西野亮廣のエンタメsalon

西野亮廣エンタメ研究所の過去記事を中心にアップしてます

2022年03月26日のエンタメ研究所の過去記事

友人から誘いがあり、「ごめん。その時間、仕事が入ってるわ」と断った忙しいキングコング西野です。
#最近はフットサルを
#仕事と呼んでいます

さて。
今日は『ほっとけるハズないじゃない!』というテーマでお話ししたいと思います。

 

「集客」と「集客力」を一緒にするな

全ての仕事(サービス)において「集客」は切っても切り離せないテーマですが、とくに、エンターテイメントの世界はシビアで、映画の場合だと集客に失敗すれば基本的には一発アウト。二度と映画を撮るチャンスは巡ってきません。

イベントも基本的には同じです。
「今日はお客さんが少なかったな(笑)」が許されるのは、誰かがその分の痛みを背負ってくれているからであって(多くの場合は会社)、背負える痛みに限界がある小さな会社(個人事務所)の場合だと、「集客」の失敗は、やはり一発退場になります。

僕ら(CHIMNEYTOWN)はサクサクと武道館ライブをやっていますが、あんな規模のイベントで「集客」に失敗すればすぐに倒産します。

それほど「集客」というのは大事で、素人が素人たる所以は「自分の集客力の見積もりを見誤っているから」に尽きます。
「自分の集客力不相応なデカ箱を押さえてしまって、席を埋められず、支払いができず、ギブアップ」という流れです。

これは(僕を含む)全てのサービス提供者に言えることですが、僕らは【集客】と【集客力】を分けて考えなければなりません。
「ウンコを提供する店」に【集客】すればするほど、その店の【集客力】は落ちます。
【集客力】を上げないことにはサービスは続けられませんので、まずは、「ウンコを提供しないこと」が大事です。

さて。
イベントにおける「ウンコ」とは何でしょう?

もちろんそれは「イベントの内容」になってくるのですが、「イベントの内容」を細かく分けていくと、「演出」「美術」「照明」「音響」など様々。
当然、会場が大きくなればなるほど、技術が必要になってきますので、ウンコ提供確率が上がります。

素人が素人だけで武道館イベントをやったら、マイクの音がボワンボワンして、シンプルに何を言っているか聞き取れないでしょう。その時点でアウト。

僕は講演会に呼ばれる(開催していただく)機会があるのですが、その際、主催者さんには「500席以上の会場はやめてください」とお願いしています。
要約すると「今のあなたには、500キャパ以上の会場をハンドリングできる能力がないので、結果的にウンコを提供することになり、“僕の”【集客力】が落ちるのでやめてください」です。

集客の「成功」と「失敗」と「大失敗」を整理すると、こんな感じです↓

① 【成功】=「良いものを提供して、満員御礼」→集客力は上がるし、業界からの信用も上がる。
② 【失敗】=「良いものを提供して、空席だらけ」→集客力は上がるが、業界からの信用は落ちる。
③ 【大失敗】=「ウンコを提供して、満員御礼」→集客力がガタ落ちして、活動続行不可能になる。

このうち素人は③の「満員御礼」だけに目を向けてしまい、あろうことか【成功】に分類してしまいます。
「内容はアレだけど、③も数字的には成功でしょ」と言う人もいますが、集客力が下がるわけですから、トータルで考えると数字的にも大失敗です。
#ウンコは売るな

②も「良いものを届けている」とはいえ、まぁまぁヤバイです。
「あの人(あの作品)って、お客さんを呼べないよね」となってしまったら、次の話が舞い込んでこなくなります。

こう説明すると、僕が普段「勇者モードは捨てろ」とか「自分で責任が取れないアクションは『挑戦』とは呼ばない」と言っている理由がなんとなく伝わるかと思います。
「デカ箱を押さえて、埋めてやる〜!」という素人が着地するのは、基本的には②か③です。

これができずに辞めていった芸人仲間をたくさん見てきたので、「集客」に関しては、少し厳しいです。
たったそんなことで夢を終わらせて欲しくないなぁと思っています。

西野亮廣という人間は、「集客」に関しては、なんでもかんでも「面白いじゃん!やろうよ!」という人間ではない…ということを踏まえていただいた上で、今日の話です。

前置きが長くなってすみません。

 

映画館がない島の子供達に映画を届けたい

昨夜、僕のインスタに『えんとつ町のプペル 石垣島上映会プロジェクト』というアカウントからメンションが飛んできました。
そのアカウントに飛んでみると、「3月30日(水)と3月31日(木)に「石垣市市民会館 大ホール」で、『映画 えんとつ町のプペル』を特別上映!」とありました。

チケットは大人1000円で、子供(高校生以下)は無料だそうです。
「映画館のない島の子供達に映画を届けたい」という企画です。

もともとは今年の1月にやる予定だったのですが、コロナで延期になり、このタイミングになったそうです。
石垣市市民会館 大ホール」のキャパは1010席で、客席制限(一席飛ばし)があったとしても、1日3回転の二日公演なので、合計で3000席(※客席制限がなければ6000席)。

延期となっていた上映会の開催決定の発表が出たのは2週間ほど前なので、このイベントは、たぶん【失敗】すると思います。
もっともオーソドックスなタイプの(勇者モードによる)【失敗】です。

ただ、、

いつもなら、「だから言わんこっちゃない…」となっていたのかもしれませんが、今回は、そういう気持ちにはなりませんでした。

インスタや、Facebookの記事を読めば読むほど、主催者さんが「自分の為」に動いていると思えなかったからです。

メチャクチャ不器用だけど、島の子供達の為に動いていて、そんな中、コロナでその活動を止められてしまって、おそらく「2週間前の告知」になってしまったのも、「マンボー明け」と、子供達が参加できる「春休み」のタイミングを狙ったからでしょう。

その結果、平日開催になっています。
だけど、ここを逃すと、次は「夏休み」になってしまう。
その時、また緊急事態宣言が出るかもしれない。。

第一希望が叶わない中で、島の子供達の為に走り回っている姿が透けて見えて、「負けさせたくないな」と思いました。

https://youtu.be/kQ9gbYURKy4

とはいえ、開催4日前なので、今から何ができるか分かりませんが、とりあえず前日(29日)は、午後から予定が空くので飛行機に乗って石垣島に飛んで、ビラを撒くお手伝いぐらいしようかなと思います😁

30日は午後にオンライン会議が入っていますが、それは石垣島でもできることなので、29日と30日は石垣島に泊まろうかなぁと思っています。
もし、29日と30日、石垣島に来られる方がいらっしゃったら、コメント欄まで連絡ください。

夜、一緒に飲みましょう。←#これでキミを釣っています

「ヘタクソなイベント運営だなぁ」と思いますが(笑)、全力で子供を応援してる大人を無視したくないので、僕のできる範囲で具体的に応援したいと思います。

さっき、『えんとつ町のプペル 石垣島上映会プロジェクト』のFacebookアカウントを見つけたので、フォローしていただけると(主催者さんに応援コメントをいただけると)嬉しいです。

「子供には、めっぽう甘い」というキャラでモテようとしている西野亮廣が現場からお伝えしました。

【追伸】
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