西野亮廣のエンタメsalon

西野亮廣エンタメ研究所の過去記事を中心にアップしてます

2021年05月07日のエンタメ研究所の過去記事

5月7日(金) ※5月9日以降は『いいね』を押さないでください。
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おはようございます。
武井壮さんが「距離をとって遠くから小石を投げる」という戦い方を選ばざるをえない動物は本当に強いんだろうなぁ……と思っているキングコング西野です。
さて。
今日は『最強のご近所マーケティング』というテーマでお話しします。
昨日は随分と踏み込んだ内容の記事を書いちゃったので、今日はサックとした(でも実用性のある)内容をお届けしたいと思います。
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▼ そもそも自分はどこに時間を使ってるか?
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僕は、作品を作る時や、サービスを設計する時に、まず最初に自分の1日のスケジュールを再確認します。
「僕は何に時間を割いて、何にお金と落としているか?」です。
作品の話はまた今度するとして、こと「サービス」においては、『家の近所にあるサービス』に最も時間とお金を落としています。
家の近所にある蕎麦屋に行き、
家の近所にある酒場に行き、
家の近所にあるコンビニを利用し、
家の近所にあるクリーニング屋さんを利用しています。
星野リゾート』を利用するのは年に1〜2回ほど。
メディアで話題になっている店に行くのは年に1度あるかないか。
まさか「通う」ことはありません。
きっと、皆、そんな感じだと思うんです。
皆、ナンジャカンジャ言って、家の近所にあるサービスにもっとも時間とお金を落としている。
ところが!!
いざ、自分が店を構えるとなると、S N Sを使って、全国に向けて情報を発信してしまう。
岩手県北上市の美容室」の情報が自分のツイッターのタイムラインに流れてきても行かないクセに、自分が店を出したら、どこか遠くに住んでいる他人のツイッターのタイムラインに情報を載せようとしてしまう。
僕の地元に『山鳩』という酒場があるのですが、僕が知るかぎり20年近く大人気です。
いつも、お客さんで溢れかえっています。
じゃあ、その『山鳩』がS N Sで積極的に情報を発信しているか?というと……そんなことはありません。
たぶん、インスタもツイッターフェイスブックYouTubeもまともにやっていない。
『山鳩』の客席を埋めているのは「近所に住む人達」で、『山鳩』はS N Sの「空中戦」をガン無視で、その近所に住む人達に向けて「地上戦」を仕掛け続けています。
たぶん、分けて考えた方がいいと思うんです。
たとえば「表参道の美容室に行く」というのは、1〜2ヶ月に一度のちょっとしたイベントじゃないですか?
そこは電車に乗っていくことも僕らは厭わない。
なので、表参道の美容室はS N Sの発信を厚めにするのはよくよく分かります。
ただ、
皆さんが住まれている場所から、兵庫県川西市にある『山鳩』に、わざわざ呑みに行きます?
たぶん、行かないですよね。
『山鳩』は全国ネットのラジオで宣伝するよりも、コミュニティーF Mで宣伝した方が、「地元のイベントのお手伝い」に時間を割いた方が、広告効果があると思うんです。
自分のサービスを宣伝する時に「空中戦を仕掛けるべきなのか?」「それとも地上戦を仕掛けるべきなのか?」を熟考した方が良くて、たぶん、多くの場合は「地上戦」だと思います。
ただ、これが厄介なことに、インフルエンサーが仕掛けているのが往々にして「空中戦」だから、それが目についちゃって、ついつい真似てしまう。
地上戦を仕掛けるべきお店が、空中戦にうって出て、空振っているシーンをよく見かけます。
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▼「人数」で考えるな。「回数」で考えろ
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移動を制限されてしまったコロナ禍で、『近所』の重要性が更に高まりました。
今、遠くに住んでいる人と繋がったって仕方ないんです。
そんなことよりも大切なのは「近所に住んでいる見込み客」を取りこぼさないことです。
「いつも店の前を通るスーツのあの人」が、もしかしたら、あなたと同じ趣味を持っていて、同じ話題で盛り上がれる人かもしれない。
その人が週一で店に来てくれる常連さんになってくれれば、何の宣伝もせずに、お店の年間の集客数はプラス52人。(※一年間=52週)
S N Sで、「遠くに住んでいる人」を年間に52人引っ張り続けようと思ったら、何百回発信しなきゃいけないんですか?
「近所に住んでいる一人」をとった方が、お店は圧倒的に安定します。
今、多くの人がやらなきゃいけないのは、地に足をつけた『ご近所マーケティング』で、ここは絶対に甘く見ない方がいい。
そして、実店舗経営者は「ご近所さん」と「遠くに住んでいる人」を、同じ「一人」としてカウントしちゃダメで、ちょっとエグい話になりますが、お客さんを「人数」ではなくて、「回数」でカウントする思考を持たなきゃいけない。
年間52回足を運んでくれる人を一人捕まえれば、わざわざS N Sで52人も集客しなくていい。
「もっとも集客の後押しをしてくれるのは、『共通言語(共通の趣味)を持った人達の居場所を可視化した地図だ』と3年ほど前から言っていますが、まだまだ、その力が疑われているように感じます。
「ピンときていない」といった感じ。
ただ、忘れないでください。
この西野亮廣は、国内屈指の鬼マーケターです(笑)
「当てにいく」と決めたら、確実に当てる男です。
誰が何と言おうと「地図」がモノを言うようになります。 
実は、こうしている間も、サロンメンバーさんの店の場所が一目でわかる「サロンマップ」の改善を少しずつ続けていて、一部の機種で起きていた不具合(現在地に戻らない問題)も、一昨日、改善しました。
【サロンマップ(Android版アプリ)】
【サロンマップ(ブラウザ版)】
今、エンジニアさんには、「トップページは、『他のサロンの案内ページ』じゃなくて、『サロンメンバーの検索ページ」にしてください」と伝えています。
地図までは、ワンタッチでいけるようにします。
近所に住んでいるサロンメンバーさんと仲良くなっておいてください(笑)
それが、一番、安定するから。
この話の流れでアレですが……5月26日から韓国で『映画 えんとつ町のプペル』が公開となります。
この作品をキッカケに韓国に住むサロンメンバーさん達が繋がると、またいろんな可能性が生まれると思ったので、『韓国グループ』を作りました。
韓国在住の方は是非、ご参加ください。
「え? 近所じゃないですか? 今度行きます!」という流れが生まれると最高ですね。
現場からは以上で〜す。
 
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