西野亮廣のエンタメsalon

西野亮廣エンタメ研究所の過去記事を中心にアップしてます

2022年02月23日のエンタメ研究所の過去記事

おはようございます。
「肩書きは何なの?」と訊かれて、「いろいろやってるので、ちょっと分かんないッス…」と答えた時に、なんだか腑に落ちない顔をされることがあるのですが、「いや、そこは、お前が頑張れよ!」と思っているキングコング西野です。
#なんでそんなに肩書きを知りたいの?
 
さて。
今日は『【影響力】は着火材で、徐々に【品質】に落としこめ』というテーマでお話ししたいと思います。
 
 

フロントエンドが「エンターテイメント」の会社の考え方
 
このサロンでも何度もお伝えしていますが、サービスを作る時は「【フロントエンド】と【バックエンド】を作らなきゃダメだよね」とよく言われます。
 
フロントエンドとは「集客をする商品」のことで、
バックエンドとは「利益を生む商品」のことです。
吉野家でいえば、牛丼がフロントエンドで、お味噌汁やポテサラがバックエンドです。

フロントエンドの役目は「集客をすること」なので、利益を生む必要がありません。
値段を下げまくって(採算度外視で)集客できるのならば、それで構わない。
 
CHIMNEYTOWNにいたっては、採算度外視どころか、フロントエンドに破壊的な追加予算を付けています。
 
喩えるなら、他所が「480円」で牛丼を提供しているところを、ウチは「-200円」で提供することもある。
「うちで牛丼を食べると200円プレゼントします」という世界線です。
 
分かりやすいところでいえば、YouTubeに公開した『えんとつ町のプペル』のMV(by蜷川実花さん)で、お客様には無料で提供したあのMV(広告スポンサーも無し)の制作費は5000万円ぐらいです。
 
直近の利益だけを考えると、作らない方が良いのですが、CHIMNEYTOWNの場合はバックエンド(利益を生む商品)が別にあるので、そこは全然構わない。
 
そうすることで、「フロントエンド(集客商品)で利益を生もうとするカンパニー」と差別化を図っているわけですね。
 
となってくると、うちの場合は「バックエンドの開発」がメチャクチャ重要で、そしていつもお伝えしているとおり、そのバックエンドが「西野亮廣の影響力に依存した商品」であってはいけない。
西野はそのうち確実に死ぬからです。
 
数年前までは、「西野亮廣の影響力に依存した商品」をバックエンドにした運営に今ほどの違和感を覚えなかったのですが、後輩が入ってくるようになってからは、その問題(西野が死ぬのに、西野の影響力に依存したビジネスモデル)から目を背けるのは、人として全然優しくないというか、あまりにも身勝手だと考えるようになりました。
 
今、定番商品や、不動産や、インフラの開発に力を入れているのは、そういった理由があります。
 
その中で!!
 
「エンタメ(あるいは個人の人気)をフロントエンドに置いたバックエンド」には、『ファン商品』と『定番商品』の二つがあるということを、つくづく思い知らされます。
 
作品やタレントの人気が加熱した時に、キャラクターや顔写真や名前が商品パッケージにプリントされるようなものが『ファン商品』です。
 
たしかにそれは刹那的に売れるのですが(#そういう意味では大切)、その時にファンの方が買っているのは『パッケージ』であり、『中身』ではありません。
そして、ファンの方以外は買わない。
 
たしかにそれは「バックエンド」と呼べるものではあるのですが、しかし作品やタレントの人気に依存したバックエンドだと、作品やタレントの人気が落ちた時に、次回作を作る制作費を確保できなくなります。
 
大切なのは、“作品やタレントの人気が落ちる前提”で、バックエンド商品を開発することです。
#落ちなかったらラッキー
 
となってくると、作品や個人のヒットによって得た刹那的なリソース(時間や予算や信用)の使い道は、「商品を触ってもらうキッカケ」ぐらいに留めておいて、パッケージにプリントしない方がいい。
 
今、『美空ひばりさんの顔写真がプリントされたハイチュウ』とかを開発しても、かえって「買わない理由」になってしまったりすると思うのですが…まぁ、そんな感じです。
 
ウチの場合だと、山邊が独立して『(株)CHIMNEY COFFEE』を立ち上げた時に、「もっと、えんとつ町の濃度を落とせ」というアドバイスをしました。
 
★これ、CHIMNEYCOFFEEのインスタなのですが、今、すっごいイイ感じだと思います↓
https://www.instagram.com/chimney_coffee/


『CHIMNEYCOFFEE』の素晴らしいところは、「たとえ売れようが、良い商品以外は出さない!」と決めているところで、そのバランスが大切だなぁと思います。
#普通に美味しい
#カフェオレベースをヘビロテしてます

西野や『えんとつ町のプペル』は、あくまでキッカケでしかなくて、そこに依存し続けることはしない。
 
「品質で選ばれているけれど、ファンは(関連商品だと)分かっている」ぐらいのラインが良いんだろうなぁと思います。
 
そんなこんなで、現在、化粧水&乳液(&ハンドソープ?)の開発と、電気事業を進めております。
今日、お話しした内容を踏まえながら。
 
お楽しみに!!
 
現場からは以上でーす。

 

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