西野亮廣のエンタメsalon

西野亮廣エンタメ研究所の過去記事を中心にアップしてます

2022年01月06日のエンタメ研究所の過去記事

おはようございます。
母親が「レミオロメン」のことを、ずっと「ロメオミレン」と言っているのですが、ずっと訂正せずに流しているキングコング西野です。

さて。
今日は「まだまだ、うまくいっていないこと」についてお話ししたいと思います。
 

歌舞伎の客席に子供達
 
方々で話題になっているので、すでにお聞きになられているかもしれませんが、若いカップルや、ファミリー(子供達)といった「これまで歌舞伎に触れてこなかった人達」が、新作歌舞伎『プペル 〜天明の護美人間〜』(@新橋演舞場)を観に来てくださっています。

「見た感じ、3〜4割は新規のお客様だと思います」とスタッフ。
いやはや、本当にありがたいです。
#皆様のおかげです

さて。
「歌舞伎の未来を繋ぐ」を目的とした今回のチャレンジは、何をもって「成功」とするのか?
今日は、そのことを明確にしておいた方がいいと思っています。

チェックポイントは3つかなぁと思っておりまして、ザックリと以下のとおり↓

① 新規のお客様を呼び込む
② 歌舞伎ファンになってもらう
③ 歌舞伎のビジネスモデルの再構築

現段階で達成できているのは①で、「②と③はこれから」といったところ。

そして、ぶっちゃけ②に関しては、僕の守備範囲外で(プペル歌舞伎以外の公演には携わっていないので)、今やれることといえば③の布石を打つことかなぁと思っています。

「こういうやり方(集客&マネタイズ)がありますよ」という提案ですね。

ちなみに、ファミリーミュージカル『えんとつ町のプペル』は、公演終了後も「オンライン配信チケット」を売り続けていて、現時点で、オンライン配信チケット(¥3500)は「1万1300枚」売れているそうです。

未来永劫販売し続けるので、ミュージカルの制作費はどこかのタイミングで回収できるし、回収後は次のプロジェクトの予算(スタッフのギャランティーも含む)に回すことができる。

★オンライン配信チケットはコチラ↓
https://za.theater/events/54b16102-d98f-4dc1-9013-5079c515bea5

オンライン配信チケットの売り上げは、未来永劫、キャストさんと著作権者に分配し続けるようにしているので、演劇業界に一石は投じられたかなぁと思います。
#僕のミュージカルのギャランティーは未来永劫何か寄付します

「それを歌舞伎でもやればいいじゃないか?」という話なのですが、そんなカジュアルに話を進められる業界なら「客離れ」なんて起きていないわけで…伝統芸能は、このあたりが難しい。

今回は(株)CHIMNEY TOWNも製作委員会に入っている(予算を出している)のですが、現時点での問題は「新作歌舞伎『プペル 〜天明の護美人間〜』を資産化していない」という点で、これだと、ただの「自転車操業」で、未来の自分達を救ってくれるアプローチになっていません。

やらなければいけないのは、「2022年1月3日〜1月20日におこなった『プペル 〜天明の護美人間〜』」が、公演終了後も永久にお金(活動費)を生み続けてくれる仕組み作りで、僕らは「今回のプロジェクトをキチンと資産にしていきませんか?じゃないと意味なくないっすか?」という提案&交渉をしなくちゃいけません。

今日は「まだ、この部分がクリアできていない」ということを皆さんに共有しておきます。

まだできていませんが、「舞台」を生業にするなら、必ずやらなくちゃいけないことです。

個人的には、新作歌舞伎『プペル 〜天明の護美人間〜』(初演)をキチンと撮影して、N F Tで一人の人間に販売したら面白いと思っています。
1億円ぐらいで売れると思います。
僕なら1億円で買うので。
#欲しい人DMして

新橋演舞場に(プペルの時だけ)ファミリー層を呼び込んでも仕方ありません。
歌舞伎は今、ビジネスモデルの再構築が求められています。
この問題は一筋縄ではいかないので、引き続き、進捗状況を共有していきますね。

現場からは以上でーす。

【追伸】
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