西野亮廣のエンタメsalon

西野亮廣エンタメ研究所の過去記事を中心にアップしてます

2021年01月19日のエンタメ研究所の過去記事

1月19日(火) ※1月21日以降は『いいね』を押さないでください。
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おはようございます。
薄手のシャツと羽織るだけのジャケットで冬の北陸と向き合っているキングコング西野です。
今日は、仕事の話でも何でもなく、僕が今、ボンヤリと思っていることを、たらたらと綴りたいと思います。
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▼ すべて背負う
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去年12月25日に公開した『えんとつ町のプペル』は、観客動員数100万人を突破しました。
ここで一息つくつもりなど毛頭ありません。
このコロナ禍でできることを必死で考えて、次へ次へ。
『映画 えんとつ町のプペル』の結果には、たくさんの責任が伴います。
すでに『えんとつ町のプペル』ありきで事業を展開している人もいれば、ウチの後輩達は二次展開たる『ミュージカル』や『VR』の開発をスタートさせています。
そして、『えんとつ町のプペル』という作品が、今この瞬間「お前も折り合いをつけろ。諦めろ」と攻撃を浴びている挑戦者の支えになっていることを僕は知っています。
ここで『映画 えんとつ町のプペル』がコケてしまうと、たくさんの失望が生まれてしまいます。
あらためて、怖い勝負だなぁと思います。
数字で結果が出るので言い訳ができません。
昨日、エゴサーチをしていたら、僕が炎上していることを知りました。
先に言っておきますが、炎上歴が20年ほどあるので、炎上によって僕の感情が大きく揺らぐことはありません。
サロンメンバーの男の子が委託販売という形で「映画のチケット&台本」を80セット買って、1セットも売れなかったそうで、そのことをネタにした彼のnoteが炎上。
「西野はマルチだ〜!」に繋がります。
この類の事故は今に始まった話ではありません。
たとえば「講演会を主催する権利」をクラウドファンディングのリターンで出すと、必ず「お客さんを1000人集める大規模な講演をする!」と風呂敷を広げる方がいらっしゃいます。
1000人のお客様を集めることと、1000人のお客様を満足させることは別問題です。
1000人のお客様を満足させる時に必要なのは「才能」ではありません。
「経験」です。
その都度、「自分で責任がとれない挑戦は『挑戦』とは呼びません」と言っては、大規模講演を取り下げてもらうようにお願いするのですが……やったことがないことに伴うリスクは想像できないみたいで、「いや、それでも挑戦したい!」と、なかなか取り合ってもらえません。
僕自身、「挑戦しようよ」と言いつつ、「やめておけ」と言っているので、見る人が見れば、ダブルスタンダードです。
ただ、もう一度言いますが、僕は、誰かを巻き込み傷つけてしまう挑戦を「挑戦」とは呼びません。
今回、「80セットの台本&チケットが1セットも売れませんでした〜」(仕入れた商品が売れなかった)というネタを投げた彼に対して、「1ミリも思うところがないが」というと、嘘になります。 
noteはネタのつもりだったかもしれませんが、命を削りながら作品制作と向き合った数百名のスタッフの姿を僕は知っているので、「そんなことをしたら、傷つく人が発生することぐらい想像できるだろ」と思ってしまっている自分が10%ぐらいいます。
そんな自分がすごく嫌いです。
ただ、「コミュニティー」や「販売委託」には、そういったリスクが伴うことは分かっていたわけだから、僕の責任であることは明らかです。
僕は、余計なことを考えている10%の僕の胸ぐらを掴んで、「すべてお前の責任だ!」と言わなくちゃいけません。
もし今回の件で、ご心配ご迷惑をおかけしていたら、ごめんなさい。
爆速で成長します。
あと、くれぐれも、noteの彼を責めないでください。
もう十分すぎるほど痛い目に遭ったと思うので、あとはフォローを宜しくお願いします。
……そういえば昔、僕とSHOWROOM前田さんと幻冬舎の箕輪さんという3人の講演会を企画した学生がいました。
登壇者三人のスケジュールも押さえて、会場も押さえて、告知をした後、その会場で有料イベントをしちゃダメだということが分かって(調べとけよ!)、60万円の借金を背負ってしまって、あまりにもバカで可愛そうだったので「出世払いね」と言って、60万円を立て替えたことがありましたが……そういえばアイツ、そのまま逃げやがった!
おい!!!
まぁ、いろんなことがあるもんです(笑)
話を戻すと、今回の炎上理由は、少しだけ「粗さ」も見えました。
「コミュニティーや委託販売にそういった性質があるとはいえ、西野を叩くのは違くない?」と思った方も少なくないと思います。
でも、まさに、これが「ヒットしている」ということなのだと思います。
以前、これぐらい粗めの炎上をしたのは、近畿大学のスピーチをした時と、絵本『えんとつ町のプペル』を出した時です。
岡田斗司夫さんが『プペルはダメだ!』というサムネイルの動画をアップされていたので、「ああ、岡田さんにはハマらなかったのかな?(※それは人それぞれなので仕方ない)」と思って、動画を観て見たら……作品の内容に言及したものではなくて、「プペルを見ない理由」について語ったものでした。
だとすれば、サムネイルの文言は「釣り」過ぎで、プペルをネタに再生回数を稼ぎにいっている嫌らしさが見えました。
そんなことは売れないYouTuberにやらせておけばいいと思うので(※今回の岡田さんは評論家としては三流)、ご本人お会いした時に直接お伝えします。
ここから汲み取れる岡田さんやアンチの下心は「今、プペルをネタにすれば数字が稼げる」で、この現象こそが「ヒットしている」です。
これは過去、何度も経験しましたが、いつも、この類の理不尽を背負った時に、もっとヒットします。
今、僕は福井県にいます。
100人キャパの映画館を転々としています。
今日は、これから石川県に。
明日は富山、その次は長野。
本音を言うと、一人で山小屋に籠って、次回作の制作をしたくてしたくてたまりません。
ただ今は、その想いを押し殺して、
自分のツメの甘さや、
理不尽や、
妬みや嫉妬や、
ドブ営業の一切を背負って、
作品を届ける。届けきる時間帯なのだと思います。
酒場じゃあるまいし、サロン内で愚にもつかないこうした想いを吐いている自分の女々しさには嫌気がさしますが、時々、こういう回をください。
映画公開から、まもなく一ヶ月。
もう少しだけ頑張ります。
キチンと届けきるので、見届けていただけると嬉しいです。
現場からは以上でーす。
【追伸】
サロン記事の感想を呟かれる際は、文章の最後に『salon.jp/nishino
』を付けて《本垢》で呟いていただけると、西野がネコのようになつく場合があります。
【追伸②】
23日の昼間と夕方に大阪で映画を観ます。
24日の朝と夕方に東京で映画を観ます。
一緒に観れる人は、スケジュール空けておいてくださーい。
 
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