と「人」で繋がり、「人検索」でお店(サービス)を選び始めると、「あのお店のオーナーさんはウチのお客さん」という意識が強くなり、「あのお店」を守ろうとし始める。
 
これにより「ライバル店」という考えが無くなる。
あるのは「競争」ではなく「共存」で、生々しい話をすると、それこそ僕なんてコストをかけて町を作っているわけですから、「キャッシュポイント(お店)」の一つでも作りたいところですが、「満天」があるから居酒屋を作ろうと思わないし、「CANDY」があるから喫茶店を作ろうと思わない。
 
それより、「満天」や「CANDY」を応援して、「満天」や「CANDY」のオーナーさんが必要なお店(サービス)を作った方が確実なんです。
 
おそらく「集落の成り立ち」は、こうだったハズで、いつからか個人が競い合う世界になり、そしてその個人のチャンピオンがグローバル企業にブン殴られているのが今です。
 
「個人の競争」は、言いかえると、「自分の店のお客さんになりうる人を負かす作業(自分の店のお客さんを減らす作業)」なので、そこそこコスパが悪そうです。
 
この時代を生き残る一つの形として、人ベースの町づくり『集落2.0』の可能性は全然あるなぁというのが、“外”から“中”に入って掴んだ手応えです。
 
先週は、「CANDY」で西川さん(80歳を超えたお婆ちゃん)の誕生日会をしました。
引き続き、膝を付き合わしていきたいと思います。
 
現場からは以上です。
 
【追伸】
サロン記事の感想を呟かれる際は、文章の最後に『salon.jp/nishino』を付けてTwitter(本アカ)で呟いていただけると、西野がネコのようになついて、フォローさせていただく場合がありますので、感想よろ!
 
【追伸②】
インターン生のザッキーが、『お遊戯会の見本動画』のクラウドファンディングのページを一日で立ち上げてくれました。
#ザッキーになんか奢ってやってください
 
講演会の主催は【サロンメンバー限定】(お客さんは一般の方もOK)で、リターンの数を10個にしました。
講演会じゃなくても、少数(15人ぐらいまで)の「講演会という名の飲み会」でもイイっす。
 
https://www.kamofunding.com/projects/nishino02

 

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