西野亮廣のエンタメsalon

西野亮廣エンタメ研究所の過去記事を中心にアップしてます

2021年04月07日のエンタメ研究所の過去記事

4月7日(水) ※4月9日以降は『いいね』を押さないでください。
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酔っ払って「いいっすねー!やりましょー!」ばっかり言ってたら、気がついたら、フィリピンのハンバーガー屋さんに個人で出資することになっていたキングコング西野です。
さて。
今日は『全員経営者』というテーマでお話しします。
会社員さんへのメッセージです。
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▼ 会社と会社員はどんな関係が理想かしら…
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渋谷HUMAXシネマさんでは今でも『映画 えんとつ町のプペル』を上映してくださっていて(〜4月15日まで!)、先日、久しぶりに観て来ました。
その帰りに、(株)CHIMNEY TOWNのインターン生とバッタリ。
インターン生から「オフィスは、この近くですよ」と教えていただき、
インターン生に連れられて、この度、生まれて初めて(株)CHIMNEY TOWNのオフィスに行ってまいりました。
僕の仕事内容がこんな感じなので、オフィスは個展等で展示する作品の山山山。
「【作品の保管場所】と【作品を展示していない時(オフシーズン)の使い方】が他にもあるかもしれないなぁ」と思いながら(※結果、思いついてない)、オフィスに積まれた作品の山を眺めていると……「売れるのに、売っていない作品」がチョコチョコと目に飛び込んできます。
個展用に作ったオリジナルのパネルなどです。
BASE(オンラインショップ)で出して、その販売リンクを、この記事の最後に貼れば、販売開始から30秒で50万円近くの売り上げを作れると思います。
「売れるのに、売っていない作品」を見たときに……「ああ、これが『会社』かぁ」と思いました。
毎日オフィスに通っている社員やインターン生は、その「売れるのに、売っていない作品」を、もう何度も見ているハズです。
だけど、「あの作品を売って、活動予算に充てよう」とは考えなかった。
「自分達の活動予算は会社から出してもらうもの」
という思考に陥ってしまっているのと、
あとは、
「とはいえ西野さんの作品だし、映画(様々な会社)が絡んでくるものだし…」
が前提にあるので、そもそも自分の判断で売ろうとは考えにくかったのでしょう。
チョット勿体ないですよね?
「あと、50万円あれば、もっと面白いものを作れるのになぁ」と頭を抱えながら、目の前にある50万円(売れるのに、売っていない作品)には手をつけないでいる。
挙句、活動予算を50万円カットしたりすることもある。
「活動予算は全て自分で作る」が前提にあれば、こんなヘンテコなことは起きません。
ここで考えたいのは、これは別に「社員に積極性がない!」とかそういう話ではなくて、
人間性の問題では決してなくて、
「会社」という仕組みが、社員の「活動予算の捻出」という部分の思考を停止させている…という話です。
時代が猛スピードで変わっていく中、追い討ちをかけるように、コロナによって毎日ルール変更がおこなわれます。
「まん防」なんて3ヶ月前の僕らは知りませんでした。
時代チェンジや、コロナによるルール変更は、キャッシュポイント(収益を生む機会)をダイレクトに襲います。
昨日までコンスタントに生み出せていた売り上げが、突然「ゼロ」になる。
先輩方が築き挙げてきた盤石の集客&集金装置が、ある日、突然、機能不全を起こす。
僕らは今、そんな世界に住んでいます。
この世界を「既存の仕組みの会社」で乗りこなすのは、(無理ではありませんが)なかなかハードルが高そうです。
少しエグい表現になりますが、今、前に進むチームのメンバー1人1人が持ち合わせておかなくちゃいけないのは、「活動予算は自分で作る」という前提と、「お金(活動予算)になるモノを見逃さない嗅覚」だと思います。
「経営者」と呼ばれる人たちが持ち合わせている能力です。
自分に決定権がある自分のオフィスに、「売れるのに、売っていない作品」があれば、100人が100人、迷わずに売って、活動予算に充てると思うんですね。
理想論ですが、会社は「理念」を共有し、部署ごとに業務提携をして、ディズニーランドとオリエンタルランドのような関係を会社と社員間で築けたら最高です。
若手社員と呑んでいる時に、「プペルの権利をガッツリ握って、独立して、自分の会社を作った方がよくね?」と彼らを頻繁にそそのかしています。
「社員研修として、一回、会社を作らせてみようかな」と思っているぐらいです。
ダメなら戻ってこればいいし、上手くいけばそのまま続ければいいし。
実はスナック『CANDY』がその形です。
僕がよく話題に出しているので(株)CHIMNEY TOWNが運営しているように思われているのですが、あれは(株)スナックという別会社が運営していて、(たぶん)ホームレス小谷が社長です。
社長になってからの小谷の「人との距離のつめ方」や「算盤のはじき方」は目を見張るものがあって、彼の成長率を見るたびに「自分ゴト」の強さを知ります。
いずれにせよ、トップの一人の人間の判断だけで乗り切れる時代ではありません。
会社が大きくなればなるほど、社員の「自分ゴト化」が必要になってくる。
「どうやって社員さんに自分ゴト化してもらうか?」という会社(上司)の課題は昔からありましたが、それが今、加速しています。
このサロンには、経営者さんも、会社員さんも、そして、子育てをするお父さん、お母さんもたくさんいます。
まずは僕らがアレやコレやと試して、実験台となり、その成功と失敗を皆さんに共有していきたいと思います。
最後に。
このサロンにいる全ての会社員の皆様にお伝えしたいことがあります。
皆さんの会社の社長さんはなかなか言いにくいと思うので、僕が代弁させていただきます。
あなたの目の前にある「売れるモノ」を見逃さないでください。
「会社の為に生きろ」と言っているわけではありません。
現場にいない〝上の人間〟は、あなたの目の前にある「売れるモノ」に気づいていないので、上から与えられた仕事をこなしているだけでは、会社は間違いなく弱体化し、巡り巡って自分の首が絞まります。
今の時代、「与えられたことしかしない社員」しかいない会社は、もう、社員を守りきれません。
価値を創造し、その価値を会社と共有するか、
あるいは、「創造した価値は自分で持っておいた方がイイ」と判断すれば独立すればいいと思います。
自分の為に会社を勝たせるのか、自分の為に独立するのか?
いずれにしても、自分の為に本気で生きるとイイと思います。
現場からは以上で〜す。
【追伸】
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