西野亮廣のエンタメsalon

西野亮廣エンタメ研究所の過去記事を中心にアップしてます

2022年04月25日のエンタメ研究所の過去記事

おはようございます。
後輩のオリエンタルラジオ中田君から、「西野さんは『漫画』という文化をどう分析されているのですか?」と質問されて(アドバイスを求められて)「羨ましい!」と答えたキングコング西野こと「今すぐ先輩を辞めろ」です。

さて。
今日は『仲間を作ってから、仕事を作る…というパターンもあるよね』という話をしたいと思います。
 
 

チームの問題のほとんどは「人間関係」
 
昨日、ニューヨークマンハッタンでフィジカルセラピー(理学療法、日本だと接骨院のようなもの?)をやられているサロンメンバーさんとお話しさせていただいたのですが、そこでの話がとても面白かったので、共有させていただきます。

『ニシノコンサル』なるものをやっているので、コロナの影響や、時代の変化などなど様々な理由で、新事業を立ち上げられる方のお話を聞かせていただく機会が少なくありません。

冷静に考えるとそれは「必要に迫られて」やるわけで、「このジャンルなら誰にも負けないから、やる!」とは少し違います。

「コロナでお店に来るお客さんも減ったし、オンラインビジネスでもやった方が…」といった感じがほとんど。

中には、スンナリといく人もいますが、まぁ、大半は「得意でも何でもないこと」をやっているので、なかなか一筋縄にはいきません。

「オンラインで一人でやる」となると、敵は、HIKAKINさんだったり、ホリエモンさんだったり、ひろゆきサンだったり、カジサックだったり、オリラジ中田君になるわけで、オンライン一騎討ちはどう考えても分が悪い。

兵法の基本は「戦わない」で、最悪戦うことになったら「確実に勝てる相手と戦う(確実に勝てる状況で戦う)」です。

『ニシノコンサル』では、「一か八かの勝負はやめましょう!」と、よく言っています。
「貧すれば鈍する」というやつで、追い込まれた人は博打に走る傾向があります。

そんなこんなで、僕の「○○をしましょう」という提案は、いつも地味で、面白味にかけて、クライアントさんは(声に出さないまでも)「え? そんなこと?」と少し落胆しているようにも見えます。

そんな中、今回のクライアント(サロンメンバー)さんです。

いろいろな事情があって、新しい事業を始める(新しい収益源を確保する)ことを決められたわけですが、話を聞いていると、これまで仕掛けたアクションは、オンライン一騎討ちよりのアクション(インフルエンサービジネスみたいなやつ)が少し多めでした。

「敵が強すぎるし、多すぎる(しかも次から次へと誕生する)戦場なので、そこにうって出るのは(個人プレーは)辞めて、もっと、『チーム』や『癒着』や『コミュニティー』に目を向けましょう」とお話をさせていただきました。

強い結束(癒着)で生きる「印僑」や「華僑」を見習った生存戦略ですね。

「コミュニティー」の話はいつもしているので、今日は、それよりワンサイズ小さい「チーム」の話にスポットを当てたいと思うのですが…

個人戦では勝てないから、チーム戦で」とは言うものの、チームの問題のほとんどは『人間関係』だったりします。

「なんで、この人は、言われるまで動けないんだろう?」
「なんで、この人は、愚痴ばかりこぼすんだろう?」
「なんで、この人は、自分の取り分しか考えないんだろう?」 

…といった。
今現在、この問題に頭を悩ましている人は少なくないと思います。

個人的には、これらの問題が起きてしまう原因は「その仕事が苦手だから」に尽きると思っています。
スイスイと結果を出せていたら愚痴は出ないし、「まわりを勝たせることが自分を勝たせることに繋がる」という考え(お金や信用のリテラシー)を持つことが得意であれば、相手の取り分もキチンと考えるハズです。

そう考えると、最大のエラーは「スタッフのスキルや適性・キャリアなどを踏まえて適材適所に配置する人事マネジメント」のミスだと言えるわけですが、しかしながら、現実には“リーダーが意図しない人材配置”があります。

これが、コロナや、時代の変化によって、仕事内容を変えざるをえなくなったチームに起きている問題です。

昨日まで「店頭での販売員」をやっていたスタッフが、会社(チーム)の存続の為に、YouTubeのサムネイルを作る仕事を任される…といった。

この時、販売員のスキルがまったく使えず、その結果、人間関係のもつれに繋がります。

この問題は、変化が激しい時代を生きる僕らにとって、まったく他人事じゃありません。

どうして、こういったことが起きるかというと、「仕事(やること)を決めてから、その仕事に向いている人を選んでいるから」で、それは、その部分だけを切り取ると実に合理的ではあるのですが、その一方で、仕事内容が変わった時に、高い確率で摩擦が起きる。

これは、まぁ、一つの選択肢として頭の片隅にでも置いておいていただきたいのですが、変化の激しい時代(仕事内容がある日当然変えられてしまう時代)においては、「何をやるか?」は後回しにして、「誰と働くか?」を前に持ってきた方が、いろいろと柔軟に動けそうです。

「この人となら、ミュージカルをやっても楽しめるし、農業をやっても楽しめる」という人を選んでから、時代に合わせて、やることを決める。

それをやる為にはまず出会わないと始まらないので、ニューヨーク在住のサロンメンバーさんには、「とりあえず、ニューヨークのサロンメンバーさんのコミュニティーを作っておいてください。僕も参加します」とお伝えしました。
#Facebookメッセンジャーのグループを組みました

コンビを組む時や、夫婦になる時や、あるいは子供の頃、遊ぶ(ドッジボールに誘う)友達を選ぶ時は、「能力」もさることながら、「コイツとなら、苦労も笑えそうだな」という理由があったと思うのですが、もはや会社もそんな感じで組み立てた方が時代に合っているのかもしれません。

現場からは以上でーす。

【追伸】

https://salon.jp/nishino」を付けて今日の記事の感想を呟いていただけたら、西野がエゴサーチで見つけ出してニヤニヤします。

宜しくお願いいたします。
 
https://www.funcphysio.com/

 

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