2020年10月01日のエンタメ研究所の過去記事
10月1日(木) ※10月3日以降は『いいね』を押さないでください。
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おはようございます。
さて。
今日は映画『えんとつ町のプペル』を例にあげて、「ニーズを丁寧に分ける ~実践編~」というテーマでお話ししたいと思います。
最後のアウトプットは僕だけにしかできない打ち手ですが、そのアウトプットに至るまでの過程は転用できると思いますので大人しく聞きやがれ。
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▼ 商品に合わせた届け方を正しく選ぶ
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お仕事の相談を受ける時に、僕はよく「あなたのサービスは何人のお客さんがいれば回るの?」という質問をします。
もう少し踏み込んだ言い方をすると、「何人の【ファン】がいれば、最低限の売上を確保できるの?」という「守備」の話をします。
(※注)
【顧客】=サービスを買う人
【ファン】=サービス提供者を応援する人が
…んでもって、この質問に即答できない人が意外と多いんです。
実店舗オーナーの場合、家賃や光熱費などのランニングコストや、一日の売上ラインは把握していても、「何人のお客さんで店を回すか?」を把握していないし、「Aさんが、月に何回来店してくださっているか?」を数えていないオーナーが実に多い。
「なるべく多くのお客さんに来て欲しいのです。。」というザックリと答えしか持っていない。
でも、落ち着いて考えてください。
極論、Aさんが毎日 店に来てくれて、毎日20万円落としてくれるのであれば、その店のお客さんは「1人」でいいわけじゃないですか?
それならば、SNSで宣伝なんて打たずに、AさんにLINEを送った方が、よっぽど効率が良い。
こんな感じで、そのサービスを回し続ける為に必要な客数によって、宣伝の打ち手は大きく違ってきます。
『スナックCANDY』の経営なんて超イージーゲームで、店のサイズを大きくしすぎず、そこ(近所を押さえる)さえキチンとやっていれば守備が堅くなる上に、「ときどき、サロンメンバーが来てくれる」というボーナスが付いてきます。
普通のスナックには、このボーナスは一切ありませんが、何十年も回っています。
ちなみに、田舎の方に行くと「SNSはおろか、ホームページすらない店」というのが普通にあったりします。
『隠れた名店ブランディング』などではなく、普通に「地元のお客さん」で回っているから、ホームページなんて要らないんです。
SNSに精を出すよりも、地元の夏祭りのお手伝いに参加したり、夏休みのラジオ体操のボランティアをする方が、よっぽど店の集客に繋がる。
「サービスのサイズ」と「アプローチ」が合っているわけですね。
「サービス(商品)に合わせた届け方を正しく選ぶ」というのは基本中の基本なのですが、そもそも「サービスのサイズ」を把握しておかないと話になりません。
どうやら人は「イケてるマーケティング」に簡単に目を奪われるみたいなので、「自分のサービスは何人のお客さんがいれば回るの?」と自問自答し続けた方がイイと思います。
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▼ 商品が買われる理由を正しく分けておく
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たとえば、絵本『えんとつ町のプペル』一つとっても、「50万部売れた!やったー!」とか言っている場合じゃなくて、
そのうち何冊が『個人の読み物』として買われて、
そのうち何冊が『親子のコミュニケーションツール』として買われて、
そのうち何冊が『ギフト』として買われて、
そのうち何冊が『インテリア』として買われたのかを把握しておかなければなりません。
『インテリア』として買われることが圧倒的に多いのであれば、絵本『えんとつ町のプペル』は本屋さんで売るよりも、家具屋さんで売った方が売れるので。
サービス提供者は、自分が提供しているサービスが買われる理由の「内訳」を把握しておかなくちゃいけない。
ここに関しては、「この人は何故、ウチのサービスを選んでくれたのだろう?」という理由を探り続けることが必要で、トータルの売上だけ見たって仕方がない。
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▼ そんなこんなで実践編
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昨日、YouTubeにアップしたオリラジ藤森君のオリジナルラップは観ていただけましたでしょうか?
(こちら↓)
藤森君のチャンネルの方でも彼の口から話がありましたが、裏話を少しだけすると、オリジナルラップの制作を依頼する時に、映画『えんとつ町のプペル』のシナリオ台本を彼に送ったんです。
その台本を読んだ藤森君から、「あの時は本当にすみませんでした」という巻物レベルの長文LINEが送られてきました。
要するに、当時の藤森君もまた、メディアにつられてキンコン西野を叩いちゃったんですね。
「憧れか、嫉妬か、保身か…いずれにせよ、僕は、挑戦する人間を嘲笑する側にいた」と。
先日、YouTube講演家の鴨頭さんと対談させていただいたのですが、そこで「プペルを全力で応援します!」と言っていただいたんです。
「映画プペルで西野亮廣を勝たせなきゃダメだろうっ!」と言ってくださいました。
嗚呼、神様。
映画『クレヨンしんちゃん』を観る時に、監督や脚本家の姿を重ねて観る人って、あんまりいないじゃないですか?
なので、舞台挨拶(イベント上映)とかは声優さんが前面に出る。
集客のことを考えたときに、そこを出すしかないんです。
今朝、さっそくマネージャーに連絡して、映画公開が終わった後も、『西野亮廣が一人で舞台挨拶をするイベント上映』を続けていくことは可能かどうか調べてもらっています。
「あの映画、かれこれ10年ぐらい公開してるよww」というデタラメを作りたいと思います。
現場から以上でーす。
【追伸】
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