西野亮廣のエンタメsalon

西野亮廣エンタメ研究所の過去記事を中心にアップしてます

2022年04月22日のエンタメ研究所の過去記事

おはようございます。
『スナック西野』の収録翌日なのに二日酔いになっていない自分を高く評価したいキングコング西野です。
#明日のゲストはミュージカルスターの吉原光夫さん

さて。
今日は『ブロードウェイを攻略する』というテーマでお話ししたいと思います。

僕はブロードウェイ攻略の話をしますが、きっと他のコトにも転用できる話だと思うので、適当に置き換えながら聞いていただければ。
 
 

戦上手は兵站(へいたん)上手
 
これまで何度も話したことがあるので知っている方もいるかもしれませんが、僕の「亮廣」という名前は、戦国オタクである父親が『三国志』に出てくる天才軍師「諸葛亮孔明)」から豪快にパクったものであります。

我が子に軍師の名前を付けるほどの戦国オタクですから、やはり、家には「戦国モノ」がたくさん。
書物は勿論のこと、ゲームも、戦国シミュレーション系がズラリとありました。

小学2年の頃には「ナムコの『三国志』もいいけど、やっぱ『三國志』は光栄だよな〜」という台詞を吐くほどの仕上がりを見せ、当然その頃には、横山光輝先生の漫画『三国志』(全60巻)は読破しています。

その頃の僕のスターは「諸葛亮」と「織田信長」。
#ときどき志村けん  

彼らが率いる小さなチームが、大きなチームに“たしかな戦略を持って”挑んでいく姿に、西野少年はいつも胸を躍らせていました。

そんな思い出の中でも今でも強烈に覚えているのが、「伝記」で読んだ織田信長の幼少時代の石合戦(河原で石を投げ合うゲーム)のエピソードです。

人数にモノを言わせて石を投げてくる相手チームに対して、信長少年は、「石が当たった仲間を後ろに下げて、傷の手当てをして、また前線に送り出す」というシステムを組んで合戦に臨み、最終的には自分達よりも人数が多い相手チームを負かしていました。

「石を投げるプレイヤーの人数」や「石を投げる腕力」で相手を負かしたわけじゃなくて、「前線にプレイヤーを送り続けるシステム」で相手を負かしたわけです。

「身体が大きな子が強い」という世界線(多田東小学校)で生きていた僕にとって、このエピソードは衝撃的で、戦国オタクである父親を掴まえて、詳しく話を聞いたところ、「喧嘩と戦を一緒にするな」という前置きの後に、「戦においての強さは『兵站(へいたん)』だ」という説明をしてくれました。

兵站」というのは、最前線に物資を供給し続ける後方支援部隊のことで、父親は「兵站(持続可能な供給)の設計が甘い武将はウンコだ」的なことを言っていました。
#もっと上品な言葉を使っていた気がします

諸葛亮織田信長も「兵站術」に長けていて、「最前線に送る物資の確保」「供給ルートの確保」を、何よりも重く受け止めていたのです。

ナンジャカンジャ言っても最前線がバテたら終わりで、人はお腹が空くし、火薬は使えば減るんだから、そりゃ、どう考えても「兵站」が必要なんですね。

もっと掘り下げて言うと、戦というのは常に「不確実」で、机の上で描いた通りには進まない。
よって最前線にいる人間には「臨機応変に対応する」という仕事が任され、その人間を応援する方法は「物資を供給し続ける」しかないんですね。

これは全てのビジネスに置き換えられる話で、そして、現在ブロードウェイに挑戦しているミュージカル『えんとつ町のプペル』もそう。

ミュージカル『えんとつ町のプペル』に今求められているのは、日本コミュニティーを後方支援部隊とした「兵站」の設計で、ここを後回しにすると、どこかで必ずバテるでしょう。

具体的に言うと、日本からもっとカジュアルに支援(ワンコイン課金等)ができるシステムの構築だとか、後々の「集客」に繋がるような地元の子供達への絵本プレゼントの体制作りだとか……そういったものが必要です。

「最前線」だけで完結させてしまう(頭になってしまう)と、あの日、信長少年に負かされた石合戦の相手みたいになっちゃうので、「物資の確保」「供給ルートの確保」とバッキバキに向き合った方が良いんだろうなぁと思います。

まずはチームメンバー(ファンを含む)が「兵站」を意識するところからですね。

「戦上手は兵站上手」
今日は、この言葉だけでも覚えて帰ってください。

現場からは以上です。

【追伸】

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宜しくお願いいたします。

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