西野亮廣のエンタメsalon

西野亮廣エンタメ研究所の過去記事を中心にアップしてます

2020年08月17日のエンタメ研究所の過去記事

8月17日(月) ※8月19日以降は『いいね』を押さないでください。
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おはようございます。
説明することを諦めない(※ 対メンヘラ戦を除く)キングコング西野です。
さて。
昨日、一昨日と二日間に渡って提案&説明させていただいた『47プロジェクト』について、面白い気づきを得たので、皆様に共有させていただきたいと思います。
今日の内容は、全てのサービス提供者さんが忘れないように自身の「おでこ」にタトゥーで刻んでおくべき内容だと思います。
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▼ 「伝わらない原因」を割り出してみる
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『47プロジェクト』の概要は以下のとおり。
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▼【目的】映画『えんとつ町のプペル』の宣伝
→その為に「地元の映画館」を応援する。
クラウドファンディングを47都道府県分(47個)同時に立ち上げて、各地区のクラファンに集まった支援金で、各地区の新聞広告(一面)を買い、映画『えんとつ町のプペル』が上映される映画館の宣伝をする。
→各地区のクラウドファンディングの運営は、各県人会に任せる。
クラウドファンディングで用意するリターンは(基本)以下の3つ。
キンコン西野からの御礼&応援メッセージ【500円】 
② 新聞広告に広告主(支援代表者)として名前を出せる権【約40万円】 
③ 地元のサロンメンバーさんの店のサービスを受け取れる権(※これは数種類。値段もバラバラ)
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…ザッと、こんな感じ。
本題はココからです。
昨日、一昨日と、わりかし丁寧に御説明させていただいたのですが、面白いことに、伝わらない人には全く伝わらないんです。
質問は基本「クラウドファンディングのリターン③」に集中しました。
中でも、以下の二つの質問が目立ちました。
【Aさん】
「サロンメンバーさんの店のサービスを購入した場合、店に行った時に、追加で料金を払う形ですかね?」
【Bさん】
「リターンに、自社のサービスを提供した場合、そのリターンの売り上げは貰えますか?」
答えを先に言っちゃうと…
【Aさん】
「サロンメンバーさんの店のサービス利用券を購入した場合、店に行った時に、追加で料金を払う形ですかね?」
→いいえ。利用券を買ったのだから、追加でお金を払う必要はありません。
【Bさん】
「リターンで自社のサービスを提供した場合、
そのリターンの売り上げは貰えますか?」
→いいえ。リターンの売り上げは新聞の広告枠の購入代金(映画館の応援)に使われます。
…この結果を受けて、まず、僕が最初に思ったのは、「『お金で支援する』はイメージできるけど、『サービスで支援する』『労働力を支援する』がイメージしにくいのだろうなぁ」ということ。
今回のクラウドファンディングは、「お金で支援したい人はお金で支援して、サービスで支援したい人(労働力を提供したい人)はサービスで支援する(労働力を提供する)」です。
そこで発生したお金は全て『映画館の応援費』にまわされます。
…今日、なんでこんな話をしているかというと、ここまで話が伝わらない件に関して、実は結構深刻な問題が潜んでいると思ったからです。
メチャクソ丁寧に説明するので、お付き合いください。
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▼ 「価値」を見極められていない問題
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今回のクラウドファンディングのリターンとして「サービス(お店の利用券)」を提供する場合、各県人会のタイムラインに、提供したリターン(お店の案内)を流すことができます。
ここで質問です。
「『西野亮廣エンタメ研究所』のタイムラインに記事を投稿できる権」があったとしたら、市場の価値はおおよそいくらだと思います?
「西野がOKを出した」ということを、西野を支持する6万9000人にリーチできるので、僕の肌感だと、掲載費用は『200万円』ぐらいだと思います。
