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2021年04月17日のエンタメ研究所の過去記事

4月17日(土) ※4月19日以降は『いいね』を押さないでください。
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おはようございます。
良い仕事をしたら昼前であろうと呑みに(打ち上げ)行くことを決めているのですが……最近は呑むために「良い仕事をした」のハードルが段々下がってきているような気がするキングコング西野こと「完全に酒に溺れた男」です。
さて。
今日は「こんなサービスはどうかしら?」というテーマでお話ししたいと思います。
黒西野が、これから力を入れようと思っている新しいサービスの現在地(事実と狙い)の共有です。
「なるほど~、西野って、そういう段取りを踏んで、そういう角度からビジネスを始めるんだぁ~」ということが伝われば嬉しいです。
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▼ 新しく仕事を始める時の基本の「キ」
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「自分の仕事を選ぶ際の基本のキは、『自分しかできないこと』と『成長市場』が重なっている部分を狙うこと」とよく言われます。
そりゃそうですよね。
「公衆電話ボックスを作るのが誰よりも得意なんです!」と言って、それを生業にしたところで、公衆電話ボックスの市場(需要)自体が消えかけているので、あまり明るい未来は待っていません。
一方、「最近、○○業界がアツイ!」という文句に釣られて参戦するのは少し危険です。
「成長市場」ではあるのですが、プレイヤーが増えれば増えるほど、そこで勝ち抜くには才能(環境や愛情も含む)が必要になってくるので、そういったものを持ち合わせていなければ、なかなか難しい。
裏道があるとしたら「意味変」です。
「もともとの市場自体はそこまで成長していなかったけど、自社製品(自分の作品)に別の意味を与えることによって、『市場を追加する』」というケースがあります。
キンコン西野が【絵本】を「読み物」から、「個展会場のおみやげ」や「ギフト」にしたような。
ただ、それは稀なケースで、やっぱり「『自分しかできないこと』と『成長市場』が重なっている部分を狙う」という基本を踏まえるのがイイと思います。
最近、僕のことを知った人にはすっごく驚かれるのですが(ガッカリされることすらある!)、僕は何をする時も「基本」をとってもとっても大切にしていて、「型を知っているから、【型破り】ができるんだよ」という師匠芸人の教えを今も忠実に守っています。
僕に「裏道」を求めてやって来る人に対して、「そんなのはイイから、まずは足を使えよ」と返すのには、そういった背景があります。
それで言うと、「意外と【声】を褒められることが多く、お喋りも比較的上手なキンコン西野」が、「成長市場」である音声メディア(Voicy)に参戦しているのは、打ち手としてはかなり正しいと思います。
たぶん勝つと思います。
新しく仕事を始める時は、「『得意技×成長市場』であるか?」を把握しておいて、
「成長していくことが分かってやっている仕事」と「成長はしないだろうけど、やりたい仕事」の整理をあらかじめつけておくと、精神的に健康でいられます。
僕自身、「まぁ、盛り上がってはいかないだろうなぁ」と思いながらも、「やりたいからやっている仕事」がいくつかあります。
趣味みたいなもんです。
以上のことを踏まえて、今日の本題です。
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キンコン西野が次に狙っているもの
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なんとなく、「西野がこれをやると、面白いかもしれないなぁ」という目星を付けている市場があります。
先日、少しだけ話題に出てきましたが……
【壁紙】
です。
スマホの壁紙じゃなくて、「建物の壁紙」です。
「始めるからにはニッチであろうが、グローバルなものをやった方が楽しそうだし、『壁紙』だと、それになりうるなぁ」と思ったのがキッカケです。
スペインであろうと、北極であろうと、現地の施工会社にデータを送ればいいので。
その一方で、日本にも目を向けてみましょう。
日本は「人口減少に伴う空き家問題」を抱えている国です。
中古物件に価値を持たせる為の「リノベーション」の需要が増えていくことは間違いなくて、「あまりコストをかけずにリノベーションするには?」の解答として、『壁紙』は全然あるだろうなぁと思いました。
調べてみたところ壁紙の市場規模(面積)は、世界で「43億㎡」
その内、アジアが「20億㎡」(なんと、アジアが世界の半分を占めている)。
その内、中国が「9億㎡」…人口から考えると中国の市場規模の大きさはなんとなく分かるのですが、そんな中、なんと日本が……
「7億㎡」。
なんと、世界の壁紙市場の6分の1を日本が占めているんです。
全然聞いたことなかったですが、どうやらウチは「壁紙大国」みたいです。
たしかに考えてみれば、部屋の雰囲気を変えようと思った時に、日本人の中では「高価な絵を買って部屋に飾る」よりも、「壁紙を張り替える」の方がカジュアルです。
昨日、YouTubeで「壁紙」で検索をかけてみると、「壁紙のDIY動画」が山ほど出てきました。壁紙動画は「日本」が圧倒的に多かったです。
データを見てみると面白いのが、世界の壁紙市場「43億㎡」のうち、アジアが「20億㎡」で、ヨーロッパが「20億㎡」で、ロシアが「8億㎡」…となっていて、アメリカが全然上位に入ってきていないんです。
どうやら「壁紙」は【地域文化】のようです。
「古い建物を残す地域」や「寒い地域」、あるいは「アートに関心のない地域」で重宝されているものなのかもしれません。
デジタルプリント技術の発達によって、一枚単位で壁紙をオーダーできるようになったので、まず間違いなく、この市場は伸びるでしょう。
そんな中、僕らは「絵本」や「映画」といったオリジナルの「ビジュアル」を提供しているチームです。
つまり、「オリジナル壁紙」は僕らの得意技で、世界で僕らにしか作れない(提供できない)オリジナル壁紙が結構あります。
少しエグい話ですが、「作品の人気」と「その作品の壁紙の需要」は比例関係にありません。
たとえば『鬼滅の刃』の壁紙を貼りたいカフェは少ないと思います。
萌え系アニメの壁紙を貼りたい美容室も少ない。
僕らは日頃から「現実とファンタジーの境界線を曖昧にする」と念仏のように唱えていて、「絵本や映画の世界を現実空間(生活空間)に落とし込むには、どう加工すればいいのか?」という作業を繰り返している集団です。
「生活の邪魔をしないけれど、世界観がある」の正解を探り続けている集団です。
「ファンが喜ぶような『えんとつ町』感を出した上で、ファン以外の人間を排除しない壁のデザイン」の正解なんて、とっくに出しています。
壁紙のデザインは「一般住宅向け」と「店舗向け」に分けて、「店舗向けは『限定5点』」にすると、(集客装置になるので)高価格帯で販売できると思います。By黒西野。
(株)CHIMNEYTOWNのスタッフがYouTubeで動画配信をする時は、CHIMNEYTOWNのオリジナル壁紙の前で(広告と分かるように)動画を撮影して、再生回数なんて稼がなくてもいいので、動画の概要欄で『壁紙』のデータを販売すればいいと思います。By黒黒西野。
「得意技×成長市場×動画時代」と三拍子揃っているので、(株)CHIMNEYTOWNが仕掛ける『壁紙』サービスは全然あると思うのですが…はたして、どうなるのでしょうか?
ちょっと注目です。
現場からは以上で〜す。
 
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