西野亮廣のエンタメsalon

西野亮廣エンタメ研究所の過去記事を中心にアップしてます

2022年03月15日のエンタメ研究所の過去記事

おはようございます。
バラエティー番組に出させていただくと、ファンの方から「あんなにタコ殴りにされてメンタル大丈夫っすか?」という心配コメントをいただくのですが、大吉先生と呑んでいる時は、あんなもんじゃないことだけはお伝えしておきたいキングコング西野です。
#8時間ぐらいイジられる

さて。
今日は『ファミリーエンターテイメントから始まる一連の流れ』というテーマでお話ししたいと思います。

エンタメを提供するカンパニーとして、押さえておかなくちゃいけないポイントと、踏んではいけない地雷の整理&共有回です。

今日は、いろんな話が混ざってくるのですが、綺麗にまとめようとすると「何の話?」となりそうなので、思いついた順に箇条書きで書いていきたいと思います。

なんとなく「真っ向勝負を避けて、逃げて、逃げて、勝つ」みたいな話です。

 

才能の偏りと、穴場

映画制作からスナックのママまで、いろんな仕事をさせてもらっているので、才能が集中している現場と、才能が集中していない現場を、行ったり来たりしています。

皆さんも御存知のとおり、いつの世も、「稼げる仕事」と「モテる仕事」に才能が集中します。

逆に言えば、「稼げなくて、モテない仕事」には才能は集まりません。
どうせやるからには「稼げるし、モテる仕事」を始めようと思う人が多いと思うのですが、しかさながら、そこは才能達の巣窟で、レッドオーシャンもいいところ。

「ならば!」と、ブルーオーシャンに出ようものなら、そこは「稼げなくてモテない仕事」なので、どうしたもんだか。。

多くの人は、「稼げる仕事(競争相手が多い)」と「稼げない仕事(競争相手が少ない)」二択で迷っていたりすると思うのですが、ここには、もう一つ選択肢があります。

それは、「稼げる仕事に繋がる稼げない仕事」です。
僕は、今も、いろんな仕事を現場で見ていますが、ココが結構、ガラ空きだったりします。

要するに、「稼げる仕事に繋がる稼げない仕事には、そんなに才能が集まってない」ということなのですが、そもそも「稼げる仕事に繋がる稼げない仕事」とは一体どんなものがあるのでしょうか?

この話は後程、回収します。

 

 影響力をマネタイズしやすくなった

インフルエンサー」という言葉が生まれて久しいですが、この10年で「影響力」をお金に交換しやすくなりました。

その昔は、「影響力とスポンサー」あるいは「影響力と興業主」がタッグを組むことで、ようやくお金が生めていたわけですが、
今は、「影響力」だけでマネタイズができるようになりました(=影響力を資本にしたサービスを作りやすくなりました)。

ただ、ここでも、目を向けなきゃいけない問題があります。
それは、

「影響力を使ったサービスがレッドオーシャンになってきている」
という問題です。

イメージしやすいところでいうと『アパレル』なんかがそうです。
ECサイトも充実しているので、あとインフルエンサーがやることと言えば、デザイナーさんと工場を探すだけ。

ここに関しても、今はOEM網がビッチリと張られています。
OEMとは、「商品の開発&製造はコチラでやりますので、あなたのブランド名で販売しませんか?」というアレです。

あらゆるものがOEM化していき、専門技術を持たなくても、「影響力(イメージ)」だけで商品販売までできてしまいます。
#CHIMNEYCOFFEEもお世話になっています

そんな時代の流れもあって、インフルエンサー達は今、続々とオリジナルブランドを展開していっているわけですが……どっこい、ここが今レッドオーシャン化しています。

YouTuberやインスタグラマーやティクトッカーが、毎日のように、アパレルブランドを立ち上げるような時代です。

当然、パイの奪い合いになり、そして、その勝敗を決めるのは「個人の影響力」だったりします。
「個人の影響力で奪ったイスは、個人の影響力によって奪われる」と考えるのがスジで、今日、このイス取りゲームの回転が速くなっている。

はてさて、どうしたもんだか。

せっかく獲得した「影響力」なのだから、使わない手はありません。
ただ、“使いどころ”を、もう少し精査してもいいのかもしれません。

このへんも踏まえて、そろそろ、まとめに入ります。

 

フットサル大会に集まった子供達

最近、僕はフットサルにハマっています。

「身体を動かしたい」というシンプルな動機ですが、一方で、「強いビジネスになるなぁ」と思っています。

先週は兵庫県川西市(僕の地元)でフットサルをやったのですが、そこには『ファミリー』がたくさん。

面白いのは、そこに参加した子供達が、『えんとつ町のプペル』のことは知っていても、『キングコング西野亮廣』のことを(あんまり)知らない…ということです。

つまり、
フットサルのフロントエンド(集客装置)になっているのは、作品であって、インフルエンサーではない。

ただのフットサル大会でもなく、
インフルエンサーに集客を依存したフットサル大会でもなく、
えんとつ町のプペルを好きな人達が集まったフットサル大会」です。

ちなみに、フットサル大会自体がバックエンド(利益を生む商品)かというと、そうではありません。
地方でやるとなると、東京から新幹線に乗っていくわけですから、やればやるだけ赤字です。

ただ、そこはまったく問題ありません。

スポーツをすると、汗をかいて、腹が減って、喉が乾きます。
近くに銭湯があれば、ついでに入って行くし、近くに居酒屋があれば、寄って帰るので、そこでお金が落ちます。

実際、川西のフットサル大会の後の『満天』(※美術館建設予定地の近くにある居酒屋)は、満員で、その近所のスナック『CANDY』も大いに賑わっていました。

この時のフットサルは「稼げる仕事に繋がる稼げない仕事」のポジジョンにありました。

今、フットサル運営は稼げないので、そこに戦闘力高めのビジネスマンはあまり参入していません。
なので、↓このように整理すると…

①【第一フロントエンド】作品(キャラクター)
②【第二フロントエンド】フットサル
③【バックエンド】飲食、銭湯、アパレル

勝ちスジが見えるなぁというのが僕の感想です。

大切なのは、インフルエンサーが、その影響力の使い道を③ではなくて、①の開発に充てることです。

もちろん①も大変な競争なのですが、大きなアドバンテージとして、①は競合が大企業じゃない限り、「影響力」や「予算」を持ち合わせていない、というのがあります。

このへんは、時代に合わせてチューニングし続けなきゃいけないことなので、また、時間が経った時に「今は、これだね」という話をしたいと思います。

現場からは以上です。

【追伸】
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【追伸②】
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