西野亮廣のエンタメsalon

西野亮廣エンタメ研究所の過去記事を中心にアップしてます

2021年08月02日のエンタメ研究所の過去記事

8月2日(月) ※8月4日以降は『いいね』を押さないでください。
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おはようございます。
毎週キングコングをお休みした時のピンチヒッターが極楽とんぼ山本さん、インパルス堤下君で、以前、出演をお断りした番組の僕の枠(僕が入るハズだった枠)に入ったのがビッグダディだったので……キングコング西野は「身体が大きい枠」ということが分かったキングコング西野です。
さて。
今日は『NFTと美術館』というテーマでお話ししたいと思います。
「ぶっちゃけ、NFTのことは、まだよく分からないけど、前よりも少しだけ身近にはなった」という人がほとんどだと思うのですが、それでいいと思います。
NFTにはどんな可能性があるのか?
どんな使い方があるのか?
…その辺りを、じっくりと時間をかけて、一緒に勉強していきたいと思います。
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▼ NFT第一次バブル終了
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素人がレーシーグカーに乗っても試合で結果を出せないように、
表現力&企画力がない人がYouTubeを始めても仕事にならないように、
能力を持たざる者がNFTを使ったところで、何者かになれることはなくて、NFTというのは、あくまで「手段」です。
「魔法」ではありません。
ビープルというアーティストのデジタルアートに約75億円の値がついたのは、“彼(彼のデジタルアート)が『物語(歴史的価値)』を持っていたから”で、何者でもない何物でもない作品が、ある日突然、「はい!お前の作品は10億円!」と選ばれることはないんです。
NFTに限った話ではありませんが、『値段』には必ず『根拠(※NFTバブルを含む)』があるんです。
さて。
日本人がNFTを理解する前(もしかしたら知る前)に、NFTの第一次バブルははじけました。
個人には願ったり叶ったりで、やはりバブル期は【投機】の割合が多くて(※アートなので、どこまでいっても投機の割合は残るのですが)、ぶっちゃけ、それだと、あまり大声で「買ってください」と言えないんです。
買った後に(バブルの影響で)大きく値下がりしてしまうと、買ってくださった人に申し訳ないからです。
もちろん、そんなことも含めての【投機】なのですが、長~い目で見た時にゃ、「高値で売れればいい」という結論には(僕は)ならないんです。
なので、僕は、僕の作品の値段がイタズラに吊り上げられることを良しとしていません。
それもあって、NFTの第一次バブルがはじけ、【投機】の要素が若干薄まった今がとてもイイと思っています。
(※投機の要素は残っておくべきだとも思っています)
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▼ 絵本のページオーナーのその後
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先日、絵本『みにくいマルコ ~えんとつ町に咲いた花~』の「ページオーナーの権利」がNFTで3作品分(3ページ分)出品され、それぞれ、『5.7eth』『4.3437eth』『4.2eth』で落札されました。
…と言っても、いくらかよく分からないと思うので、日本円に直すと「110万~150万円」ぐらいです。
1ページのオーナー権が「約130万円」で取り引きされたわけですね。
……これが、どれぐらいのことなのか?
『絵本の印税』と比較すると分かりやすいかもしれません。
絵本は1万部売れたら「ヒット」と呼ばれる世界線なのですが、たとえば1300円の絵本が1万部売れたら、作家に入る印税(仮に10%)は『130万円』です。
今回のNFTは「1ページのオーナー」です。
『みにくいマルコ ~えんとつ町に咲いた花~』だと、合計41ページあるので、それはもう、大変なことです。
冒頭申し上げたとおり、NFTは“眠っていた価値を掘り起こす手段”なので、当然、全絵本作家の1ページのNFTに、約130万円の値が付くことはないのですが、「作家の新たな収入源」を提示したことは明らかです。
「絵本はページごとに売れるし、下手すりゃ、それが印税よりも大きくなるよ」です。
さて。
本題はここからです。
実は、オークションを無駄に煽りたくなかったので、このことはオークションが終了してからお伝えしようと思っていました。
『みにくいマルコ ~えんとつ町に咲いた花~』のNFTを買っていただいた側である僕の務めは、「買って良かったな」という感想を持っていただくことだと思っています。
なんなら、売りやすいように(他の人が買いたくなるように)することが大事だと思っています。
前半で申し上げた「投機すぎるのは嫌だけど、投機の要素は残さないとダメだよね」という部分です。
買った時よりも高く売れるように、まずは西野亮廣が今よりも大きくならなくちゃいけませんし、それとは別に、「仕組みづくり」にも力を入れなきゃいけないなぁと思っています。
すでにスタッフには伝えているのですが、CHIMNEYTOWNのホームページ(https://chimney.town/
)で、僕のNFTのオンラインギャラリーを作ります。
展示作品の下に、オーナーの名前が入るギャラリーです。
そのオンラインギャラリーの名前を『えんとつ町のプペル美術館』にして、将来、実際に(オフラインで)作る『えんとつ町のプペル美術館』に展示する作品の下にも、NFTのオーナーの名前を入れようと思います。
当然、NFTのオーナーが変われば、リアルえんとつ町のプペル美術館に展示されている作品の下のオーナーの名も変わります。
こういった感じ、リアル(オフライン)を連動させていると、価値を感じやすいし、「買って良かったな」がより強くなる。
イメージでいうと、作品のスポンサー(パトロン)みたいな感じですかね。
その後、NFTが転売される度に入ってくる転売手数料(のようなもの)を、美術館の運営費に充てると、なんかイイ感じに回るなぁと思っています。
まだまだテスト中ではありますが、こんな感じで、“リアルを若干絡めたNFT”を提供するといいのかなぁと思っています。
今回、NFTをご購入くださった皆様、どうもありがとうございました。
ZOOMで意見交換(というか飲み会)をしたいので、もし良かったら田村Pまで御連絡ください。
クリエイターや表現者が食っていく為の選択肢をどんどん開拓&共有していきたいと思います。
世界を面白くします。
よろ。
現場からは以上でーす。
 
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