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西野亮廣エンタメ研究所の過去記事を中心にアップしてます

2021年05月15日のエンタメ研究所の過去記事

5月15に(土) 5月17日以降は『いいね』を押さないでください。
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おはようございます。
いいかげん言わせて。「人流(ジンリュ~)って何?」
キングコング西野です。
さて。
今日は『器を提供して客単価を上げる』というテーマでお話ししたいと思います。
ゴッリゴリのビジネス記事です。
今朝のVoicyの続きみたいな話なので、もし、お時間があれば先にVoicyを聞いていただきたいと思います。
「忙しくて聴けないよぉ〜」という方もいると思うので、Voicyを聴いていなくても話が伝わるように頑張って書いてみます。
よろしくお願いします。
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▼ 侮れない「買い物カゴ効果」
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人は空間があると埋めたくなる生き物だそうで、空間を埋めると満足する生き物だそうです。
2分で結論が出てしまっているのに、なかなか解散しようとしない会議などがまさに。
会議の時間を「1時間」押さえていたら、なんとなく1時間やっちゃうのが僕らです。
あと、大きい鞄を買うと、荷物が増えるのも。
これが顕著に出るのは「お買い物シーン」です。
買い物カゴを持った時と、買い物カゴを持たない時とでは、購入点数(客単価)が変わってくるんですね。
買い物カゴを持っていれば、そこに商品を入れて(空間を埋めて)いきますが、
買い物カゴを持っていなければ、両手で持ち切れる数以上は買いません。
世界最大のスーパーマーケットチェーン「ウォルマート」ではショッピングカートを持った人は持たない人の【4倍】購入するというデーターがあるそうです。
そして、買い物カゴを持った場合は75%のお客が実際に購入するが、
持たない場合は35%程度の人しか買わないのだそう。
つまり、店の売上をあげようと思った時に、お店側が最初にやらなくちゃいけないことは、「買い物カゴを持ってもらうこと」です。
そう考えると、「持ちたくなるような買い物カゴ」の方がいいし、「手にとりやすい場所」に買い物カゴを置いた方がいい。
ときどき、ショッピングモールとかで、『子供が乗れるショッピングカート(小型の車みたいなやつ)』を見ません?
あれ、めちゃくちゃ理にかなっているんです。
店に来た子供に「あれに、乗りたい!」と思わせたら勝ちなんです。
お客さん(お父さん&お母さん)の購入点数が増えるので。
♯ここテストに出ますよ
このことを踏まえて、自分達の商品をどう売っていくか?を考えた方がいい。
うまく回っていない店は、「買い物カゴのデザイン」と「買い物カゴを置く場所」を設計しきっていません。
ここは徹底的にやりましょう😁
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▼ ミュージカル『えんとつ町のプペル』の例
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おそらく、この記事を読まれている方の中にもミュージカル『えんとつ町のプペル』を観に来られる方がいると思うので、買い物をハックする方法をここで語るのもどうなのかとは思いますので、ミュージカル『えんとつ町のプペル』を観に来られる方は、なんとか公演当日までに、今日の記事のことを忘れてください。
どちらかというと、ここからは制作陣への業務連絡的な内容です。
ミュージカル『えんとつ町のプペル』のグッズは当然、オンラインでも販売した方がいいとは思うのですが、当日も、なるべくご購入いただくことも考えるのであれば……何よりも先にグッズとして【紙袋】を作った方がいいと思います。
皆が欲しくなるような【紙袋】です。
その【紙袋】をグッズ売り場の一番手前に配置して、その中に商品を入れていただく形を流れをデザインすると、グッズに売り上げが上がると思います。
会場となる『東京キネマ倶楽部』は建物の構造上、お客様の入場に時間がかかるので(=お客様に外でお待ちいただく時間があるので)、入場待ちの列を狙って、「売り子」のような形で、先に【紙袋】だけを販売してもいいのかもしれません。
もしくは!
公演の2〜3ヶ月前から、ミュージカル『えんとつ町のプペル』のトートバックを販売しておく。
そのタイミングでトートバックを買って、ミュージカルを観に来られる方は、公演当日、そのトートバックをお持ちになるので、そこで「買い物カゴ効果」を狙えます。
………あの、もう一度言いますが、「こうやったら買ってくれると思うよ」という戦略を、お客さんにバラシてしまうのって、絶対に間違っていると思うので……絶対に忘れてください。
可能であれば、公演前日に頭を強く打ってください。
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▼ まとめ
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なんか、スタッフさんに向けての業務連絡になっちゃいましたが、これは勿論、ミュージカル『えんとつ町のプペル』に限った話ではありません。
テーブルの上に空きスペースがないと追加注文する気になれないので、やっぱり飲食店は(客単価を上げる為にも!)空いたお皿はお下げしなくてはいけません。
日々、いろんなサービスを見させていただいていますが、多くのサービスで意外と抜けているのが、この「買い物カゴ効果」のデザインで、あたり前の話っちゃあ当たり前の話なのですが、【器】の容量以上のモノは入れられないので、今一度、ご自身のサービスの【器】について考えてみてください。
現場からは以上で〜す。
 
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