西野亮廣のエンタメsalon

西野亮廣エンタメ研究所の過去記事を中心にアップしてます

2022年03月12日のエンタメ研究所の過去記事

おはようございます。
昨日の日付にすることで、僕がサロン記事の更新を怠ったのではなく、皆さんがサロン記事の更新を見落としたことにしようと思っているキングコング西野です。

さて。
今日は『地方創生に時間をかける理由』というテーマでお話ししたいと思います。

 

感情の獲得
 

先日、週刊誌の突撃インタビューに遭いました。
「美術館はいつできるのですか?」といった旨のインタビューです。
一年前にも別の週刊誌から同じようなツッコミがありましたが、「クラウドファンディングをしておいて、実施していないじゃないか」といった内容だと思います。

こちらに関しては既に(去年にも)ご説明させていただいておりますが…大前提として、美術館を建てることが目的ではなく、美術館を建てて“街を盛り上げ続けること”が目的です。

そう考えると「地元住民の方の応援」が必須になってくるので、「まずは、そこ(地元の方に応援される土台作り)を丁寧に進めよう」と軌道修正しました。

現在、会社で進めているプロジェクト(美術館等)とは別で、“自腹で”美術館建設予定地の近くに自宅を建てているのはその為です。
外野(遠方)からメスを入れるのではなく、実際に自分がそこに住んでみて、街づくりの「迷惑」や「嬉しい」を“自分ごと”にした上で、街づくりを進めようと考えました。

そんなこんなで昨日は、自宅の「上棟式」がありました。
 
上棟式では、家屋の守護神と大工の神を祀って、工事の安全を祈りつつ、
施主は工事関係者にご祝儀を渡して労を労ったり、地元の方を集めて、工事中の自宅(僕の場合は屋根の上)から餅を投げたりします。

当然、ゲリラ的におこなうわけではなく、式の2週間ほど前に、「3月12日の14時から上棟式をやりますので、もしお時間あれば、ご参加ください」と一軒一軒まわります。

キッパリと言い切りますが、オンラインサロンのネタとして自宅を建てるわけではなく、地元(川西)の為に自宅を建てるので、地元の方に参加していただき、地元の方とコミュニケーションをとることが目的です。

上棟式をやってみた感想は、「やっぱり、やってよかった」です。

「近隣の工事」というのは、「感情」の影響がとても大きかったりします。
「工事の音がうるさい!」となるか、「西野さんの自宅の工事だから仕方ないよね」となるか。

昨日は、お爺ちゃんお婆ちゃんや、地元の子供達が式に集まってくださいました。
80歳をまわったお婆ちゃんからは、「最近は、上棟式をやる家も減ったので、こうして久しぶりに参加できて本当に嬉しいです。本当にありがとうございます」と声をかけていただき、その時、「地方創生は、ここ(感情)に尽きる」と確信しました。

地方を盛り上げるためには(場合によっては)極端なことをやる必要があるのですが、その為には「極端なことを応援してもらう土壌」が必要です。
この土壌作りをスッ飛ばすと何も生まれません。

地方創生で、地方を盛り上げきれていない理由は大きく二つで、「才能が介入していない」と「地元の人に求められていない」です。
この二つが揃わないと、極端なことはできません。
※自分のことを「才能」と呼んでいることに関してはスルーしてください。

特に「地元の方からの応援」というのは本当に本当に大切で、それは「住民説明会」などで獲得できるものではなく、
お餅を配って、たくさん喋って、一緒に呑んで、一緒に酔い潰れて…といった「時間」を支払うことで、ようやく獲得できます。
ゴールは、『感情の獲得』なので、「時間がかかる」ではなく、「時間をかけなければいけない」です。

話をまとめると、今回の記事は「地元住民の皆様に時間を使ったので、サロン記事の更新が遅れたんだよ」という豪快な言い訳であります。
何卒、ご理解いただいた上で、優しく接していただけると幸いです。

引き続き、地元住民の皆様に時間を使っていこうと思います。
「美術館」や「アパート」に関しての打ち合わせも昨日おこなったので(追加で土地を買ったよ)、また週明けにも共有させていただきます。
長い長い物語になりますが、お付き合いいただけると幸いです。

現場からは以上で〜す。

【追伸】
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https://vimeo.com/687529185/d6eac59b1d

 

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