西野亮廣のエンタメsalon

西野亮廣エンタメ研究所の過去記事を中心にアップしてます

2021年11月18日のエンタメ研究所の過去記事

おはようございます。
朝から戸田恵子さんとのLINEに熱中しすぎて(※声出して笑うこと小一時間)サロンの記事の投稿が遅れたキングコング西野です。

さて。
今日は「サービスを提供するなら、この意識を持っておいた方がいいよね」的な話をしたいと思います。

今日はクリエイティブの話ではなくて、ゴリゴリのビジネスのお話です。

 

「遅れてきたお客さん」をキミはどう扱う?

昨日、ファミリーミュージカル『えんとつ町のプペル』の開演前にTwitterを眺めていたら、「うわぁ。ミュージカルえんとつ町のプペル観に行くのに電車が止まってる。マジか……」というツイートを見つけ、すぐにスタッフのLINEグループに、そのツイートを共有し「フォローを宜しく」と投げたのですが、いまいち反応が悪かったので、「いや、マジで、こういう時は全力でフォローした方がいいよ!」とダメ押ししました。

今日の内容は全サービス提供者さんが耳の穴をかっぽじって聞いていただきたいのですが、結論から言っちゃうと、サービスというものは、「商品を売る作業」ではなく、「ファンを作る作業」です。

もう少し具体的に言うと、「商品を売ったところで、ファンを作っていなかったら、それは、ただの等価交換であり、サービスは呼ばない」です。

今、「ギクッ!」とされた方が結構いらっしゃると思うのですが、ほとんどの(自称)サービス提供者がやっているのは、500円の商品を500円で売って、500円を手に入れる「等価交換」です。

これだと、一生売り続けなきゃ(宣伝し続けなきゃ)いけないので大変です。

お客さんが「顧客」から「ファン」になるのは、基本的には、「余分に与えた時(値段以上のものを提供した時)」です。

「こんなにいただいちゃって…何か今度、お返ししなきゃ」という状態(返報性)の名称が『ファン』であり、余分に与えないことには、その状態は生み出せません。

ただ!!!

500円のものを頑張って470円で提供したところで、「30円分」を余分に与えていることを知っているのはサービス提供者だけで、お客さんは、そのことを知りません。
「470円の価値の商品」として認識します。

つまり、値段が付いてしまっているものを余分に与えたところで、気づいてもらえないんですね。
あえて汚い言葉で言うと「無駄死に」なんです。

じゃあ、お客さんは一体どのタイミングで「余分に与えてもらった」と感じるのでしょうか?
どのタイミングが、「余分に与えてもらった」と感じやすいのでしょうか?

答えは、「無料」の時です。

お客さんは、“お金を支払うことで、与えてもらった恩を精算している(チャラにしている)”ので、お金を支払っていないタイミング(精算させないタイミング)が、もっとも狙い目で、「ファン」を作りにいくのならば、ここにサービスを投下した方がいいです。

昨日は「東京スカイツリーラインの遅延の影響で30分ほど遅れて来られるお客様がいる」ということを運営スタッフ全員に共有し、入り口でお迎えするよう徹底しました。
#西野からのプチプレゼント付き

大変喜んでいただき、なんと、その場で『舞台セット見学ツアー』を購入してくださいました。
もちろん、『舞台セット見学ツアー』の宣伝など、こちらからは一切しておりません。

たったのこれだけのことで、このお客様は、このカンパニーをずっと応援してくださると思います。

(先程から黒西野がチラホラ顔を出していますが)、お客様からお金をいただいていない時こそが、お客様を「顧客」から「ファン」にするボーナスタイムで、ここに目をつけない限り(ここをチャンスだと思えない限り)、一生、顧客に商品を売り続ける作業をすることになります。

昨日の昼公演で、「コロナの規制退場」が以外と時間がかかることが分かったので、昨日の夜公演からは、「コロナの規制退場中」の照明を一つ作りました。

「えんとつ町に星空が広がっている景色」です。

公演は終わっているので、ここは「無料ゾーン」です。
ここがチャンスだ。

これは、ビジネスマンに言っています。

現場からは以上でーす。

【追伸】
サロン記事の感想を呟かれる際は、文章の最後に『salon.jp/nishino』を付けてTwitter(本アカ)で呟いていただけると、西野がネコのようになついて、フォローさせていただく場合がありますので、感想よろ!


※ファミリーミュージカル『えんとつ町のプペル』をご自宅で楽しみたい方はコチラ↓
https://meets.ltd/poupelle/ticket_1121/

 

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