これ、本来は「企業案件」と呼ばれるもので、要するに、「これまでキンコン西野が積み重ねてきたキンコン西野の信用を間借りする形で自社サービスを宣伝する行為」なので、高いんです。
西野亮廣エンタメ研究所』のタイムラインは、少なくとも日本のFacebookグループのタイムラインの中では一番高いんです。
…で、さっき、「結構深刻な問題」と書いた理由は何かと言うと、「リターンで自社のサービスを提供した場合、そのリターンの売り上げは貰えますか?」と思ってしまった方は、この価値が判断できていない。
これが、もしも経営者さんが持たれた疑問であるのならば致命的で、価値(投資価値)を正確に見極められていません。
(※くれぐれも、これは説教などではなく、「こういう風に考えておいた方がいいと思いますよ」という話です。文字面だと、どうしても厳しく聞こえてしまいますよね……ごめんなさい。現在、西野の顔は穏やかです)
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▼ 新規顧客を作る難しさと、常連客を作る大切さ
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今後の経営に関わることなので(※個人経営者、表現者も含む!)、かなり踏み込んでお話しします。
話を分かりやすくするために、あえて体温の無い表現を使わせていただきますが、何卒、御理解ください。
フレデリック・F・ライクヘルドという(アメリカの大手コンサル会社勤務のたぶん真面目な)オジサンが見出した『1:5の法則』と『5:25の法則』という、マーケティング戦略の場面で頻繁に引用されている法則があります。
ザックリとした内容はこんな感じです↓
【1:5の法則】→「新規顧客を獲得するコストは、既存顧客を維持するコストの5倍かかるよー」
【5:25の法則】→「顧客離れを5%改善すれば、利益が最低でも25%改善されるよー」
要するに、新規顧客を獲得するのって、メチャクチャお金と時間がかかるんです。
だから、ようやく獲得した新規顧客は「常連客」になってもらう必要があるわけですが、そこにもコストがかかる。
それでね……
県人会のタイムラインに店の情報を(今回のような形で合法的に)流すのって、近所に住んでいるサロンメンバーに、お店のことを知ってもらう(応援してもらう)ということですね。
これ、どういうことかというと、「極めて高い確率で常連客になってくれる新規顧客を獲得できる」ということなんです。
経営者(表現者)なら、ここを分かっていなきゃいけません。
【極めて高い確率で常連客になってくれる新規顧客】が一番高いんです。
それは、お店や、自分の表現に、お金を落とし続けてくれる人なので。
まさか、数千円で手に入る資産じゃないんです。
『同じ理念(同じ趣味)を持っているコミュニティー』の最大のメリットは、ここなんです。本来であれば、数万~数十万円払わなきゃいけない【極めて高い確率で常連客になってくれる新規顧客】の獲得コストが数千円で済む。
普通に商売していたら、絶対にありえないことです。
なので、若手にアドバイスを求められたら、僕は「まずはコミュニティーに向かって発信して、そこで影響力を手に入れてから、マスを狙え」と言っています。
いきなりマスに向けてアプローチしても、【極めて高い確率で常連客になってくれる新規顧客】を掴まえられないからです。
『同じ理念(同じ趣味)を持っていて、しかも近所に住んでいる人』にアプローチできるチャンスなんて、どう考えたって「買い」なんです。
全てのサービス提供者は、このへんの感覚(とくにコミュニティーの価値判断)は研ぎ澄ませておいた方が絶対にいいと思います。
もう一度言いますが、文章なので厳しく聞こえちゃったかもしれませんが、僕の目的は、お互いに気になったところは声を掛け合って、一緒に前に進むことです。
引き続き宜しくお願い致します。
現場からは以上でーす。
【追伸】
サロン記事の感想を呟かれる際は、文章の最後に『salon.jp/nishino
 
』を付けて《本垢》で呟いていただけると、西野がネコのようになつく場合があります。
【追伸②】
箕輪さんをゲストに迎えた『スナック西野』が盛り上がりすぎちゃったので、【泥酔編】と称して、もう一個(40分ぐらい)追加でアップしようかと思っています。
途中を切り出して1分間の動画を貼り付けておきますが、【泥酔編】だけあって、かなりエグい話になっています😁
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