西野亮廣のエンタメsalon

西野亮廣エンタメ研究所の過去記事を中心にアップしてます

2020年11月27日のエンタメ研究所の過去記事

11月27日(金) ※11月29日以降は『いいね』を押さないでください。
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おはようございます。
昨日のテレビ収録で梶原君がウケていたので、楽屋に戻ってから「やったじゃん!今日はウケたじゃん!」と言ってしまったキングコング西野こと「芸歴20年目」です。
さて。
今日は『全員を守る。全員を守り続けられる仕組みを作る』というテーマでお話ししたいと思います。
今日はサロンメンバーさんへの活動報告でもあり、スタッフの皆様に向けて、「西野エンタメ絡みのお仕事において、西野がいない現場でも、基本、このスタンスでやっていこうね」という業務連絡も兼ねています。
宜しくお願いします。
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▼ 弱い立場にある人を守る
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以前、本田圭佑さんとの対談の中で本田さんが「競争(努力の結果で差が生まれる)があるのは問題ない。それは、あって然るべきものだと思います。ただ、スタートの時点で人生が決められている人達がいて、その現状には抗いたい」とおっしゃっていました。
まったく同意見です。
貧困の連鎖から抜け出せないスラム街の暮らしなどを現場で目の当たりにすると、余計に思います。
小学校の頃に障害を持った友人がいました。
ずっと「う~」とか「あ~」とか言っているので、まともに会話できたことはなかったのですが、彼からの中での僕の評価が何故か高くて、クラスは違ったのですが、よく一緒にいました。
「僕の言ってること分かってる?」と何度質問しても、「う~」しか返ってこないので、僕のやっていることが迷惑になっているかどうかの確認もとれないまま小学生活を終えました。
あれから随分と時間が過ぎて、2018年3月。
サロンメンバーさんが僕の地元の神社で、『えんとつ町のプペル 光る絵本展』を開催してくださったのですが、その会場で、たまたま彼に会いました。
彼の手を引くご家族の方曰く「行きたい」と言ってくれたそうです。
「お前、僕のこと、覚えてたの?」と訊いても、相変わらず「う~」としか言わないのですが、今度は彼の気持ちが確認できました。
僕と同い年の彼は、今もご家族の方に手を引かれて生きています。
繋がれた手を見て、彼が周りの皆さんからとっても愛されていることは想像がつきます。
その一方で、彼や、彼のご家族や、彼をサポートする皆様のこれまでの人生が平坦でなかったことも容易に想像がつきます。
正直に白状すると、僕自身、目の前の仕事に追われて、社会的に立場の弱い人達のことを忘れてしまうことがあります。
身内に「弱い立場にある人」がいれば、もう少し自分事として、1日24時間の何時間かを彼らに割くと思うのですが……どっこい、その環境にいない僕は薄情なもんで、ついつい彼らの生活を忘れてしまいます。
そこに悪意はありませんが、しかしながら、その積み重ねが、彼らの挑戦を困難にしていることは間違いなくて、そんな環境を生み出す人間にはなりたくないなぁと思いました。
今年の春頃、コロナちゃんが「ワー!」と襲ってきた時に心に決めたのは「全員守る」ということでした。
弱い立場にある人達のことをついつい忘れてしまう僕にとっては、いいキッカケだったと思います。
彼らのことを見て見ぬフリをして得た結果を僕は「成功」とは呼びません。
そんな結果は1ミリも欲しくありません。
とは言え、今の僕にやれることは限られているのですが、ですが“やれる範囲”で頑張ろうと思い、(先日もお伝えしましたが)
児童養護施設の子供(引率の大人)5000名、
シングル家庭の方々7000名、
ろうあ協会(耳の不自由な人達)18000名を、
映画にご招待することにしました。
チケットの押し付けではなく、「観たい!」と手をあげてくださった方々に、です。
サロン内でその発表をした直後に、スタッフの方から「児童養護施設の子供達にプレゼントするチケットが5000枚から8000枚に増えそうなのですが……」と相談されて、1秒で承諾しました。
お金はなんとかします。
僕、働くのは得意なので。
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▼ 12月から発売されるトイレットペーパーの話
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最近、職業を訊かれた時に「トイレットペーパー屋さん」と答えているのですが、最後に少しトイレットペーパーの話をさせてください。
現在、コアレックスさんとのコラボ商品で『えんとつ町のプペル』のトイレットペーパーを使っています。
『ギフト品』として扱ってもらえるようにパッケージデザインから何から何度もやりなおして(かんかんサンが!)、丁寧に丁寧に作らせてもらっています。
来月から発売開始です。
このトイレットペーパーの売り上げの3%(だっけ?)は、子供達への絵本の支援にまわされます。
「売り上げの○%が絵本支援に」というコラボ商品(なるべくインフラ絡み)を、あと100件ぐらい作れば、僕が死んだ後も作品が届き続けるので(後輩が活動を続けられるので)、黒西野のヨダレが垂れています。
300年続くエンターテイメントを作るのが僕の目標です。
んでもって、ここからが新しい情報です。
このトイレットペーパーの包装紙を巻く作業は、コロナで仕事を失ってしまった障害者就労(『社会福祉法人ふじのやま富士市立くすの木学園』『特定非営利活動法人 にしのかけ橋』)の皆様に仕事としてお願いしています。
皆さん、仕事が本当に(本当に!)丁寧です。
※撮影許可は得ています。
彼らの雇用を守れるのであれば、僕はトイレットペーパーの広告塔として、いくらでも頑張れます。
『CHIMNEY TOWN』というブランドを作っているのですが、お金の流れと、雇用状況を明らかにして、ブランドが存在する意味を共有していきたいと思います。
そして、今後、どれだけ大きいコラボ案件が来ようが、それが弱い立場にある人達を痛めつけてしまうものであれば、秒速でお断りします。
それがブランドです。
僕らは忙しさにかまけて、弱い立場に人達のことをついつい忘れてしまうから、そこを「意思の強さ」で乗りきろうとするのでははなく、こうして『弱い立場にある人達を守り続けれるシステム』を積極的に組んでいくことが大事なのだと思います。
というわけで、後輩の皆様は、そこんとこヨロシクです。
僕はこれから映画『えんとつ町のプペル』の編集に行ってきます。
全員を守りながら、ブッチギリの作品を作ります。今日もハンサムです。
あ、そうそう。
明日からの東急プラザ渋谷の一階にある『SHIBUYA san』で「えんとつ町のプペル展(入場無料)」がプレオープンするのですが(※明日はまだ小さいよ)、そこで、映画『えんとつ町のプペル』のエンディング主題歌(オーケストラバージョン)がBGMで流れることが決まりました。
いち早くチェックしたい人は、東急プラザ渋谷へGO!
僕もチョコチョコと顔を出します。
現場からは以上でーす!
【追伸】
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